異世界出向!?
処女作です。
至らぬ点ばかりだと思いますが楽しんで頂ければ幸いです。
不定期連載、、、、許して、、、、
××高校は他の高校ではあまり目にしないファンクラブというのが存在する。そのファンクラブに推されているのは神崎柘榴という男だ。少し茶色っぽい色の毛が犬を連想させるフワフワとした髪型で、顔も容姿端麗の少したれ目な所は多くの人に安心感を与える。もちろん顔だけではなくその他も全国模試はいつも一桁の成績優秀さ、サッカー部のエースとしてチームを全国に引っ張っていける程の運動神経を持ち、性格もどんな人間にも分け隔てなく接する性格の良さである。
もう気持ち悪いくらい完璧な人間なのだから毎日放課後になると女子たちの黄色い声援とは思えないくらいの耳を劈く甲高い声が運動場から聞こえてくるのも頷ける。
そんな感じでこの学校の名物人間を紹介僻みを交えてしたのが、俺こと佐藤太郎である。特徴を話すと目つきは最悪の髪は手入れなどしたことのないぼさぼさで、学業は補習常連のアホ人間、運動部など生きてて一回も経験していない帰宅部エースという自分でいうのも嫌になるくらいのドベ人間。
同じ人間であるのに人として差があることから一つ一つ特徴を上げ自分と人気者の相違点を見つけようと始めたのが間違いであった。
(やっぱり自己分析と他者比較はやらない方がマシだな…余計死にたくなる。
だいたい学校において運動部に所属している人間はカースト上位に位置する認識が広まっているのがおかしい!確かに運動できる奴や動く事が好きな奴は明るい性格であることは認めるが、中には暗い奴もいるくせにそいつらも文化部や帰宅部より上のカーストっぽく見せているのが腹立つ…)
そんな目に見えない運動部の存在を疎んでいると
「コラァ!佐藤!外ばかり見てねえで前の黒板を見ろ!何のための補習だと思っているんだ!このまま放課後わざわざ補習の時間取っておいて「何も変わりませんでした」じゃあ俺が教務部から叱られるんだぞ!」
現実逃避で意識を外に向けていたことに気付いた教師から怒号が飛ぶ
(というか仮にも教師としてその叱り方はどうなんだよ...確かに補習を受けることになった俺にも落ち度があるが、そんな言い方で生徒がやる気になるはずないだろ…
いや待て! むしろここまでその性格で教師を続けていることが称賛に値するのではないか、そう思うとこの人はなんて頑張っているんだ!)
俺はこの哀れな教師に対し温かい目で向けると
「そんな気持ち悪い目で俺を見るんじゃねぇ!せめてそんな目をするなら前の席来い!補習始めた時にでも言いたかったが、なんで俺とお前しか居ないのにそんな後ろの席にいるんだよおかしいだろ!」
「いえ、それは出来ません」(即答)
「なんで出来ないんだよ! はぁ…大体あのテストでどうして補習に引っかかるんだよ…勉強してなくても全員が補習を免れるようにしてたのに…実際お前以外補習に引っか掛かっている生徒いないしさぁ…はぁ」
「先生の優しさが足りなかったんじゃないですか?」
「お前が高校生という保護化になければ今すぐ手を出していたよ」
そう俺は冒頭でも言っていたが頭が悪い。それも教師がため息を二回してしまうほど頭が悪い。勉強しても覆らないほど。
「全くそろそろ先生もこの時間は何の意味もないものだと気づき匙を投げるべきですよ。今までの成績と行いから導きだせることは俺の頭の悪さは規格外。QED。証明完了。理解してもらったところで帰らしてもら」 ガシッ
そうして立ち上がろうとしていたらいつのまにか来ていたゴリラ教師に上からむんずと頭を掴められる。
その行為に対して体罰だとか、俺の言葉をまだ理解できないのか等の言葉を言ってやろうとその男を見ると血管が今にも切れそうになり、阿修羅像かと思うような顔を覗かせている。
「あれ~俺が喋っていた人ってどこか行きました…?」
その質問を無視し、教師こと鬼はどこから発しているのか分からない声で
「勉強しろ」
と言われてしまえば俺も「ハイ」としか言えず〈意味のない時間〉から〈地獄の時間〉に変わった。
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あの自己中クソ教師に開放されたのは日が沈んでしまってからであった。
そのため周りには真剣に取り組んでたのか疑問が残るほどうるさく騒いでる部活帰りの奴らばかりである。
(帰宅部である俺がなんで部活やってるやつと同じ時間に帰らなきゃいけないんだよ!いやもう怒る気力すら残っていない…あの教師は人のHPをじわじわ奪い取る黒魔術師の生まれ変わりに違いない)
そんな精神的に死にかけている俺にとって最も見たくないものが目に入る。
そう神崎の野郎である。神崎の周りには同じ部活の男どもと、まだいたのかと言いたくなるファンクラブの女どもでひと際騒がしい空間が出来上がっている。それを目の当たりした俺は自業自得ではあるが苦しんで一人で頑張っていた(教師の存在は抹消)のと周りにちやほやされながら部活をやっていたこの不条理ともいえる差に強く願った。
そう強く願ってしまった
(異世界転生してチート能力を手に入れて俺もあんなにモテたい!)
その願い待ってましたとばかりに雷が落ちる。雨どころか雲も見えない星空の中でだ。
この超常現象的雷の落下地点にいた人であった男達は生前の面影が分からないほど黒焦げなり地面に転がる。
周りのいた人間はこの現象に体は動かせずに恐怖を和らげるため悲鳴を上げる他なかった。