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勇者と聖剣の試練?



「おら!起きろレオン!」

「ひぃ!」


 旅の疲れもありフカフカのベッドでぐっすり寝ていたが、ウォルフォードの怒声で飛び起きた。

 そして僕は抱えられベッドから床に放り出された。



「お前……状況わかってんだろうな?あ?」

「ひぃ!な!何がでしょうか?」

「ちっ、まぁいい!今からお前を地下の牢屋に連れて行く!」

「僕何かしましたか?え?なぜですか!ウォルフォードさん!!」


 僕は怖くて怖くて目に涙を溜めながらもウォルフォードさんを睨みつけた。

 何もしてないのに牢屋に入れられる訳にはいかない。

するとドアからもう一人、男が入ってきた。



「将軍!いい加減にしてください!怯えてるじゃないですか!」

「すまんすまん!ちょっと苛めすぎたか?」

「何が村からの付き合いだから迎えは任せとけですか!貴方を牢屋に入れますよ?」



 僕は何が起こってるかわからずに2人の会話を眺めているだけだった。

 しかし、放置すると永遠と続きそうだったので声をかける事にした。



「あの?この状況、説明していただけますか?」


 すると男がこちらを向いて笑いかけた、



「はじめましてレオン様、私はこの国の宰相をしておりますアルバートと申します。この筋肉クズが朝からご迷惑をおかけして申し訳ありません」

「おいおい、言いたい放題だな!」

「この筋肉クズに変わってご説明させていただきますね」

「無視かよ!」



 そこからウォルフォードさんを無視して説明を聞いた。


 地下の牢屋に開かずの間がありそうだという事。

その事が発覚してから牢屋の檻などは撤去している事。

 それを知らないレオンを怖がらせようとウォルフォードが一芝居した事。



「ありがとうございます。今の状況とウォルフォードさんのクズさが、よくわかりました」

「それは良かった。では湯浴みと朝食を準備させますのでしばらくお待ちくださいね。さぁ!行きますよ将軍!」



 それから女の人が3人部屋に入ってきて……バタバタしすぎて何が起きたかあまり覚えていない。

 湯浴みの準備の間、先に朝食をとる事になり、豪華過ぎる朝食に味もわからず口に放り込んでいく。

 そこから着ていた服を脱がされ、恥ずかしさに顔を真っ赤にしながら体を隅々まで洗われた。

 湯浴みが終わると、見るからに高級な肌触りの良い服を着せられ鏡を見た第一声は、


「誰コレ」


 である。





 準備は整った頃合いをみてアルバートさんが迎えに来てくれた。

 僕は安心してついて行ったのである。







 廊下を右へ左へ曲がり、かなり歩いてやっと地下への階段にたどり着いた。

 元牢屋と聞いていたのでビクビクしながら階段を降りて行った。

 そして僕は驚いた。


 地下は小さな教会になっていたのだ。




 そこにはフォルテニクス様、ウォルフォードさん、僕と一緒に入ってきたアルバートさん、そして…



「よくぞ来てくれた勇者レオン。私は国王のロベルト・スクルテイラーだ」


 僕は咄嗟に跪こうとするが、


「そのままでよいぞ。こちらはお願いする立場だからな!」


 そして後ろに立っていた2人も前に出てきた。


「私は第一王子エルメス・スクルテイラーです。よろしくお願いします勇者様」

「私は第一王女エリーゼ・スクルテイラー。よろしくお願いしますわレオン様」


 2人は自己紹介をした後、とても美しい礼を取った。


「こ…ここ…………ココ村から来ましたレオンです!よろしくお願いします。」


 ぎこちなく礼を王子の真似をしてとった。


「詳しい話はウォルフォードではなく!アルバートに聞いていると思うが、あの奥にあるのが女神像なのだが……」



 全員の目線が奥の女神像に向く。



「近くで見てもいいですか?」



 女神様の前に立つと像が光り出した。

 部屋の居る全員が白い花びらが舞う幻覚を見た。

 そして気がつくとレオンは白い部屋に立っており目の前には……黒い扉があった。



 混乱してしばらくの間だ白い部屋に突っ立っていたが、とりあえず扉を開けないと何も始まらないと思い。足を進めた。



 扉の前までくるとレオンを迎え入れるように扉が開いた。

 そして部屋の中は暗闇だった。


 その黒の空間の中に白い剣が刺さっていた。


「あれが聖剣?」



 レオンは迷わず聖剣の前に進み、そして引き抜いた。ここで戸惑うと恐怖で進めなくなりそうな気がしたからだ。

 その瞬間に部屋全体が光り出しそれがおさまると元いた地下室に戻っていた。



 そして殺気を感じて咄嗟に聖剣で受け止めた。


 その人物の行動にレオンは目を見開いた。



 第一王女エリーゼがレオンに斬りかかってきたのだ。


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