第218話
13回目のスタート。
見て! 10歳のノア、結構可愛くない?
いや、そんなことよりも…。あれですよね…。
スキルのランク上げを中心に、求める未来はそこそこに、頑張ったけど…。やっぱり一筋縄にはいかない。
スキルをガンガン上げていき、神に干渉できるようになり、神タムリンよりも上位の日本の神に質問をした結果、さらに上位の神である創造神が、ノアの運命にシナリオジェネレーター(悲劇版)なるものを組み込んでいることが発覚したのだ。
ノアは創造神に直談判したよ。「アンタ何してくれてんの!?」って…。そしたら「お前は邪神の娘だ」と衝撃の事実を知ることになった。「美の女神に変えてください」と嘆願したけど却下された。
そもそも邪神とは、人間側から見た呼び方であって、神界では邪神は悪い子ではないのだ。不運は人間のみに適用されるためらしい。
なので、ノアがタムリンの世界に干渉すると、破滅的な結果に陥るのだ。しかし、『強くてニューゲーム』は、タムリンの世界からの再スタートであり、スタート時点でノアの、凶悪シナリオジェネレーター(悲劇版)が、作用してしまっているのだ。
これからは、大体のキャラをワンパンで沈められるようになったので、シナリオ攻略を始めたいと考えています。
何となく試して見た結果。
・勇者スキルを奪われなければ、それほど世界は滅茶苦茶にならない
・リリアナとジュディッタは、どちらかしか助けられない
・マーシャルさんを殺害しないと長距離戦術級兵魔導器が放たれる
・使い魔店のタムリンは必ず死ぬ
・ヒガシヤマさんとの未来は変えられない
・ノアの胸は育たない
創造神に相談しても、「何故、そこまで拘るか理解できん」と相手にしてくれない。
◆◇◇◇◇
ノアの物語は、小さな村レレから始まる。マーシャルさんに洗脳されていた両親を解放して、沢山両親と思い出を作り、楽しい幼少期を過ごす。そして、10歳の洗礼式まで、ノアは村一番の天才児としてチヤホヤされながら生活して、商業都市サナーセルへ出発するのだ。
レインさんに護衛されながら、レレ村を出発する。
ノアはペラペラと手帳をめくる。過去12回分の記録がまとめてあるのだ。
「えっと…レインさんは…」
実はこのとき既にレインさんの生存ルートの分岐点があるのです。レインさんと弓士のライナーさんが恋に落ちて冒険者を辞めることが重要なのだ。
ノアがライナーさんと楽しそうに話すこと。これがトリガーとなり、レインさんの母性本能が刺激されるのだ。うん、意味がわからないけど…。
「ライナーさんは、何歳から冒険者を始めたの?」
「うん? そうだなぁ。洗礼式前から…もう父親に連れられて狩に行ってたな」
「お父さんも冒険者だったの?」
「俺が物心ついたときには引退してたな。子供の成長を間近で見たいとかで」
「ふ〜ん。子供って可愛い?」
「お、お前な…。ノアも子供だ。そんな質問する時点で、十分可愛い」
キャキャッと騒ぐノアとライナーさんを微笑ましく見守るレインさん。取り敢えずフラグは立てておいたよライナーさん。あとは頑張れ!!




