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ノア・デモニウム・プリンセプス  作者: きっと小春
第三部 異世界から来た転生者
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第130話

第130話


 要塞の土地面積はオルミ村と同等だ。その上に三階建ての石造りの建造物がある。そして、その周囲に、恐らく第80階層のボスである青子鬼(ゴブリン)赤巨鬼(オーガ)緑豚兵(オーク)の巨大な集落が出来ていた。


 まずは要塞の裏側、U字の始点に【隠密】 スキルを使って移動する。


「ノア様。作戦通りに…必ず成功しますコン」


 火蜥蜴(サラマンダー)のエドゥアールは、不死鳥(フェニックス)へと進化した。しかし、ランクGの【支配】では、使い魔のスキルを一度放つ程度の時間しか召喚を維持できなかった。


 しかし、それでも…上位の精霊は、戦術級の破壊力を持っていた…。


「いでよ! 不死鳥(フェニックス)のエドゥアール!! 【爆炎】で全てを焼き払え!!!」


 不死鳥(フェニックス)のエドゥアールは巨大で、翼を広げた翼開長は100mに迫る大きさだ。そして、【爆炎】スキルとは、エドゥアールの通過した地点を無数の大爆発が襲う恐ろしいスキルなのだ。


 ノアの【隠密】が解除され、敵の魔物たちが臨戦態勢に入るが、その直後…頭上を通過したエドゥアールの【爆炎】により、次々と魔物たちが爆死していく。


 爆発音と断末魔の声が、戦場を埋め尽くす。始点から離れた場所では、謎の爆音で浮足立ったところに、不死鳥(フェニックス)が襲来して、恐怖に顔を歪ませたところで爆死するという…何とも痛ましい死に方をしていた。


 爆炎の炎が消えぬ間に、ノアは、冬狐姫(ヒエムスクィーン)のカルメンシータに【吹雪】スキルの発動を指示する。【吹雪】スキルは、要塞を覆い尽くす。


 運良く【爆炎】から逃げ延びた魔物も…全て凍え死ぬことになるだろう…。


「ま、まぁ…。こういう戦い方も…ありですよね」


 たった2発で、第80階層のボス3万の青子鬼(ゴブリン)赤巨鬼(オーガ)緑豚兵(オーク)を蹴散らしたのだ。


 79階層に下りて…第90階層のボスまで一気に行きます!!


「ノア!! 待ってよ!!」

「アネッテ?」

「アネッテも連れて行って!! ノアと離れたくない!!」


 アネッテの前に、岩巨兵(ストーンゴーレム)のラヴレーンチェフが立ち塞がる。


「オデ、オマエ、キライ、エロネコ、カエレ」

「あ、あれは…村の仕来りだよ…」

「嘘をつくな。拙者たちに何度も追い返されていたではござらぬか!?」


 灰狼侍(サムライウルフ)のアウギュスタも刀を抜き、剣先をアネッテに突きつける。


「頼むよ…。アネッテも使い魔にしてくれれば…そんな事はできないでしょ!?」


 うーん…。戦力的には、灰刃狼(ブレイドウルフ)のときは同格だったけど…。今は、天地の差があるよね…。それに女の子ならよかったけど…男の子のエロ猫じゃ…。


 一度、体を許して情が生まれたけど、妊娠寸前まで追い込まれたから…ちょっと嫌悪感があるんだよね…。

 

 ノアは左腕の七色に輝く精霊義手(エレメンタルアーム)を見る。


 「女の子になるなら…一緒に来てもいいよ?」


 ノアはニッコリと笑顔で恐ろしい事を言い出した。

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