表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
青空の下で青春を  作者: 中村竜野
1章 1年生編
11/16

合宿~前編~

 俺は、合宿の前日に智香の所に出向いた。

 最近、神社に来るのは、走る用事ではなく、智香に会いに来るのが普通になってきた。

 智香は、神社にいるか、神社の裏手の道少し行くところにある大きなお花畑に居る事が多い。

 前はお花畑の道が全然分からなかった俺だが、智香が分かりやすいように道を、作っておいてくれた。

 神社に着き最初にお参りをし、次に智香を探した。

 ここら辺には居ないようなので、(たぶんだが)お花畑に居ることがわかって、小走りに向かった。

 

 (やっぱ、ここに居たか)

 

 俺は座り込んでいた智香を見つけた。

 最初は、変な巫女姿の奴だと思っていたが、人間、その人が自分の彼女になってみると、自然と可愛く見える事が分かってきた。


 「ここに居たのか、探す身にもなってくれよ」

 「あ!!良太。いつも来てくれてありがとね」

 

 何で、智香の顔見ただけで、こんなにも自分がドキッとしてしまうんだ。

 しっかりしろ!!鷺宮良太!!


 「すまないが、隣座ってもいいか?」

 「いつも言わなくてもいいのに」

 「一様、ゆっとくのが、人の礼儀作法というヤツだぞ。よく覚えとけ」

 「はいはい。それよりも今日は私に話しておくことでもあるの?」

 「何故ばれた!?」


 俺は、智香の隣に座ろうとしたときに、言われたもんだから自分の素の返事をしてしまった。

 智香は超能力者か何かだと感じてしまう時がたまにある。


 「だって、良ちゃんは人に何か言いたい時は、口をもごもごさせる癖が昔からあったから。結構分かりやすいよ」

 「……初めて知った。早く教えてくれよ」

 「それは無理かな。それで何?私に言いたい事は」

 「あぁ、それは明日から合宿で居なくなるから、ここには来れない」

 「そんな事言わなくても気にしないのに。まぁ、少し寂しいけどね」

 「まぁ、すぐ近くの所だから来れるけどどーする?」

 「ふふ。優しいね、良太は。私は大丈夫だから、合宿を楽しんできてね」

 「あぁ、いっぱい楽しんできてやるよ」

 

 その後、俺たちはいつも通りたわいのない話をした。

 俺はその時間を大いに楽しんだ。

 

 「俺もう帰るわ。智香、俺が居なくても泣くなよ」

 「泣かないよ。そっちこそ私居なくても泣かないでよね」

 「はは、そうならないように気おつけるさ。それじゃあな」

 「またね」


 俺はその時智香と話せて、幸せだと思った。


 



 次の日、俺は学校に居た。

 昨日も言ったが今日は合宿の日だからだ。

 俺は、7時50分ぐらいについてしまい、8時集合だから10分も時間があった。

 『いや、あまりないか』と思い、部室の前まで来た。

 部室を開けると、みんな集合していた。


 「よぉ、みんな久しぶりだな」


 そうみんなとは、あの合宿を決めたとき以来活動をしていない。

 『まぁ、写真部だし、しょうがない』と思っていた自分が恥ずかしいと思った。


 「遅いぞ、良太!!」

 

 最初に俺に話しかけてきたの拓也だった。


 「拓也君、貴方は言えないんじゃない?」

 「エリカさん、まだ覚えていたんですか!?もう止めてくださいよ」

 

 次はエリカが言った。

 この2人何だかんだで、凄く仲がいいなと思った


 「おはようございます。良太君」

 「おはよう。それじゃあ早速、今日の事のスケジュールを話してくれ。すみれ」

 「は、はい。今日は青空山で写真部の活動をします。午後の5時までいる予定で、お昼は私たちがたくさん作ってきたので青空山の頂上で食べましょう」

 「山に結構いるな。そんなに撮るもんあんのか?」

 「青空山は自然が豊かですし、動植物も多いですので撮るものはたくさんありますよ」

 「それじゃあ、みんな動きやすい格好になってくれ。男子は全員部室から出てくれ」

 「わかった、早くしてくれよな。行くぞ拓也」

 「お、おう」


 俺は部室の前で壁に背中を押し付け静かに待っていた。

 でも、隣の拓也はそわそわしていて落ち着きがない。

 

 「おい、何か悪巧みでも思いついたのか?まさか……着替え姿を見たいとかゆうんじゃないだろうな」

 「その通り!!今回は、本棚の本と本の隙間に、録画ボタンをしてあるからまずばれないだろ」

 「おいおい、まじでやったのかよ」

 「後で、良太にも見せてやるから何にも言わないでくれよ」

 

 俺も男子高校生だ。

 確かに見たい気持ちもあるが、さすがにばれた後が怖い。

 それを、拓也に言おうした瞬間、女子が部室から出てきた。

 

 「それじゃあ、男子もう入っていいぞ」

 「あぁ……入ってくる」

 

 俺と拓也は部室の中に入った。

 まぁ、本と本の間にあるカメラなんて普通見つかんないよな。

 そう思っていた自分がいた。

 でも、そんなに世の中は甘くはなかった。

 俺と拓也はカメラがある所まで来た。

 拓也はカメラを録画ボタンを停止させ見ようとしたら、


 「あれ、データがない」

 「お前ちゃんと入れてなかったのか?」

 「俺はちゃんと確認してからやったんだぞ」

 「…………」

 「…………」


 俺と拓也はある結論にたどり着いた。

 俺たちは何食わぬ顔で着替えをし部室を出て行こうとした。


 「ちょっと、そこの男子2人?こ・れ・は・ど・う・ゆ・う・事なのか説明してくれると助かるんだけど」


 エリカは、怒りをあらわにしながら言ってきた。

 それから、援護射撃とばかりにすみれと雫も言ってきた。


 「どう言う事ですか!?良太君、拓也君」

 「少し、部室の中に入ろうか。私たちが、社会の事をたくさん頭に叩き込んであげるから」

 

 俺と拓也は、無理やり部室の中に連行された。

 写真部から2時間ずっと悲鳴を上げているのは、言うまでもない結果になった。


 後半に続く


 前半、後半に分かれてしまい大変すみません。

今日中に出しますので、どうか読んでもらえると嬉しいです。

 あと、感想と評価をしていただけるととても嬉しいです。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ