Xの使命

２１世紀初頭、パリ。駆け出し呪術師の主人公は、雨を降らせることに成功する。ささやかな自負心とともにフランス各地を旅して回る。
旅行記の進展とともに、主人公のバックボーンが語られる。オウム真理教世代。若い頃には自己流で超能力獲得を目指したが挫折。
それが統合失調症により、突如として開花した。そして、進行する症状。もはや現実と幻覚と区別がつかない。
終盤で、帰国後のことが語られる。そこには、以前なら気付かなかったであろう霊能者が存在している。主人公は、このシステムと、それを作り出した神について考え始める。