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ノア・デモニウム・プリンセプス  作者: きっと小春
第五部 その手から零れ落ちるもの
190/243

第190話 ノア編

 乙女なので鼻ほじーっとはしませんが、ノアは暇を持て余し、ベッドの上で猫亜人(ゴロゴロニャー)のアネッテを抱き枕にしてゴロゴロしているのです。


 勿論、アネッテは、ノアに抱きつかれて嬉しいので文句一つも言いません。


 島の学校や孤児院は、スタッフさんが面倒を見ていますし、使い魔の研究の方は…ほら、ノアが100%精霊体になって、異世界にぶっ飛んだ時、『魔物を統べる者』を介して、この世界に散らばる魔物たちの生態を全て知ってしまったから。


「出逢ったこともない魔物の生態も知っちゃったしなーっ」


 なので、ノアがやるべきことは、新しいスキルを創造すること、創造したスキルを司る神になること。


「あっ、あと…。フロランタンの帰りを待つこと…。ふふっ」

「ノアは、フロランタンと付き合うの?」

「うーん…わからない…」


 なかなか踏み切れない理由はわかっているのですが…。


 あっ。精霊体と言えば、夢の中で、ノアにタムリンが話しかけてきた…。でも、ちょっと…タムリンっぽくなかった気がする。


「ねぇ。アネッテ。リリアナとか、ジュディッタに逢いに行ってさ、忙しいからとか言われたら、ノア立ち直れないんだよね」

「急に何の話?」

「だって、暇でしょ?」

「薬草採取してポーションでも作れば? 【薬草】スキルBランクでしょ」

「嫌、そんなの、地味すぎて嫌よ!」

「我がままだなーっ!」

「ノアは、ワガママです!」

「じゃ、【隠密】スキル使って、誰か覗きに行く? それなら忙しいって言われない」

「で、でも…あんなこととか、こんなこと…してたら…どうするの!?」

「知らない! そういうエッチな場面と遭遇する場所に行くな!」

「で、でも…。ちょっと面白そうよね…」

「ジュディッタはバルテにいるかな? あの子、手紙出さないから居場所がわかんないんだよね」

「なら、リリアナ?」

「リリアナは帝国にいるのはわかるんだけど、どうせ近くにセレスがいるでしょ? 見破られちゃう」

「駄目じゃん」

「うん…」

「それじゃ、行ったこと無い国に行く? 久しぶりの放浪の旅!」

「えーっ。ノア、トラブル発生率高いし…きっと面倒な事になるよ?」

「ソレが良いんじゃないか!」

「でも、目的が欲しいわね」

「世界最難関のダンジョン攻略とか!?」

「もうダンジョンはいいや」

「えーっ。何でもいい、戦わせろ!」

「ノアは平和主義者。戦闘キライ」

灰狼侍(サムライウルフ)のアウギュスタなんて、文句言わなけど戦いたいと思ってるはずだ」

「えっ? そうなの?」

「魔物って闘争本能ありありじゃん。ノア、本当に使い魔店で働いてたの?」

「働いていました!!」

「じゃ、異世界ごっこする? どこかの小さな村に行って、実は最強でしたってやつ。ヒガシヤマが話してたやつ」

「ソレ何が面白いのよ」

「なんだよ、ノア、文句ばっかり言って! お前も考えろ!」

「アネッテ、口が悪い! 一応ノアはアネッテの主!」

「煩いボケ!」

「わかった、わかった。戦わせるから怒らないで! 久しぶりにハンターギルド行く?」

「うん。わかれば良いんだよ。最初からそうしろよ」

「は、はい…。ごめんなさい…」


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