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ノア・デモニウム・プリンセプス  作者: きっと小春
第四部 天の邪鬼な酩酊少女
156/243

第156話

「…なるほど、そのヒガシヤマという人物が語る日本という世界は、私の記憶にある不思議な世界と合致する。この膨大なスキルポイントは、神からの贈り物だったのか…。しかし、そのヒガシヤマと同じく、私も何か目的を達成すれば、日本に帰れるのだろうか? 確かヒガシヤマは、『誰かを救い』そして『生きる意味』を手に入れたから…だったね。しかし、俺は…全く記憶にないんだ」


 現時点で話せること出し尽くしたノアとセレスは、一旦別れることにした。


「では、ノアは…まだ飲み足りないので」

「ノア、あの酩酊状態は不味いぞ。貞操の危機じゃないか?」

「ははっ…」


 笑って誤魔化し、ノアはその場を離れた。


 しかし、軽い気持ちで祭りを見に来ただけなのに、帝国の闇に足を突っ込んでしまったな。これでは、アンブロス王国に帰っても変わらなくない? マーシャルさんにも会いたいし。


「ノア! 酷い!! アネッテを閉じ込めておいて、あの男と何をしてたの!?」

「話してただけです! 勝手な妄想は禁止です!」


 猫亜人(ゴロゴロニャー)のアネッテを呼び出すと、質問攻めに合う。呼ばなければよかった。


 それでもアネッテはノアと腕を組んで歩く。最近はリリアナばかりだけど、アネッテも可愛い妹だ。


 しかし、そんな楽しい気分だったのに、いつもの酒場に向かう途中で、盗賊と遭遇する。ここは天下の大通りだぞ? そんなに堂々と? しかし…アネッテも…。


「こ、殺さないでくれぇ!! ぐばぁっ!?」


 容赦なく盗賊をバラバラにしたアネッテ。


「アネッテって、本当に弱いやつには強いよね…。これだけの野次馬がいるのに…」


 この遺体は誰が回収するのか? と、疑問に思いながらも、いつもの酒場に到着すると。


「へっ? 貸し切り? なんで? 結婚式!? 酒場で!?」


 乱入しようかと考えましたが、トラブル発生が目に見えていたので、別の酒場へ行くことにしたノア。しかし、ここと冒険者ギルド一階の酒場しかしらなかった。


「アネッテ。冒険者ギルドでのトラブル発生確率と、結婚式に乱入してのトラブル発生確率は、どちらが高いと思う?」

「知らないけど、冒険者ギルドがいいな。だって、結婚式で誰かをぶち殺したら…なんか…ね」


 なるほど。一理あるね。


 冒険者ギルドが運営する酒場は、当たり前だが冒険者だらけだ。


「席も…埋まってるね…。もうカウンターにしようかな」


 ノアがテクテクと歩き出した時、急に腕を引っ張られてた。あれ? 【特定】スキルに反応しないということは…悪意ではない? しかし、見ず知らずの男に体を触られるのは殺意が芽生える。善意でも…こういう事があるのか。勉強になった。


「えっと、何か御用ですか?」

「お前、ハンターのノアだろ? こっちで飲もうぜ!! ハンターの話しを聞かせてくれよ。俺達もハンターへの転職を考えてんだ」

「何をぼーっと立ってるんですか!? 早く座って」


 ペンペンと長椅子を叩くアネッテ。アネッテっめ…。

 わざとトラブルを発生させる気ですね!?

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