表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ノア・デモニウム・プリンセプス  作者: きっと小春
第三部 異世界から来た転生者
124/243

第124話

 ノアは歓迎とかこそばゆいので、早々に村から立ち去ろうとしたのだが、村の猫耳キッズたちと使い魔が、無心に遊んでいるのを見て、その場に座り込んだ。


 こんな大勢の人たちと接するのも久しぶりだな。


 座っていたノアの手を、小さな女の子が引っ張る。


「おねーちゃんも、なかまにいれてあげるぅ〜。おいでぇ〜」


 追いかけっこ!? おい、誰がほのぼのだと言った? それは地獄だった。猫亜人の身体能力を完全に見誤っていたノアが…悪いのだが…。


 バタン! ノアは酸欠のため倒れてしまった。


 ノアが目覚めると開口一番にアネッテが笑いだした。


「はははっ。人間って、もっと凄い生き物かと思っていたけど、子供たちと追いかけっこで、はははははっ。笑いが止まらない!!」

「うるさいなぁ〜。勝手に、化物扱いしてたのは、アネッテでしょ!?」

「悪い、悪い。もう、疑わないから…ははははっ。ノア、弱い、弱すぎぃ! ははははっ」

「アネッテも笑いすぎ!!」


 殺人鬼扱いの次は弱虫ですか!? 面倒なやつだなぁ…。


「ごめん。ノア? もう大丈夫そうか? みんなが…歓迎会の席を用意してくれたんだけど…」

「うん。ありがとう。大丈夫だよ」


 ここは村長さんのお屋敷だった。村人が会議に使う広い部屋に案内される。ノアが入室すると拍手喝采で出迎えてくれた。ノアは歓迎のお礼を簡単に述べ、村長の隣へ座る。すると今度は、村長が立ち上がり、宴の挨拶を手短に済ませ、宴が始まる…。


「まずは、一杯どうぞ」


 ノアはお酒を飲んだことがなかった…。ノアはまだ…12歳…あれ? もう…13際になってる!? ダンジョン攻略中に…気付かなかった。ちなみに飲酒可能な年齢は国によって異なる。早い国で10歳から、遅い国で18歳からだ。


 グビっ!? うげっ。苦い…。何か、脳がふわっとする…。何だこれ…。熱いし…。


 お酒はほどほどに。料理を!! あぁ…美味しい!! 調味料!! 最高!! でも、こんな美味しいの食べたら、また調味料なしが辛くなる…。


 その後も猫ダンスやら猫ソングやら村人総出で楽しませてくれた。


 料理も、お酒も進む、進む…。


 ◆◇◇◇◇


「うっ…何だこれ…頭…痛い…気持ちわるい…。あれ? 何で、ノア…裸!?」


 心臓がバクンっと大きく跳ねた。と、隣で…裸のアネッテが寝ていた。えっ!? どういうこと!? アネッテは…男の子だった。おいっ!? あの喋り方と容姿で!?


「うん? ノア起きた? どうだった? 昨日のアネッテ…。初めてだったんだけど…」


 いやっぁぁぁぁぁっっ!? 


 その時の叫び声は、村中に聞こえたらしい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ