青空の下で青春を
桜が舞うこの春に鷺宮良太は、青空青春高校に入学する。
何でこの青空青春高校に入学するかというと、家から近いからだ。
でも、この学校に来ても俺は誰とも馴染むつもりはない。
「よぉ。良太今日も何かあったのか?」
俺に話しかけてきたのは、澄川拓也だ。
俺の中学時代で唯一の悪友で、一緒にこの学校に入学する。
「なんもねぇよ。あと、いつもってゆうな」
「いつも喧嘩ばっかしているから友達として心配なんだよ。」
「俺のお袋みたいなことゆうなよ。」
「最近、良太お母さんの飯食ってないな。後で泊まりに行っていいか?」
「あぁ、すきにしろ。」
母親は父が事故死してから一人で俺を育ててくれた。
(将来は親孝行してやりたいが今の俺には無理そうだな。)
そのようなことを思っているうちに青空青春高校の門にたどり着いた。
この学校を見た感じ桜や他の花がとても綺麗に咲いていた。
「この学校って可愛い女の子いっぱいいるなぁ~。」
隣には俺とは全然違うこといっていたが、そのことは無視して学校の中に入った。
「まってくれ。おいてかないでくれ!!」
後ろで拓也が騒いでいたが無視して先に行った
この学校は、1学年120人で1クラス30人で4クラスある。
A~Dクラスまであってその中で俺と拓也はAクラスだ。
俺は教室の中に入るとすぐに席に座って寝ようとした
「もう寝るのか。あと30分あるから何か話そうぜ。」
(そうだった。こいつがいたんだ。とりあえず無視しとくか。)
「おーい。何でもいいから面白い話しよーよ。」
「・・・・・・・。」
「そういえば、良太は前寝言でこんなこといっていたような。」
「ゆうな!!」
(くそー。この話はやめろとさんざんいってんのに。)
そのことを言おうとした瞬間に、教室の扉が開いた。
入ってきたのは、長い銀髪の少女だった。
クラスの皆は、その少女が綺麗過ぎて言葉がでなくなっていた。
隣の拓也は、興奮して俺の耳元に「可愛い」を連呼してくる。
確かに少し可愛いと思ってしまったが、他のみんなよりはそんなに思わなかった。
そんなことを思っているうちにチャイムがなり、皆席について、先生がきた。
先生は入学おめでとうとかいろいろなことをいっていたが、聞き流していたのであまり覚えていない。
先生の話が終わると入学式があるから体育館までくるようにとみんなにいってでていった。
(めんどくせーなー。)
俺は体育館にのろのろと行く準備をし始めた。
「良太。一緒に行こうぜ。」
「あぁ。行くか。」
卓也としゃべりながら体育館に行き並んだ。
みんなが並び終わると、すぐに入学式が始まった。
長い校長先生の話を聞き流しながら、生徒会長の話が始まった。
おどおどした茶髪の女の子だった。
「み、みなさん、ここんにちわ。」
(本当にこの女の子で大丈夫なのか。)
「わ、わたしは、生徒会長の青木すみれといいます。」
「よよよよろしくお願いします。」
(もうだめだな。)
「良太。あの子もすげー可愛いな。あの生徒会長後ろにいる女の子もかわいいなぁ!!」
「おまえ、それ以外にほかに言うことはないのか?」
「え?あるのか?」
(もうだめだな。)
そうこう思っているうちに生徒会の話は、終わりになり入学式はお開きになった。
入学式が終わった後は、また先生の話を聞き今日は終わりとなった。
はやく帰ろうと思っているうちに、拓也が来た。
「一緒にかえるか?」
「すまん。今日は用事があるんで帰るわ。」
「そうか。」
「俺がいなくてさびしいか。そうか。そうか。」
「とっとと帰れ。」
「うそうそ。また、明日な」
「あぁ。」
拓也の帰るのを見届けてからすぐに、俺も準備をはじめた。
青空青春高校の綺麗な桜を見ながら門を出て家に帰ろうとした。
しかし、帰っている途中でナンパされている女の子がいた。
(あれ、あの女の子は。)
よく見てみると同じクラスの銀髪少女だった。
(まぁ、あれだけ綺麗な女の子ならナンパぐらいされるか。)
疲れるので、そのまま無視して通ろうとしたら銀髪少女から声が聞こえた。
「やめてください。私帰りたいんです。」
「いいじゃん。俺たちと遊ばない?」
「どいてください。」
銀髪少女は3人ぐらいの男に囲まれていた。
(しょうがねぇな。あんまやりたかねーけど、助けるか。)
「そこのお兄さんやめてもらえるか。」
「誰だ。おまえは。」
「その子は俺の彼女だ。」
「ほー。それじゃあお前をぶっとばして俺のものにしてやるか。」
「できるものならやってみろよ。」
相手は3人でこっちは1人で体格も違うが負けるつもりがない。
1人目のパンチは、かわして逆に足をかけて転ばせた。
転ばせた後は、起き上がれないように背中に足を思いっきりのせた。
2人目は1人目がやられたことで怒って正面からパンチをしてきたが、そんなのはあたるはずもなく思いっきり腹にパンチをしてやった。
最後のリーダーみたいなやつは怯えて逃げてしまった。
(なんだよ。張り合いのねーやつらは。)
「大丈夫か?怪我してねーか?」
「ありがとう。あれ貴方は確か同じクラスの。」
「鷺宮良太だ。」
「私は、エリカ・スプライトよ。よろしくね。」
「そうか。じゃあな。」
「ちょっとまってよ。」
「まだ、何かあるのか。」
「お礼まだしてないから。」
「俺はおまえを助けたくて助けているわけでもない。だから、お礼はいらない。じゃあな。」
「それじゃあ。明日もってくるね。」
「人の話を聞けよ。」
これ以上ここにいないほうがいいと思ったので、早足で家に帰った。
「ただいま。」
「おかえり。良ちゃん何かあったの?変な顔して。」
「なんでもないよ。」
俺のお袋名前は鷺宮楓だ。
(お袋にまで分かるほど顔に出てたのか。早く寝てこの長い1日を終わらせるか。)
俺は、そう思って食事や風呂を入ってすぐに寝てしまった。
でも、このことがきっかけで波乱万丈な高校生活がはじまることになろうとは、このときの俺は思いもしなかった。
『青空の下で青春を』見ていただきありがとうございます。初めてなので誤字と脱字があるようでしたらぜひ知らせてください。あと、駄目な点がありましたら教えてもらえると助かります。どんどん連載していくのでよろしくお願いします。
タイトルをエピローグから『青空の下で青春を』に変えました。いきなりですみませんでした。