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ノア・デモニウム・プリンセプス  作者: きっと小春
第四部 天の邪鬼な酩酊少女
153/243

第153話

第152話の前に間違って、第153話を投稿してしまいました。


第152話を読んでない人はご注意ください。

第152話は、フランセル家に執事として仕える父カシュパルの息子ヨナターンの話です。

 5つの周辺国を属国とするメンディサバル帝国。世襲制である帝国は、来年、皇太子レイナルドが皇帝となる。事実上、現在も皇太子レイナルドが帝国を動かしているのだ。その実力は、折り紙付きで、政治力、軍事力、統率力、武力と…歴代の皇帝を凌ぐとさえ言われている。


 そんな中、来年皇族から追い出される事が決まっている皇位継承第4位のセレスティノは、己の道を探していた。


 追い出されるという表現は、適切ではないかも知れないが、通例でありセレスティノには何も問題はない。莫大な資金を渡されるため、のんびりと田舎で暮らしても良いし、どこかの領主となってもいい。ある意味セレスティノの人生は自由気ままなのだ。


 しかし、まだ15歳という若い年齢もあって、どうにも己の道が決まらないセレスティノは、皇太子レイナルドに相談したのだ。


「旅に出なさい。世界を自分の目で見てくるのです」


 そんなアドバイスを貰ったセレスティノは、翌日には帝都を出ていた。しかし、一人旅に拘ったセレスティノは、皇位継承第4位ということもあり、旅の範囲は属国である周辺国までとされてしまった。


 属国内の国々を巡るだけでも十分に見聞を広める事が出来た。街で暮らす庶民の苦労を肌で感じたセレスティノは、領主になり人々を楽にさせてあげられないかと考え始めた。そんなとき、ある噂を耳にしたのだ。


 『帝国の暗部が、初代皇帝の遺品であるネックレスを持つ少女を探している』


「面白いではないか」


 セレスティノは、まるで宝探しを始めるかの如く、少女を探し始めた。


 実を言うと、セレスティノの能力は異常で、皇太子レイナルドを遥かに凌ぐが、セレスティノはレイナルドを立てることを忘れず、自ら歴史の闇へ消えることを宣言していた。そんなセレスティノのことを疎ましく思っていたレイナルドだが、数年前から急に優しくなり、アドバイスを暮れるようにまで中は改善されていた。


 異常なセレスティノの能力とは、生まれ持ったスキルポイントの量である。その残量は、4万を越えていた。一般的ではないが、スキルのランクをスキルポイントを消費して、ランクアップ可能なのだ。何故一般的でないかと言うと、スキルポイントを消費してランクアップするぐらいならば、別のスキルを取得した方が、より幅広く活躍できるのだ。例えば初級スキルならば、ランクGからランクFに上げるだけで、スキルポイントを10ポイント消費するのだ。ランクが上がれば消費するスキルポイントも比例して増加する。


 そんなセレスティノは、【特定】スキルと【易占】スキルにより、ネックレスの持ち主を探し出したのだ。


 セレスティノは、どことなく高貴な子女をイメージしていたのだが、目に映るのは…酩酊状態の少女であった。


 脱ぐぞとか、やらせるとか、その発言は下品極まりなく、見ているだけで不快であった。しかし、その年齢で稼ぐため…つまり娼婦なのだろうと納得したセレスティノ。


「あの状態では会話も出来ぬだろう…」


 セレスティノは、日を改めることを決意した。しかし、あの少女を取り巻く…敵意の数は…一体…。


 そして数日後、真夜中に別の用事を済ませたセレスティノは、自由都市ルドワイヤンでも指折りのホテルの一室で、夕方に目覚めた。「丁度良いではないか」あの少女を探すために【特定】スキルを発動させた。すると驚くことに、すぐ近く…いや隣の部屋にいたのだ。


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