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カルチャーショック

「へ?」


 エイルが真顔無表情で固まっていた。


 状況が理解できていない顔だ。


 メロンのように大きな巨乳は下着の支えを失い、やわらかさを誇示するようにちょっと垂れて、でも信じられないような弾力を主張するように綺麗な曲線を保っている。桃色の綺麗な頂点が、ツンと直隆の方を向いている。


 けれど腰はぐっと引き締まり、かわいいおへそが最高のチャームポイントになっている。


 正面から見るとお尻は見えない。でもエイルは上半身をやや回して直隆の方を向いているので、下半身は若干斜めから見る事になる。それだけで、安産型で大きめのヒップのボリュームは十二分に伝わってくる。


 エイルは姉アイル同様、それほどに扇情的なカラダをしているのだ。


「へー、お前やっぱいい体してんな」

「~~~~~~~~~~~~~~~~っっっっッッッッ!!!!!!!!!?????」


 一糸まとわぬエイルの白い肌が、一瞬で全身桜色に染まった。顔は首から耳までリンゴのように赤くなり、口を開けてはわはわと痙攣させる。


「いやあああああああああああああ! なななななななに入ってきてんのよぉ!?」

「は? だから俺も湯あみしようと思ったって言ってるだろ?」


 直隆は不思議そうな顔でそう返す。


 彼はエイルの反応がまるで理解できていない。


 エイルは両手で胸と局部を隠してうしろをむいた。


 そうすると、今までは側面しか見えなかったヒップが丸見えになって、二つの丸い尻たぶが直隆の男心をくすぐる。


「なんだ? 乳より尻見せたかったのか?」

「いやぁん!」


 今度は両手でお尻を隠しながら前を向くものだから、また大事な場所が丸見えだ。


「はは、早く出て行ってよ! レディが入浴中なのよ!」

「え? そんなもの見ればわかるだろ?」

「恥ずかしいから見ないでよバカぁ!」


 エイルは両手でパンチを連続して放つ。

 しかし不意打ちではない拳は直隆に当たらない。


「いや、外や部屋ならともかく風呂場で裸は普通のことだし恥ずかしいの変だろ?」


 直隆は全ての拳をひょいひょいかわして、股間のものがブラブラ揺れる。

 それを見たエイルが涙目になって両手で顔を覆った。


「地獄に落ちろぉおおおおおおおおおおおお!」

「おっと」


 直隆は上体をのけぞり、エイルのハイキックをかわした。


「ひゃんっ」


 とちっちゃな悲鳴を上げて、エイルは仰向けに転んだ。


「…………なぁ、お前ってさ」


 尻餅をついたエイルを見下ろし眺めながら直隆が一言。


「もしかして見せたがりか?」

「?…………ッ!?」


 エイルは視線を落とし、M字に開かれた自分の足に気付いた。

 ひきつる頬、揺れる瞳、震える口。

 次の瞬間、エイルが吐き出した悲鳴は風呂場によく響いた。

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