新たな旅立ち⑸
~その夜、それぞれの自宅の自室にて。~
~姫華の場合~
「選抜メンバー…お父様の足元が少し見えてきたです~?まぁ、今回のゲームも、もちろんワタクシの勝ちに決まってるんですよ~。あー、今夜もまんまるなお月さまが綺麗です~♪」
ベッドに寝転び、部屋にある大きな窓の外、レースのカーテン越しの満月を眺めながら、ぽわわーんと微笑む姫華だった。
~桔梗の場合~
「今日は色々あり過ぎて疲れたぜ…。でも、頂上目指すならこんぐらいでへこたれてたらダメだよな睡蓮…」
桔梗は、薄暗い部屋の中、電気スタンドに淡く照らされた机に座り、綺麗な箱にしまわれていた花の種を眺めながら独り呟いた。
~彩葉の場合~
「私が選抜メンバー…か。本当に良かったのかなぁ…。今日、私ってば良いところ全くアピール出来なかったのに。あーヤメヤメ!くよくよしてても始まらないわ!選ばれたなら全力を尽くすのみ!負けるな彩葉!まだ始まったばかりよ!」
彩葉は、今日の自身の反省をしながら己を鼓舞する言葉をかけた。
~舞琴の場合~
「今日は勝てて良かったぜ…テルの負けた姿なんて見たくないしな…って、何で真っ先にテルの顔が浮かぶんだよ!俺はただ上位クラスに行きたかったから全力で戦ったまでだ。うん、そうだ!寝る!おやすみ!」
舞琴は自分の感情に素直になれずブンブンと首を振り、無理矢理な言葉で納得するのだった。
~輝の場合~
「やっとスタートラインだ。これからだ…本当の勝負だ…待ってろよ…R4(アールフォー)」
輝は屋根から空を見上げ静かに内に秘めし炎を滾らせるのだった。
おはにちばんわ。煉獄です。
いかがでしたでしょうか。
「Rank.D」
前書きでも言いましたが、今作は、別サイトで書いていた物の加筆修正改良版となっています。
まずは、うやむやになっていた舞台設定の明確化、そして、情景描写の追加など本来の作品よりこの作品を読んでいただいた方々に幾分か伝わりやすくなったと思っています。
少し、昔の自分に対して反省しつつ、今後もこの加筆修正改良版は上げて行こうと思います。いずれは、こちらの方で続編を書いていきたいと思っていますのであちらからの読者様は今後はこちらの方でお付き合い願えたらと思っております。
と、関係ない話はこのくらいで作品についての説明をいくらか、
この世界は、作中にもある通り、3つの力が支配力として存在する世界となっております。
そちらの描写も回を追うごとに明かしていけたらと思います。
異能と言っておりましたが、今回その片鱗を見せたのは姫華だけとなっております。
まぁ、ぶっちゃけた話、出し渋っています。笑
それもそのうち必ず明かします、と言うか、明かさなきゃ主人公な意味がない。
というわけで既に幾つかの伏線を張っておりますが、気付く方々はほんの僅かだと思います。
あ、加筆修正前の作品を見て探しても見つかりませんよ?まだ書いてませんから。笑
とりあえず、伏線はどれなのか、ワクワクしながらその時までお待ちいただけたらと思います。
それでは、次の後書きでお会いしましょう。