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ノア・デモニウム・プリンセプス  作者: きっと小春
第六部 強くてニューゲーム!!
235/243

第235話

 砂塵は姿をまた変え、鉄槌の形を形成した。それを土のゴーレムが持ち…ガゴーンッ!! ガゴーンッ!! と、【神界】スキルの結界を破壊しようとする。その合間を縫って、パンッ! パンッ! パンッ! パンッ! と、銃声も鳴り止まない。


(降伏しろ…)(降伏しろ…)(降伏しろ…)


 ノアは…精神的に追い詰められていく。その最大の理由は、セレスの容態が悪化しているからだ。血の気が失われ、ぐったりとするセレスを抱きしめる。


「煩い! 煩い! 黙れ!!!」ノアは泣きじゃくる。『強くてニューゲーム』で何周しようとも、今のノアは10歳の精神年齢なのだ。死への恐怖に勝てるはずがない。


 ◆◇◇◇◇


 まだこの時点では名前のないヴァルプルギスの夜会のリーダーは、雷の王と呼ばれるアルカージーという魔術師を連れ、『ムーンレイク使い魔店』を襲撃していた。


 リオニーは、左手の世界の叡智(オルビシフィア)の杖で雷を防ぎ、右手の巨大な死神の鎌でアルカージーの左腕を切断した。


 真・冬狐姫(ヒエムスクィーン)のカルメンシータと灰狼侍・改(サムライウルフ)のアウギュスタは、リーダーへの攻撃を開始する。カルメンシータは、全力で氷結攻撃を放つ。


「よく出来た使い魔だ。我は神界に住まう者であり、魔物は排除する対象なのだが…美しいな…」


 リーダーの掌から黒い炎が溢れ出し、カルメンシータの氷結攻撃を打ち消すどころか、その黒い炎はアウギュスタを襲う。


「何が…神界に住まうだ!! お前は悪魔でござる!!」


 アウギュスタは剣に魔力を注ぎ、黒い炎を一刀両断した。


「ほう…。我が炎を斬り裂くか…。面白い…」

「カルメンシータ!! アウギュスタ!! スイッチだ!! 二人は…そいつに勝てない!!」

「妹よ? お前でも…私には勝てんぞ? クククッ」


 仕切り直しとばかりにリーダーは腕を組み、リオニーと使い魔たちの位置が入れ替わるのを待つ。アルカージーは切断された左腕を治癒で繋ぎ直していた。


「アルカージーよ。その狐と狼なかなかどうして…面白い組み合わせだ。侮るなよ」

「お任せください」

「随分と余裕ね」

「あぁ…。たかが妹一人をぶち殺すぐらいだ。結果は見えている」


 リオニーは、左手の世界の叡智(オルビシフィア)の杖で、三千本の槍を頭上に作り出し一斉に発射した。対するリーダーは、両手に剣を召喚すると、笑いながらその槍を全て弾いている。


「化物!!」リオニーは叫びながらも、【聖火】スキルを発動させる。左手の世界の叡智(オルビシフィア)の杖で【聖火】に魔力を注ぎ込むと、槍を防いでいるリーダーに放った。


「ぐっ…。やるではないか…妹よ」


 全身に無数の槍が刺さり、【聖火】が肉体を包み込んだ。


 リーダーは、全身に刺さった槍を抜き取ろうとするが、リオニーは黙って見守るつもりはない。右手の巨大な死神の鎌で【斬首】スキルを発動させ、リーダーの首を刎ねようとするが、両手の剣で防がれる。


「ふっ。そこまでハンデを与えるつもりはない」


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