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第73話 少年の叫び

「皆さん、生活で困っていることはありませんか?ここにいる女性は肩が上がらないから、洗濯物や高いものを取るのに苦労すると言われました。皆さんもないですか?腰が痛くて座れないことや怪我が治らないこと、足が痛くてうまく歩けない、何でもいいんです!困っていることを相談してください!」


前世の人が見ると詐欺集団と間違われそうな口上だけどここでは遠慮なしに吠える!


「ただし、解決できるのは体の悩みだけです!さて本来だと店でやる予定なんですがまだ店ができてません、そこでここでよければ中金貨一枚でお受けします!」


中金貨一枚は食事でいうと二食分の金額になる。値段に関しては前からみんなで話し合っていて安すぎるとアマルフィやセリアからは言われたけど俺はこの値段で行くと決めた。

お金も当然ほしいけどそれ以上にいろんな人に治療を受けてほしいしな


話を聞いた人の反応はまちまちだ、気軽に受けるには中金貨一枚はハードルが高いのかもしれない。誰かが行くのを様子見ている人やその場を立ち去る人、周りの人と話し合っている人・・・


「セリアどうしよ、このまま誰も来なかったら」

「そんな弱気でどうするんですか、大丈夫ですよきっとうまくいきますよ。ほら、近づいてきましたよ」


そこには小さな少年がいた。


「あ、あんたはどんな病気でも治せるのか!?」

「どんな病気でもって確証はないけど、誰か困っている人がいるのかな?」

「・・・・おかあちゃんが足が動かねえんだ、もともと体は強くなかったんだけど最近特に動かすと痛いって」


ふり絞った声で告げる。


「お母さんはどこにいるの?いるところまで行こうか」

「助けてくれるのかッ!?」

「まだわからないけどまずは見ないと始まらないよ」


最初は足が動かないって言ってたけど、動かすと痛いに変わってた。普通は引っかからないのかもしれないけどこれは意味が全然違う。つまり、動かせるけど何らかの原因で痛みが出てそれがもとに動かせないということだ。動かないってのは何やっても動かないってことだからな


こりゃ動けないなら少年の家まで行く必要があるかなとか思ってると、少年が「おかあちゃん!」と声をあげる。

どうやってきたんだと不思議に思ったらおそらく少年の知り合いであろう人たちに抱えられてきていた。


「おかあちゃんを助けて!」


予想外の運ばれたに驚いて戸惑っていつ中で少年の悲痛の叫びが聞こえた。


「む、息子がご迷惑をおかけして・・・実は何が何だか分からず連れてこられまして」


お母さんは本当に事情を聴かされていないのか訳も分からず来たことを伝えてきた。


「実は息子さんからお母さんの足が調子が悪いと聞きまして、よければ足を見してくれませんか?」

「え、ええ、それはいいですけど――――イタッ!」

「おい!!おかあちゃんに何すんだよ!」


少し触っただけで痛みを訴える。俺は悪いが少年に簡単に大丈夫と伝えて、セリアとアリスに落ち着かせるようにお願いした。

お母さんに少しずつ事情を聞きながら症状を把握した。整形疾患だと思うから贅沢を言えばレントゲンがあればより早く正確に評価できるんだけどこのご時世にそれを求めるのは酷な話だしな


足の痛みの原因は神経の放散痛、要するに痺れによるものだとわかった、だから少し触っただけで反応したのはうなずける。で大本はお尻の筋肉の梨状筋の緊張が高いことが分かった。梨状筋症候群と呼ばれるもので筋肉が硬くなって坐骨神経呼ばれる臀部から太ももの裏を通っている神経が圧迫されて痺れる病気だと判断した。


「お母さん、これでどうですか?」


条件がそろい【リハビリ】を発動した。


「!?痛く、ありません!痛くないわ!!本当に良くなったの!?嘘みたい!」

「おかあちゃん治ったの?」

「ええ、治ったわ!」


親子の反応は実に微笑ましい反応だった、親子ってのはいいもんだなーなんて思ってたらお母さんを運んできた人たちも同じような表情をしていた。少年がお母さんが動けないからと働くようになりその仕事先の人たちらしい。いい人に恵まれてよかったな


「兄ちゃんありがとな!これ、金貨!」

「お、おお、ちゃんとお母さん大事にするんだぞ」


中金貨にしてはずいぶん大きいなと思ったら大金貨を渡されていた、少年に慌てて返そうとするもお礼だからと押し付けられて少年だとらちが明かないので母親に返そうとすると


「もう二度と歩けないと思っていました。それなのにあなたが奇跡を起こしてくれました、これはそのお礼です。本当はもっとお礼をしたいのですが今はこれが精一杯ですので」

「そんなお礼だなんて!この金貨でも十分すぎるぐらいですし、どちらかと言えば貰いすぎです」


どうやらセリアやアマルフィの言うとおり値段設定が低すぎたのかもしれないけど、まあ多めにもらえるならいいか

なんて考えていると気づかないうちに行列になっていた、その人を整備しているのが何と驚いたことにメンデルさんだった。彼女、実は仕事ができるのか!?


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