旅立ち
2025年07月20日 20:50
晩ご飯と入浴を済ませてベッドに腰をかけた。
これから、いよいよ01話を投稿する。
よく読んでいる小説は"21時更新"が多かった。
どんな意味があるか分からないけど、私もそのくらいの時間にしてみよう。
予約投稿が出来るみたいだけど、最初は絶対に自分の手で送り出したい。
載せられないエピソードがいくつかあったけど
07月26日に最終話を投稿するためにはスケジュールが間に合わない。
投稿したところで母は読めないしただの自己満足。
でも……どうしても母の誕生日に最終話を投稿したい。
小説と呼ぶのもおこがましい、拙い物語かもしれない。
自分のことを「作家」とは絶対に言えない。
でも──
過去から現在までに存在した全ての作家さんが行ってきた『心を込めて書いた処女作をこの世に出す』ことを、
今から私も行う。
そこだけは有名作家や文豪と同じと言ってもいいはずだ。
私が未熟なせいでこの作品がどういう扱いを受けるか分からない。
扱いどころか、そもそも見てもらえないかもしれない。
すごく怖い。
でも、やらないと始まらない。
ずっと一緒だから。
これからも頑張って育てるから、ね。
目的は3つ。
1、母に感謝を伝えること
2、泣ける作品が好きな人に見てもらって、そこから"その日"を迎えるための材料探しを広げる
3、私と同じ悩みで苦しむ人にこの作品を使って寄り添う
──そのすべてが、今この瞬間から始まる。
検索した限りでは『盗作』と言われることはなさそう。
でも、出版されていない作品までは検索しきれない。
盗んでない!見てない!って胸を張って言えるけど、
それでも──
先に存在する方が正しい。
この世界に直接関わるようになって間もないから詳しくないけど、そんな気がする。
『盗作』と言われた時点で私の目的は止まる。
まだ安心はできないからそこは気を付けておかないといけない。
自分の考えを整理したあと、
気持ちを落ち着かせるために深呼吸する。
すぅ………はぁ………うん、ムリ。
20:59 いよいよだ。緊張する。
「今からこの作品が旅に出るよ。一緒に見ててね」
左手首のブレスレットに声をかける。
2年前、母から譲り受けて常に身につけているそれを軽く撫でてから、
時計の表示が変わると同時に投稿ボタンを押した。
「この子の旅が良いものになりますように。
いってらっしゃい」
今回のエピソードをもって、本作は完結となります。
読み物として多少文章は整えましたが、ここで語ったことはすべて実話です。
ブレスレット(念珠)は今も左手首に居てくれますし、私はガチの付喪神信者です。
なお、本編01話を投稿したこの日から10日後、物語の内容とは別の理由で少し困った出来事が起こりますが、
……それはまた、別のお話。
ここからは、本編の内容に極力触れないように書いていきますね。
===ここから===
2025年08月02日(土)
電車内にて執筆開始
ここからの文章は投稿する日までしっかり時間をかけて、
私の思いがちゃんと載っているか何度も見直して、
心を込めて書きます。
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本編を書いた理由や目的は、このエッセイ内でお話しした通りです。
もしかすると本編を読んだ方の中には、
「ファンタジーなら最後に出てくる幼女は〇〇じゃないの?」
そう思う方もいらっしゃるかもしれません。
……私も、できることならそうしたかった。
でもそれは、私が心から求めている『答え』ではありません。
癒しを求めて読むファンタジー小説なのに、現実を突きつけられるような場面が出てきたら──
きっと、読んでいて嫌な気持ちになる思います。
それでも私は書きました。
この現実からは逃げられない。
そして、もし逃げてしまったら、「その日」が来たときにきっと後悔すると思ったからです。
一日でも早く、気づいてほしい。
準備をしてほしい。
大切な人と過ごせる"今"が、どれほど貴重なものかということを分かってほしい。
そう願って、本編とこのエッセイを書きました。
08月01日、
身体が丈夫で今まで1度も病気らしい病気に罹らず、
弱音を吐いたところを1度も見たことがなかった父が
病気に罹っていることをLINEで知らされました。
私も先日、健康診断で初めて『要精密検査』の結果をもらいました。
身体の弱い母を心配していましたが、
本当に、いつ何が起きるか分からないものですね。
同情を引くような内容になるので書くか悩みましたが、
全部書こうと思いました。
皆さんもどうか、1日も早くそれに気付いて欲しいです。
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〈私と同じ悩みを抱えているあなたへ〉
私は非力です。
誰かの手を引いて歩くことも、背中を押して励ますことも、たぶんできません。
けれど──
一緒に歩くことだけはできます。
同じ苦しみを知っているから。
「その日」を迎えたとき、想像以上の痛みが心を裂くことを知っているから。
“小桃”の旅は、これからも続いていきます。
楽しいこともあれば、悲しいこともあります。
だからどうか──
ゆっくりでいいから、一緒に歩かせてください。
あなたが歩いてくれるなら、"小桃"も、
泣きながら、笑いながら、また前に進めるから。
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長い後書きになってしまいましたが、
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
このあとは少し休んで、読むと言ったのに読めていない作品を読みまくる予定です。
それからいよいよ、本編の再作成に取りかかります。
私の人生で初めて作った物語、
『泣き虫魔女の異世界旅』が、
苦しんでいる誰かにそっと寄り添える存在になれるように。
願いと祈りを込めて、これからも育てていきます。
2025年08月11日
今頃、胡瓜の馬を最終調整してこちらに向かう準備をしているはずの、私が生まれる一番のきっかけとなった祖母にも感謝を込めて──
ありがとうございました