表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
限界英雄  作者: 703
3/12

狼少年

特警課トレーラーの中、助っ人という

説明の女の子の限界リミッターを見つめる

私と課長とゼマ君。戦場はこの地点から

少し離れた郊外、人に見られる心配は無いが

なんでこんなところに…。相手の限界は

ゼマ君くらいの少年。右手には小型の

ジュラルミンケースを持っている。

大切な物なのだろうか…?


「女の子でも限界っているんですね…」


「探せば老若男女いるわよ。

くだらない質問しないでくれる?」


私の質問を軽く一蹴する課長。

目線は画面から一瞬も離れない。


「課長さん、アイツが持ってるケースの

中身って、もしかして…」


「そう、‘‘L-因子”今日の早朝

忍び込まれて強奪されたのよ。偶然、

あの子が近くにいたから向かわせたけど

どうかしら、急な事だったから

カウントをどこまでチャージしてるのか…」


「女の子のほうが2581

男の子のほうが…3360?です!」


「アンタよく見えるわね…」


これでも昔から視力はあるほうなのだ。

…それは置いておいて、現状は

こちらのほうが約800下回っている。

限界の戦いでは不利、なのだろう。

しかし…あの男の子のカウント、なんだか

見難いような…。なんでだろ。



「課長さん、オレも

現場へ向かいましょうか?」


「…確かに、アンタが加われば

確実に捕えられるかもしれないわね」


「わっ!ちょっ!課長‼︎」


無愛想な課長が判断すると

いきなりトレーラーが急発進。

座ってもいない私、転倒。

シートベルトくらいさせてください…。



-同時刻 郊外-


「…それ、返して」


距離を開き、対峙する2人の限界

助っ人の女限界は静かだが鋭く

相手に言葉を放つ。


「それはできないなぁ、コレは

これから必要になる重要な物なんだ」


ケースを見せ付け、言葉を返す。

少年はやはり、ゼマと同い年くらい。

全身は黒ずくめで、何処と無く

危ない雰囲気が出ている。


「だけど、キミもしつこいね

ボクは戦う気なんてないんだよ。

何の意味も無いからね」


「なら、それを何の為に…?」


「今後の楽しみ、かな」


余裕とも取れる話し方で応じており

言葉の通り、戦う気は無いらしく

既に態勢は後ろ向きで

どう見ても逃げるつもりだ。


「逃がさない…!」


相手の態度に心を逆撫でされ肉迫を試みる。

油断した少年に、すぐに辿り着き、腕を伸ばす。



「だろう、ねッ‼︎」


「え…ッ⁉︎」


突然、身を翻す少年。

邪悪な笑みからは、少女の追撃を予感していた

のが見てわかる。そして、そのまま

左手から漆黒の波動を放つ。


「クッ…!」


相手の奇襲に顔を歪ませる。一瞬、波動に

体を流されるが、瞬時にカウントを1800下げ、

全身が輝く。そして、石のように体が硬質化。

ダメージを削減し波動を耐え切る。



「う〜ん、やっぱりキミとは

相性が悪いみたいだね、じゃ!」


自身の攻撃に耐え切った相手を

苦笑しながら見つめ、言い放つと

再び背を向け逃げ出す。



「…ッ、逃げられた…」


体を動かすために硬質化を解く。

しかし、身体を元に戻す一瞬で少年は逃走。

事態は収集不能に陥っており思わず歯噛みする。

…すると。



「逃げられたみたいね…」


遠目に特警課のトレーラーが見え

課長が速足にやって来た。

表情は硬い。


「…すみません」


「車に来なさい

貴女にも話すことがあるの」


「…。」


取り逃がした事は咎めず

項垂れる少女を誘導する課長。

時間が惜しいと、背中が訴えていた。





「取り逃がしたわ、急な事態だから

仕方が無い…とは言いたいけど

厄介な事になったわね…」


帰って来るなり沈鬱な課長。傍らには画面で見た

女の子の限界。そちらも浮かない顔だ。

厄介な事、と言うからには

よくわからないが大変な事になっているのだと思う。

とりあえず…どうしよう。



「結局、無駄足だったわね

本部へ帰るわ、その間

自己紹介でもしちゃいなさい」


自己紹介って…さっき少し

画面で見てたけど、この子の力、

ゼマ君よりも人間離れしてたし…。

話とかうまくできるかなぁ…。

向かえに座ってるし、とりあえず

挨拶だけでも…。


「あ、あの…こんにちは…」


「…。」


出ました。無視、無視ですよ。

若い子の得意技ですよ。

勇気を持って話しかけた私を

一撃粉砕する魔の技ですよ。

目だけ向けられたけど、それは

コミュニケーションじゃないですよぉ。

名前くらい聞かせて…。



「…は……シ……ょ…が……………」



何か呟いております。はい。

言っては悪いですから、思います。

めちゃくちゃ怖いです。

あ…外国人の人?違うよねぇ…。

見た感じfrom JAPANだよねぇ…。

う〜ん、悪い気はするけど

ここはゼマ君に話の仲介をして…。



「Zzzzz…」



寝てるぅッ‼︎寝てらっしゃるッ‼︎

なんでキミはメンタル面で

助けて欲しい時は役に立たないの⁉︎

一銭にもならない仕事はしない主義⁉︎



「あぁ、シア。お前の荷物から

これだけは出して置いたぞ」


「!」


何やら小さく折りたたまれた紙を

ヒラヒラこちらに向ける課長。

どうやらシアという名前らしい。

この子は、ずいぶん反応している…。

…給料明細か何かだろうか?



「アンタもそろそろ人見知りくらい治しなさい。

ロクに会話もできないんじゃ後々、苦労するわよ」



…人見知り…⁉︎

じゃ、じゃあ、もしかしてその紙って…。



「あっ、その、えっと…

は、はじめまして…ッ‼︎

シア…といいまふ!よぉ、よろしく

お願いしまゃす‼︎」



カンペ読んでる‼︎噛んでる‼︎顔赤い‼︎

この子、本物の人見知りだ‼︎

さっきの『は……シ……ょ…が……………』

って、今の台詞の小声だったの⁉︎



「なんでアンタはこんな短絡的な文章でも

紙が必要なわけ?」


課長が運転席で嘲笑ってる。

この人、わかってて

自己紹介とか言い出したんだな…!

なんて人だ…。


「し、仕方無いじゃないですか‼︎

初めて会った人と話すると

頭が痛くなるんですよぉ…」


「何を緊張するのよ

アンタの前にいるのは変態と

1/4人前だけじゃない

ジャガイモより話し易いわ」



誰が0.25人前ですか⁉︎



「え、と…シアちゃん?

大丈夫、私達はあの人とは違って

変なプレッシャーかけないから」


「は、はい…」


あぁ、まだ怖がってるな…。

とりあえず、私達から自己紹介しよう。


「私は鈴木 乃華のか、よろしくね

で、隣にいる…今は寝てるけど

この子は、限界英雄リミッター・ヒーローのゼマ君」


「限界英雄⁉︎」


え、食い付いた…⁉︎

なんか、言っちゃいけない

ワードだったのかな…?



「わ、びっくりした…!

え〜と、どうかしたの…?」


「す、すいません…。

限界英雄はこっち側では

結構、有名な名前なんです…。

もう何年も前から数多の死線を

潜り抜けてきた、限界の王だって…。

でも、まさか私と同い年位…なんて

意外です…驚きました」


何年も前から…?

この子は、そんなに前から

戦いをしていたの…?

しかも、有名人みたいだし

本当に素性がわからないわね…。



「あ、そうだ。シアちゃんも

限界なら限界○○ってあるよね?

良かったら、教えてくれない?」


画面で見た限りは、石?

みたいなのに体を変えてたけど

実際は、なんだろう?



「は、はい…その、私のは

限界宝石リミッター・ジュエルって言います…」


「宝石ッ⁉︎」


「わっ!え…?なんです、あ、いえ!

な、なんでしょうか…!?」


え〜‼︎、じゃあ、この子って

宝石が出せるってこと…⁉︎

あ!、そうか画面で見たアレって

体を宝石に変えてたんだ!

スゴい!大金持ちじゃない!



「あ、でも、この力は結構

カウント使うんですよ…。

さっきも危ないところで…」


「そうなんだ、じゃあ

どうやってカウントを上げるの?

やっぱり難しい方法なの?」


「え…と、方法自体は

難しくないんですけど…

体を…磨くというか…」


なるほど、宝石は磨けば

綺麗になるってことね。



「なるほど、なら、君の足で

オレの頭を磨いてくれないか」


「ゼマ君⁉︎起きてたの⁉︎」


「気持ち良さそうな話が聴こえたので」


え〜…、真剣な眼差しでそんな…。

遠回しに踏んでくれって

言ってるようなものじゃない…!



「えぇ…?」


ほら困ってる。困ってるよ。

当たり前だよ、初対面の相手に

手…じゃなくて足を出す女の子なんて…。



「…じゃあ…ちょっと

屈んでいただいて…」


「やらなくていいから‼︎」


優し過ぎだよこの子。

限界って皆、変なのかなぁ…。

ゼマ君の対処も難しいのに

これから大変になるなぁ、きっと。



「あの…乃華さんも

…警察の人、なんですよね?」


「えぇ、そうよ」


「ヒラッヒラだけどね」


「課長は黙ってください…!」


これでも私、刑事なんだから

今までだって、いろんな事件で

…いろいろ有名になったんだから

うん、反省文製造機って…。



「でも、乃華さんって

全然、警察の人に見えないですね」



……………えっ。

ケイサツノヒトニハ、ミエナイ…?

そんな笑顔で?いきなり毒舌ですか?

私の数年間、全否定…?



「シア、言わないでやれ。コイツは仕事しかない

可哀想なヤツなんだ」


「え、あっ、違います!

そういうことじゃなくて…その

乃華さんってすごく話しやすくて…。

安心するんです…。今まで会った

警察の人は、怖い人ばかりで

不安だったんです…。」


そういう意味なのね…。

あぁ、今すごく安心した…。

日曜日を月曜日と

勘違いしたくらいホッと…。


「私もコイツが警察官だって

思ってないけどね」


あなたは本当に黙っててください。



「さぁ、四の五の言ってる間に

着いたわよ。私は上の方からの

プレゼントを持って来るから

アンタ達はそこから絶対に動くな」


なんで、命令口調…?



「課長さんって本当に

不思議な人ですよね…」


「私もそう思う。」



しかし、上からのプレゼントって

一体なんだろう…?特別手当?

…あれ、なんか私、さっきから

お金の話しかしてないような…。

あ〜…、そういえばそろそろ

家賃を払わなきゃいけない日だ…。

今月キツイからなぁ…いや毎月か…。

そういえば、この仕事ってちゃんと

給料出るのだろうか…不安だ。

だって、課長が首領の部署だもん。

ブラック企業か悪の組織…。


「乃華さん…大丈夫ですか?」


「はっ、顔に出てた…⁉︎」


「え、何がですか…?

急にぼうっとしてたので

どうしたのかと…」


「あ、なんでもないの…。

夢も希望も無い悩みだから」


「夢と希望、縛りプレイですか⁉︎」


「…そんなとこよ、斬新でしょ」


崖っぷちになると

感情は抜け落ちます。苦笑。



「シア、変態英雄、食玩のラムネ

ちゃんと待ってたか?」



私の渾名って何個あるんですか?



「突然だが、新たに加わる限界を

紹介する。ガウ、挨拶でもしろ」


「変な匂いだ…石みたいなの…。

初めて嗅いだ」



えっ⁉︎、また新しい限界…⁉︎

しかも子供…小学生くらい。

なんだか意外…。



「よう、ゼマ。久しぶりだな」


「ガウ、目が覚めたんだな」


あ、面識あるんだ。

ガウ君って名前なのね。



「お前も会ったことはあるだろ」


「え、いや、無いですよ

少なくとも面と向かっては」


「これを見ても、そう言えるか?」


課長が指す少年の左足

擦り傷のような線が走ってる…。

左足、擦り傷…どこかで…。

あ、なんか嫌なこと思い出した

体中から、冷や汗が出てきた…。

もしかして、この子って…‼︎



「昨日の狼男よ」


絶句。



「おい、課長!なんか2人増えてるけどよぉ

説明してくんねぇか?」


「この一兵卒も覚えてないの?」


「オレ、ちょっと前からなんにも覚えてねぇんだ。

…でも、匂いは知ってる変な感じだ…」


この子は記憶を無くしてるの…?

あれ…ちょっと待って…‼︎

数日前の一家惨殺事件、あの現場で

犬のような毛が散乱してた…って

もしかしたらこの子…‼︎


「課長、例の事…」


「って言うかガウ

アンタ、風呂入ってる…⁉︎

髪の毛もゴワゴワじゃない」


「やっぱ入んなきゃダメかぁ?

オレ、ジッとして水かけられんの

キライなんだよ〜…」


「バカ、平成の世は

それじゃあ、生きていけないの!

…あ、そうだ雑用、奥にシャワー室

あるから丸洗いにしてきなさい」


「わ、私がですか…?」


「さっさと行け」


「…はい、わかりました…」


それなら気付く前に言って欲しかった…。

もしかすると相手は凄惨な事件の犯人かも

しれないのだ。だったら、気付く前に…。



「はぁ、じゃあオレ

先行ってるぞ…」


「…。」


少年はトタトタと奥に行く。これじゃあ、

普通の人間みたいだ…。それが妙に…怖かった。

この子は、ゼマ君みたいな。"人間らしい"

超能力とか、シアちゃんみたいな大人しさも無い。

一歩間違えば、ちょっとした拍子に

牙を剥かれるかもしれない……。



「課長さん、乃華さんは多分…」


「いいのよ、見てなさい」



トレーラーの奥の部屋の扉の前

シャワー室の中から音はしない。

誰もいないみたいだ…。


「ガウ…君?」


ゆっくりと、扉を開ける。

体は微かだが、震えている。



「がぅ?」


「わっ⁉︎」


目の前に狼男!

なんだかとぼけた顔でこっちを見てる!



「…早くやってくれよ?」


「え…⁉︎」


こっちを一瞥するとジッと椅子に座る狼男…。

不機嫌そうだ、仕方無いよね

お風呂嫌いだって言ってたし…。

…って言うか今、日本語話してた⁉︎


「早くしろよ…!」


「あっ、ごめん!

うん!今やるから!」


全身毛だらけだけど…

シャンプー?ボディソープ?

体毛だし…ボディソープ…か?



「…で、なんでガウ君

変身してるの?」


「こっちの方が力が入る」



力抜いてくれた方がいいんだけど…。



「ガウ君の限界って

なんて言うの?」


「見てわかんないのか…?

変なヤツだな、オレは

限界人狼リミッター・ウルフだぞ」


「ウルフ…カッコいいね!

私、そう言うの好きだよ

犬好きだから」


あ〜…、ちょっと違うか…。



「でも、お前、名前なんだ?

お前だけ質問しててずるいぞ」


「あ、まだ言ってなかったね…。

私は乃華、よろしくね」



「ノカか…お前も限界か?」


「え⁉︎、違うわよ⁉︎

…どうして?」


「…お前、知らないのか?

限界は必ず2文字の名前を付けられるんだぞ」


へぇ…、初めて知った。

そう言えば、ゼマ君もシアちゃんも

名前が2文字だっけ。


「そうなんだ、それは

何か意味があるの?」


「よくわかんねぇけど

似合う名前…?で付くって課長が言ってた」


ニュ、ニュアンスってこと…?

なんだか適当なのね…。もしかして、ガウ君は

ガウガウしてるから…ガウ君なのかな?



「オレはガウガウしてたから

ガウって呼ばれてる」


予想的中。なんだか残念!



「さぁ、一通り洗ったから

水流すわよ」


全身泡だらけのガウ君。

なんだか今だと、大きめの

犬にしか見えないわね。


「ノカって洗うのうまいな

ちょっと、眠くなってきた…」


「ありがと、ガウ君も

最後までジッとしてて偉かったわね」


限界でもやっぱり子供なのね。

尻尾がパタパタしてたから

ご機嫌だったのはわかってたけど。


「シャワーかけるわよ

かけたあとブルブルしないでね」


「んぁ〜…」




「じゃあ…今まで、ゼマ君と…

ガウ君で、戦ってたんですか…?」


「いや、オレも最近まで

いろんな国を転々としてたから

ガウと会ったのも最近だ」


ガウ君のシャワータイムが終わって

戻って来ると、会話していたり

新聞を顔に乗せて寝ていたりと

時間を潰していたようだ。


「あ、乃華さん

…ずいぶん、服が濡れていますね

大丈夫ですか…?」


ブルブルされました。

今もちょっと、水とガウ君の毛が

体に付着しています。


「課長〜、フロ入ってきたぞ」



「あぁ?そう、遅かったわね…

もう少しで…、ん〜っ、はぁ…

寝るとこだったわ」


寝てましたよね、確実に。



「あぁ、そうだ限界達。任務よ。」


「はい!」


そんな寝ぼけ眼で、任務って…。

あるなら先に言えば良いのに…。

皆もよくそんな元気良く

返事ができるね…。



「今からちょっとコンビニまで行って

私の夕食を買ってきなさい。

あ…代金は経費で落ちるから

なるべく高いもの買ってきなさい

アンタ等も好きな物買っていいから。

はい、ダッシュで!」


「はい!」



職務怠慢。食権乱用。パシリ。

あれ…?今ならこの人

現行犯で逮捕できるんじゃ…?



「アンタは行ったら駄目よ

仕事中なんだから」


「あなたにだけは

言われたくないんですがね⁉︎」




「それに、アンタには

渡す物があるのよ」


「え…?」


そう言うと、懐から木箱を取り出し

こちらに向ける。取れ、と

言うことだろうか。


「本当のことを言えば

アンタなんかに渡す物じゃ

ないんだけどね、他に適任者が

いない今は、猫の手でも

借りるしかないのよ」


いきなり真剣な顔で言われても…。

何なのだろう、これ…。



「何してるの、開けなさい」


「は、はい」


じゃあ、開けますよ…。

そんなに急かさなくても…って

ッ…、これって銃弾…⁉︎



「今のところ、この国に

3発しかないわ」


「3発…って、箱の中に

3発入ってるんですけど…⁉︎」


「そうよ」



日本に3発しかない、そんな物が

私の手元に…。


「コレって…なんなんですか…?」


何もわからず持っていても

仕方無いよね…。



「それは、''因子消滅弾''

地上で唯一、限界を

完全消滅できる兵器よ」


「は…?」


今の一言の規模が大き過ぎて

処理できない、私は

日本に3発しかない兵器を

全部持ってるってこと…⁉︎



「まぁ、使うことが無いよう

心掛けなさい、一発が

アンタの給料一年分じゃ

足りないくらいの価値なんだから」


「き、気をつけます…」


なんで、私にそんな物を…。

そんな危なっかしい物をくれるなら

給料一年分くださいよ…‼︎



「とりあえず、今日はもういいわ

さっさと帰んなさい。

明日も多分ここで仕事、いいわね?」


「あ、はい。

…ところで、元いた部署へは

いかなくて良いんですか?」


「私は有給、アンタは入院して

最悪の状態、もう三途間近ってことになってるから

気にしなくて良し」


「それで良いんですか…?」


いやでも、三途の川間近って…。



「構わん、さぁ、帰れ」


「はい…お疲れ様です」




思えば今日は昨日より大変だった気がする。

新しい限界、狼男と再会。

そして、兵器の贈与…。

警察って大変だ…。

でも、ちょっと楽しいかも。

明日も頑張ろう…!





だが、次の日から

さらに、状況が変わることになる

私が帰宅した同刻か、少し後。


限界人狼ガウが命を落とした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ