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ノア・デモニウム・プリンセプス  作者: きっと小春
第三部 異世界から来た転生者
119/243

第119話

 布陣を調整する。黒岩鰐(ストーンアリゲーター)のラヴレーンチェフを先頭に、ラヴレーンチェフの左後方に灰刃狼(ブレイドウルフ)のアウギュスタ、同じく右後方に白姫狐(クィーンフォックス)のカルメンシータを配置する。


 ラヴレーンチェフに敵の攻撃を集中させるのだ。ノアは【強魔】スキルでラヴレーンチェフの防御力を強化する。


「カルメンシータは敵の撹乱と、アウギュスタの攻撃時に敵から守ってあげてください」

「アウギュスタは敵が攻撃した直後の隙きをついてください!!」

「フェールケティルは敵の魔法に注意して! 詠唱を止めてください!!」


 ノアは司令塔として【回避】スキルと指示に専念する。【結界】スキルは、自分を中心とした球体ではなく、岩巨兵(ストーンゴーレム)が使っていたように体に這わせる感じの奴に挑戦中だ。


 月弓(ムーンアロー)ならば、もっと簡単に決着がつくかも知れない。しかし月弓(ムーンアロー)を発動中の無防備がバレてしまえば、司令塔であるノアを敵は襲うだろう。使い魔は使い魔を使って勝たなければならない。これがノアの結論だ。


 リオニーとタムリンに鍛えられた使い魔たちだけど、実戦経験は殆ど無い。確かに初期の使い魔よりは強いけど、ダンジョンで鍛えてきたけど…。敵も…この階層の敵は、何故か戦い慣れていた。


 敵の弱点を見つけて、最大火力をぶち込む。それが基本だ。でも、もっと頭を使うんだ。

 ノアが、勝利に導くのだ!!


「アウギュスタ!! 敵後方に周って、青子鬼(ゴブリン)の魔法使いを倒してください!!」


 物理系の赤巨鬼(オーガ)緑豚兵(オーク)の魔物たちが、黒岩鰐(ストーンアリゲーター)のラヴレーンチェフの挑発に誘われて固定された状態になる。今なら物理系アタッカーのアウギュスタの独壇場だ。体力の低い青子鬼(ゴブリン)の魔法使いにアウギュスタの斬撃を耐えられるはずがない。


「フェールケティル! 複数で厳しいですが、魔法の詠唱を阻害してください!!」


 先に魔法使いを倒す作戦だったが、白姫狐(クィーンフォックス)のカルメンシータは、独自に判断してラヴレーンチェフの挑発の興奮している緑豚兵(オーク)を凍結しながら倒していく。


 そして「ノア達の勝ちです!!!」ノアは勝ち鬨を上げた。


 ボス戦とは違ってじっくりと考えていられない。瞬時に状況を読み取り、戦術を組み直す必用があるのですね。


 今度はしっかりと【特定】スキルを発動させ、周囲の魔物たちの進行方向を読み取り、安全地帯を見つけ出し、休憩を取っている。


 この階層には、ノアの欠けているもの必用なものが、沢山ありそうな気がした。


「家に帰らず、ここで野営しながら、鍛えましょうか?」


 これも本当なのだが、家に帰るとヒガシヤマさんの事ばかり考えてしまうのだ。


 【弓矢】スキルも鍛えておきたいな。七色に光り輝く左手を見ていたら、ムニュムニュっと…左手が変形して、弓の形になった!? 剣にもなる?  ムニュムニュっと剣になった…。


 ヒガシヤマさん…。ちゃんと、こういうのは教えておいてよ…。


 でも、月弓(ムーンアロー)の時は、【結界】スキル解除しないと駄目だったよね。【弓矢】スキルはどうなんだろう? 解除しないのであれば、凄く使えそうな気がするんだけどね。


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