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SF世界の帝国軍

 かくして、亀甲縛りをされた四人の美少女はアークの手と腕に乗ったまま運ばれていて、凛一達は疲れた体でなんとか歩きながらポーション片手に遺跡の出口を目指している。


「言っておくけど捕虜になってもボクは絶対魔王様の下着をしまっている場所を言わないからね!」


「アタシだって絶対魔王様の入浴時間喋らないんだから!」


「どんな拷問にかけられてもわたしの魔王様グッズは渡さないのですよ」


「私も魔王様の体の各部サイズは教えないわよ」


「誰がんな事言えっつったのよ!!」


「「「「魔王軍の最重要機密事項なのに!!!?」」」」


「あんたらバカじゃないの!?」


 四天王とエリスはずっとこんな会話を続けていて、竜輝は会話についていけないので黙って歩き、セイルは自身が操縦するアークの腕に収まる美少女達の亀甲縛り姿を凝視するのに忙しくて人としての会話機能をすでに放棄している。


 今や亀甲縛り少女は赤いドレスを着たポニーテールの爆乳お姉さん系のルビを加え完璧な布陣となっているのだ。


 ちなみに監視の名目で凛一も亀甲縛り少女達と一緒にアークの腕に乗ろうとしてエリスに殴り飛ばされ、凛一が飲むポーションは腫れた顔の回復に役立っている。


 暴力天使に湖の少女を見習えと凛一が心の中で叫ぶと見覚えのある通路に出た。


「おっ、出口だ」


 遺跡の中には三時間もいなかったはずだが自然の光が随分となつかしく感じられて凛一は嬉しそうに外へ走り出るが、外の様子に思わず跳び下がった。


「ほお、これは凄いな」


 思わず感嘆の声を漏らす竜輝の視界は数十に及ぶアークの軍勢で埋め尽くされていた。


 その足元には数え切れないほどの戦闘用ロボット、そして強化スーツとレールガンやビームガンにミサイルランチャーで武装した兵士達がひしめき、兵士の腰には人間用の高周波ブレードとビームサーベルが挿さっている。


 装備的にはアークを人間サイズに縮めたようだと凛一は思った。


 というよりもアーク自体がSF世界の兵士を巨大化させた姿なのだろう。


 ロボットと兵士達は遺跡の入り口付近を囲んで人一人が抜ける余地すら開けてくれない。


『久しぶりだな、白いアークよ』


 遺跡からセイルが出ると遺跡を囲む灰色のアークの中から赤く、額にツノの生えたアークが進み出てマイク越しに語りかける。


『赤いアーク……シグナか!?』


『その通りだ白きアーク、まさか世界がこのような事態になっても貴様と会い(まみ)えるとはな、これも運命という奴か、だが貴様が魔剣探索をしていて助かったよ、長きに渡る勝負の決着、ここでつけさせてもらう!』


 赤くてツノ付き、それだけで凛一はゼノス皇国のエースパイロットであるシグナがこの部隊のリーダーだと確信した。


「セイル、あいつ強いのか」


『あいつ一人であの灰色のアーク全滅させたって驚きゃしねーよ、こいつら頼む』


 セイルはルビ達四天王を下ろして凛一に預けると右手にビームサーベル、左手にビームライフルを持ち歩きだす。


『シグナ、お前も魔剣狙いか?』


『無論だ』


『シグナ、言っとくけど魔剣は科学でどうこうできるもんじゃねえ、あれはオレらの世界とは別の法則で動いている言葉通り魔法の世界のモノだ、お前らが持ってどうする気だ?』


『理解できないモノを解析し操るのが科学だ。それに邪悪な悪魔共が狙うモノならば我がゼノス神に仇名す愚物だろう?

処遇については政治家や研究者に任せるが今の私は魔剣の探索任務を任される身だ邪魔をするなら斬る。というよりも君にだけは是非邪魔して欲しいな白いアーク!』


『だったら期待通り邪魔してやるぜ!!』


 規格外のサイズとウエイトを誇る巨大ロボット二機が跳びあがり、そのまま背中の翼を大きく広げて空を飛びながら互いに銃を撃ち合い、剣を打ち合う。


 空ではSF主人公とライバルの激闘が展開されて地上では消耗した主人公達に襲いかかる敵の軍勢、それも今までは一機あるだけで脅威だったアークが二〇、いや、三〇はいるだろう。


 凛一は迷わず四天王達の縄を解いて自由にする。


 縛るのが速ければ凛一は解くのも速い。


「ちょ、ちょっと凛一! あんた何やって――」


 エリスの口を塞いで凛一は四天王に指示を出す。


「全員行くぞ、特にカイナ、お前は消耗してないんだ、姉ちゃん達守れるよな?」

「お兄さま……はい! もちろんなのですよ!」


 力強く頷くカイナの頭を優しく撫でて凛一は他の三人に視線を配る。


「よし、ルビさん達はとにかく自分の身を守る事を考えて攻撃は二の次で、敵の撃破はカイナとオレらに任せてください」


 あまりに男らしい態度に三人は心臓の鼓動を高めながら大きく頷いた。


「「「わかった」」」

「ふおおおおおおおお!! 神の啓示を聞きし今の私は無敵なのですよぉー!」


 そこら中の空間に直径五メートル以上の魔法陣が展開、その全てから巨大なタコが召喚されてゼノス軍のアークに絡みついていく。


「見える! 触手プレイのヌチョヌチョエンドが私には見えるのですよ!!」

「いや、そこはもっとドラゴンとかさ」

「お兄さまがそう言うなら召喚するのですよぉ♪」


 可愛い笑顔でカイナが魔力を放出すると今度は展開した召喚陣から緑色のウロコに覆われた陸戦型ドラゴンが合計八体召喚され、その後ろに続くようにあらゆる種類のモンスターが召喚されてまるで百鬼夜行を見ているようだった。


 大ダコとドラゴンがアークに襲い掛かり、他のモンスター達は兵士や戦闘用ロボットに襲い掛かる。


「煩悩全開妄想全開魔力全開なのですぅ!!」

「では俺はあの兵士達を」

「あたしはアークをやるわ!」

「エリス、巨大ロボはまず足か目を破壊するんだ、機動力か視界を奪えば後はカイナのモンスターに任せておけばいい」

「分かったわ!」

「竜輝は光の攻撃は殴れないんだから絶対に触らない事、それとあいつらの剣の刃の部分にも触れるな、高周波は危険すぎる」

「心得た!」


 竜輝とエリスも参戦し戦況は一変した。

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