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最強パーティー結成

 慌てて言い繕ったが王様は凛一の背後に黒い悪魔の陰を見て恐怖した。

 こうして一国の王と一介の学生の上下関係はより明確になっていく。


「ていうか、むしろオレ的には女の子のエリスが戦うほうが抵抗あるかな」

「なんでよ、女でもハーフエンジェルなんだからそこらの男よかよっぽと戦力になるわよ」


 自分の参戦を否定されてぶーぶー文句を言うエリスに凛一は困った表情になってしまう。


「いや、強い弱いとかじゃなくてさ、う~ん、やっぱ女の子はそんな剣持って戦うよりも戦いは男に任せて後方支援っつうの? とにかく直接戦って傷つけあうような真似はして欲しく無いな」


「一番弱いくせに何ナマイキ言ってんのよ、そう言う事が言える紳士になりたかったら強くなりなさい」


 ピシっとでこぴんを喰らって凛一は額を抑える。


 どうやらエリスに剣を置かせるのは無理らしい。


「そういえば最初に会った時も言っていたな、確か女の子殴るのは彦はんか針千だけだと、ところで彦はんとは誰だ? 本名は彦乃助か彦二郎か? それに針千本で殴ったほうが傷つけると思うのだが?」


「それについては後で教えるよ、それで王様、オレらの家族と故郷探しについてですけど、とりあえずオレは妹と幼馴染の女の子をお願いします。両親は……まあ後でいいです」


 さらば両親、なんて薄情な息子だと思うかもしれないが凛一はあの両親ならば宇宙でも生きていけるだろうと後回しにした。


「聞こう、それでお主の妹の特徴は? 魔術で人探しをしても本当にその人で合っているか確認に必要なのでな」


 王様の言葉で側近の一人がメモを取る準備をする。


「はい、オレの妹の桜は赤毛で長い髪を両端で縛っていて服装はオレが着ている服の女版て感じですね、この服はオレの所属する学校の制服でオレが着ているのは男子用、あいつは今女子用の制服を着ているはずですから、ちなみに下はズボンじゃなくてスカートで首からは赤い石のついたペンダントぶら下げてます」


「ふむふむ、それで」


「あと凄く可愛いです!」


 途端に凛一は鼻息を荒げてグッと拳を固める。


「オレの妹は可愛くて可愛くて可愛くて天上天下に比類なき可愛さで並の美少女一〇〇人が束になっても敵わない可愛さで――」


「いや、そういうのじゃなくて……」


「じゃあ神がかった美少女見つけたら手当たり次第に桜崎桜って名前かどうか聞いてください! そうすればいつか当たりますから! 魔術で美少女捕まえまくってください! それで具体的にどう可愛いかっていうとまず瞳の輝きが――」


 その後、凛一による妹自慢は一時間以上もかかり、幼馴染の鈴華の説明は一分で終わった。


 こうして、ここに魔剣探索チーム、勇者エリスのパーティーは完成した。


 職業    名前

 勇者    エリス・グランベール

 武道家   神谷・竜輝

 パイロット セイル・ファンバー

 学生    桜崎・凛一


 剣士も魔法使いも僧侶もいないが多分問題はないだろう。




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