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1話 これから死ぬんだ

現在、僕は空にいる。

失礼、空中にいる。

空の中と書いて空中。

空の中と言われるほど高くないが、地面と言えるほどに低くもない。

なんとも微妙な、それでいてこんなことを考えている場合では決してない。

これは断言できる。


あと5秒後か、あるいは10秒後に僕は死ぬ。

地面にたたきつけられ、さしづめ空の中からほおり出されて地面、ではなく海に体をたたきつけて死ぬ。

海に体を叩つけられて死ぬ。落ちた先が海なら助かると思うかもしれないが残念ながらそれはない。この高さから海に落ちたらコンクリートに叩つけられるとの変わらない。

死ぬ。絶対に。あと4秒くらいかな?案外、走馬灯も見えないものだ。わざわざ死の間際に見るほどの走馬灯はないのか。あるいはそもそも生きようと思っていないから、あきらめているのか見ようとしないのか。

あと3秒。思い残したことは特にない。海面が近づいてきて、海底もみえるくらいだ。結構、浅い。

あと2秒。「たわけ!」「え?」「生きたくないのか!」生きたくないのか?生きたくないのかだって?

あと1秒そんなこと決まっている。


「生きたいだろ、普通」


「よく言った」


実に短く幼い声だ。僕以外にもほおり出されたやつがいたのか?しかしこれから死ぬわけだし考えても意味がないか。





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