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はじめに

 この小説は書いている僕からしてみればものすごく曖昧なものです。僕にとって書いている世界は本当であって、嘘でもあります。物語というには事実が多く、エッセイとしては嘘が多すぎます。そんな話がいやだという人はお引き取りください。それでもかまわないという方は拙い文ですか僕の気持に共感してくれるとうれしいです。

 初めに伝えておきたいことがある。

 この話は僕の日記であり、小説であり、そして僕の心だ。だから、これはたまに僕の八つ当たりが入るかもしれないし、この間書いた内容とは全く違う雰囲気になっているかもしれない。

 それに、僕には僕の周りの友人たちと比べて特出した才能はないと思っているし、この話を書こうと思ったことに関しては、友人たちに伝えていない(というか、友人たちはマイペースな人たちが多いから僕が振り回されてゆっくり話もできないのだ)僕の心の中で思ったことを書こうかなと思っている。もし、この話を読んで、僕が君たちの友人たちのうちの一人だと気付いたらそっとしておいてほしい。というかほっといてくれ。

 そんなわけで、特に大きな事件があるわけでもないし、だれかと誰かが付き合うなんて言う話に僕は興味はないから、おそらく甘い話にはならないだろう。

 物語と言えるかもしれないし、エッセイと言えるかもしれないものを僕は書こうとしている。はっきり言ってあやふやで、何を書こうとしているのかすら僕は考えていない。起承転結なんてきっと無しに近いだろう。

 それじゃあ、そろそろ僕の歩もうとしている話に移ろうか。












 初めに僕の紹介をしておきたいと思う。僕は都内の中学校に通っている中学三年だ。中学受験をした身で、高校受験はしない。テストはよくもなく悪くもない。しいて言うならば公民と数学のテストで点が稼げて、英語と古文で足を引っ張って結果±ゼロの順位を保っている。母親はそれでは不満そうにしているが、僕としては今は勉強よりもいろいろとしておきたいことがたくさんありすぎてそれどころじゃないのだ。

 部活はしていない。友人で陸上バカの奴がいるが少しうらやましい。そいつは放課後になると一目散に階段を下って行き部活の活動場所に走る。僕はそいつのことを見ていると自分の飽きっぽさとそいつの一直線に陸上を見続けるその眼差しに挟まれそうになる。正直、今年に入るまで必要最低限以上の言葉をかけようとも思っていなかった。そいつと話すには僕はなぜかそいつに対して後ろめたさを感じるのだ。

 好きな奴はいない。気に入った奴はたくさんいる。もちろん人間として。不思議なことに女に対してそれほど興味をもてないのだ。こう書くと語弊を招くかもしえないが、男にも異性としての興味を持ったことはない。もちろん、たまることはたまるし、そういったのを見て興奮しないというのはない。ただ、友人曰く反応が薄い……ようだ。これは僕が子供だからかもしれない。それとも、ただ単に僕が回りより年老いているからかもしれない。(よく周りからは落ち着いているという名のおじさんくさいといわれる)女子にだって、何人か友人はいる。と言っても隣の席になったとか趣味が合うとかで話す程度だけど。彼女らを僕は人として興味があるし、一緒にいて面白いとも思う。けれどもこれが恋かと聞かれたら僕は首をひねるだろう。

 僕には幼馴染がいる。そいつは少し間が抜けているというか、馬鹿というか。けれどもいいやつだと思う。表裏のないまっすぐな奴だ。本人はそんなことないと言っているが、あいにく彼の表情はコロコロとその瞬間の気分を映し出しているのでとても分かりやすい。そしてそいつは人を好きになるとまっすぐに飛び込んでいくやつだ。僕は彼の好きな人を知っているし、彼がどんなに彼女のことを愛しているのかも知っている。ふとした話のきっかけに、彼女とどうなんだと彼に問えば、彼は毎回顔を緩まして延々と愛情たっぷりののろけ話を僕に聞かしてくれる。逆に彼女ともめごとが起これば真夜中だろうがどんなだろうがたたき起こされるわけだが。(彼と僕の部屋はちょうど窓が面していて、窓を開ければ互いに話ができるようになっている)

 いい迷惑だと思うこともなくはないが、彼が彼女とのことを話しているとこっちまで幸せというのを感じるから不思議だ。冗談半分に彼にお前の彼女に会ってみたいといえば彼は毎回僕をけん制するように写真だけなら見せるが惚れるなよとくぎを刺すように言う。

 そんなことを言う彼の目は、玩具を取られそうになるのを防ぐような目をしている。幸せなんだなと思う。そして、恋というのはそういうものだと僕は思っている。大切な宝物を奪われてしまわないようにとしまいたくなる気持ちと、見せびらかしたい気持ち。彼の彼女を物扱いする気はないが、彼は彼なりに彼女を守ろうとしているのだと言葉の端々から感じるのだ。

 僕にはそういうように大切にしたいだとか、守りたいだとか思うような人はいない。それは僕が子供だからなのだろう。それでも僕はいいと思っている。無理にそういう人を作ろうとは思っていない。

 最後に家族に対してだ。僕には三歳年上の姉がいる。そして両親もいる。おそらくどこにでもあるようなありふれたそんな家庭だと思っている。父親は単身赴任中だけど、母親と姉ともそんなに仲は悪くない。母からも姉からも愛されていると感じるし、父親も好きだ。家族が好きかと聞かれれば僕は迷いもなく好きと答えると思う。幸せだ。たまにとてつもなくそう感じるが、僕の世界は幸せで満ち溢れていると最近少し思い返した。

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