表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ノア・デモニウム・プリンセプス  作者: きっと小春
第四部 天の邪鬼な酩酊少女
147/243

第147話

 ハンターギルドから、冒険者ギルドへ。


「ごめんなさい。昨日の約束が、今日になってしまいました!!」


 自分から頼んでおいて、すっぽかすなんて、ノアは最低だ!!


「いえ、頭をあげてください。問題ありませんから…」

「お、怒ってません!?」

「はい。大丈夫です。それより、ノア様の条件に適合する人材は3名でした。本人たちへの意思も確認済みです。あとはノア様と面接して問題なければ採用可能です」


 ノアはぶっちゃけ誰でも良いのだ。


「はい。リリアナ。この3人から選んで」


 リリアナは、私が決めるんですか!? と驚いていたが、「だってノア。魔法わからないもん」と答えたおいた。


「すいません。それと…ハンターギルドから届いた黒飛竜(ダークワイバーン)の素材の件について、ギルドマスターがお話をしたいと…」


「えっ!? あぁ…。お話? うん。大丈夫。ほら、よく見れば外壁とか床とか…ガタがきてるじゃないですか? 素材を売ったお金で直して頂いても…」

「そういう訳には、いかねーんだよ」


 ノアの頭をガシッと鷲掴みするのは!?


「あっ、ギルドマスター。おかえりなさい」

「おう、このハンターさんと、俺の部屋で話がある。誰も通すなよ」

「わかりました。すぐにお茶をお持ちします」


 鷲掴みにされたままギルド長室まで連れてこられたノア。猫亜人(ゴロゴロニャー)のアネッテは、お腹を抱えて笑っている。


「…だからなっ。あんなもん送られてきて、はい、そーですかって、ならねーって」

「毎回同じ事言われてます。何も裏なんてありません!」

「いや、あのな…冒険者ギルドでは、黒飛竜(ダークワイバーン)を討伐出来ないだろう? と、言われてるって…誰もが思うんだよ」

「そんなの捻くれてます!!」


 ノアは頬をぷくりと膨らませ怒る。


「あのな。お前、ハンターギルドで、フランセル家粛清の依頼を打診されただろ?」

「耳が早いですね? 断りましたよ? ノアは魔物討伐専門ですが、それがなんでしょう?」

「ったく。あのな、あのハンターギルドの受付には気をつけろよ。知っての通り、ハンターギルドの情報管理は笊だ。それを使って、お前に打診したことを諜報部員共にアピールして、まるでお前が参戦するみたいな状態で事態は動いているんだ」

「そう…。だからなんでしょう?」

「だから? わかってるくせに…。その後すぐに、黒飛竜(ダークワイバーン)をしたら、フランセル家粛清に、冒険者ギルドも加担していると思われるだろ!!」

「そして、ギルドマスターの部屋で、密会していると…どう思われるでしょうか?」

「あっ…」


 ノアはニコリと微笑む。ギルドマスターに別れの挨拶をして、部屋から立ち去った。


 リリアナと合流する。リリアナは、まだ先生を決めかねているようだった。しかし、ノアの顔を見ると、「こっちにします!」と受付カウンターに資料をバンッ! と勢い良く置いた。


 明日の昼に、リリアナの先生は、冒険者ギルドに来ることになっているので、そこで顔合わせとなる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ