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四神の巫女  作者: 六花
3/3

水龍寺家

新たな生活、母の名字での生活に戻り、父とは離れた、あの母が水龍寺でなくなれば意味が無いからと、父も自分達は水龍寺から離れる為の道具だからと快く受け入れた。

それほど嫌な一族なのか水龍寺は

「自由が無いね、何かと縛られる、私も成人だけど、縛りがある

仕事に儀式、仕来り」

彼は最低限を教える、細かい事が言えないと理解する

「一番哀れは澄水澪様だろうね」

妹の澄水澪が可哀想?

紫雨は頷く


勇人は家族から離れて水龍寺に入ると決意する、澄水澪を支える為に

五家が通う学園、その水龍部

紫雨により向かい祈ると青龍が目の前に現れる

「水龍寺の守護神青龍様だ、そして澄水澪様の未来の旦那様」

『紫雨』

紫雨は深く平伏す

青龍が勇人を見る

『水龍寺に入りたいなら耐えてみせろ』

水に呑まれる

気が付けば水の上に立っていた

『ほう、認めよう水龍寺蓮水(はすみ)

目覚めると水に包まれて消えた

「青龍様が認めた、今日から君は水龍寺蓮水だ」

紫雨が言う

水龍寺蓮水、それが新たな名前

しっくりと入る

蓮水は学園で力と知識を学ぶ


長い眠りから寝覚め、紫雨に支えられる

「おはようございます澄水澪様」

澄水澪は紫雨に支えられ本社に行き祈る

すると天気雨となり虹が出る

当主と奥様に挨拶する

本家の者達は受け入れるが、紫雨の妹の水季(みずき)と母の春雨(しゅうん)は厳しい目つきだ

(あの娘が水巫女と言うの、凡人じゃない)

(あれが水巫女だなんて、分家の分際で)

澄水澪は二人から視線を合わせない


澄水澪は学園に行く事になり護衛の水郷(すいごう)を紹介され、転入し学び、帰れば本社で祈る

学園でも一人で学ぶ

「水巫女様が転入だってよ」

蓮水はそれを聞く

(澄水澪)

義理とはいえ兄妹、自分の無関心さで澄水澪を傷付けた

これからは他人であろうが澄水澪を支える、たとえ澄水澪に嫌われても、それだけの事をしたのだから


澄水澪は苦痛の中に居た

祈りも多く、体力が奪われ、食事すら無い時もある

紫雨は知らないようで出迎えも祈りのサポートも寄り添う

学校でも居場所はなかった

「澄水澪」

兄勇人が居た

「今水龍寺蓮水、水龍寺の訓練生だ」

ある教室に行くと前の学校の同級生達が居た

『心配で水龍寺家に来た』

包むように抱擁する

(しずく)氷花(ひょうか)千雨(ちさめ)水飛(みなと)水騎(すいき)氷河(こうが)の六人

兄蓮水が弁当を渡す

「本家が巫女を虐待とはな」

『当主や紫雨様は優しいです、しかし他の者は下の方の分家で』

男達は溜め息を吐き出す、血や家系、力を大切にする水龍寺家、しかし分家や部外者から来る者達への境遇は最悪だ

いじめなど日常茶飯事、蓮水は紫雨と青龍の保護下にあるからまだ良いが、六人はいじめの対象だろう

澄水澪も弱まってる

「なんで貴様のような下っ端が巫女様と居る」

「澄水澪様の意思だが、澄水澪様、この方達お知り合いで」

澄水澪は蓮水の言葉に否定する

知らない

「澄水澪様行きましょう」

「待て」

水が守られる

青龍に守られた者

許された者しか許されない守護神、下手に近寄れば水が拒む

帰れば紫雨が迎える

「お帰り澄水澪様」

澄水澪は頷く


澄水澪は着替えて本社にて祈る

日課のように、休む事無く、そのような澄水澪に、紫雨の妹水季は睨む

(可愛くない、無表情で笑わない、下っ端の分家の癖に、なんであんなのが水巫女様なのよ!)

長い時間、祈り祠や結界が守る

それが澄水澪の使命

紫雨が心配する

迎えに行くと澄水澪が倒れていた

「澄水澪様!」

高い熱、荒い呼吸

紫雨は抱き上げ部屋に寝かせる

(これほど無理してたのか?)

医師に見せる

「疲労と栄養失調です」

「栄養失調?」

栄養失調とはどういう事だ

紫雨は澄水澪に寄り添う

翌日、各地で荒れた天気だった

「青龍様がお怒りだな」

「澄水澪様が倒れてしまいましたから」

父当主の言葉に紫雨が答える

水龍寺家の者がどんなに祈りを捧げても雨は止まない、激しくなるだけ

しかしふらりと澄水澪が来て祈ると雨が弱まる

青龍が唸る

『澄水澪!』

その時、澄水澪はふらりと踞る

『澄水澪?』

青龍が驚き澄水澪を包む

青龍に守られた巫女、それが彼女

(どうしてよ、どうして私ではなく、あの分家の女が巫女なんて!何かの間違えよ)

青龍は水季を見る

『よくも私の巫女を傷付けたな!』

春雨や水季が吹き飛び、使用人はびしょ濡れだ

被害が無いのは当主と紫雨のみ

「貴様ら巫女様に何をした!

青龍様を怒らせるとは!」

当主の怒り

なんでよ、なんで私が怒られ無いといけないのよ、お兄様

水季は兄紫雨を見るが紫雨は冷たく見下ろしていた

「父上、澄水澪様が倒れた理由は疲労と栄養失調でした」

「栄養失調だと」

「どうやら朝や昼に食事をわざと出さなかったようです。」

「愚か者が皆謹慎だ」

なんで、なんでよ

あんな出来損ないが水巫女だからと許され、私達は許されないと言うの

唇を噛む

そして水季が祈りを許されると、雨の供給が荒れて居た

なんで?

「お兄様、なんで私の場所があんなに荒れて」

「当たり前だろう?

澄水澪様に祈りを休ませたのだから、あんなに多くの場所を祈れば体が持たない」

あの分家の女の祈りが無いだけであんなに荒れたと言うの?

嘘よそんなの!


祈りの場所が少なくなり楽になり、祈りの時間も短くなった。

しかし本家の者達やすぐ下の分家の者達の祈りの時間が多くなり疲労も溜まる

紫雨は気にせず澄水澪に寄り添う


水郷は二人を見守る

巫女様を守る者にして、しかし巫女様は奥様やお嬢様から虐待を受けていた

自分がもっと気を付けていたら


朱里は苛立つ

兄が音信不通になり、母はまた男を探してる

水龍寺と名乗れない

それが悔しい、なんで姉が名乗れて私が許されないの!

「それは貴女に水龍寺家の血が無いからだ」

男が近寄る


やっと青龍(頭の中は速水さん)出てきた~

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