第71話 可愛い可愛いカレンちゃん
カレンちゃんは本当に活発でずっとせわしなく動いていた。それはもうものすごい早くて目で追えないぐらい早い、カレンちゃんは12歳の誕生日で冒険者になってそのあと事件に巻き込まれんだけど、最初は12歳で冒険者にするなんていくらなんでも早すぎると思ったけどこの身体能力ならそりゃ許可するなって思えるほど優れていると思う。
「お、そういえばちょっと仮で作ってみたぜ、アリスの嬢ちゃんの腕をな!握れるようになりゃいんだったよな?」
「ええ、そうですわ。そこの操作ができれば問題ありませんわ」
義手のサンプルを置いて帰ったからそれをもとに形づくってくれたみたいだ、カレンちゃんが治ってからすぐにとりかかってくれてたみたいだった。
いや、娘のそばに居ろよと思ったけどこんだけ動いてたら大丈夫って思うわな。
義手の形は腕に近かったがアリスと話して形より機能性重視と軽量化をメインでしたいとのことだった
「ヴァランさん腕の形は別にスカスカでもいいですよ、軽くて丈夫、元のつかめるそれができればいいので見てくれはあまり気にしなくてもいいです、外見を気にするなら木の義手で十分ですから」
「お、それもそうか!ああ、それと嬢ちゃんの獲物はなんだ」
獲物?獲物って何のことだ?
「弓ですわ、でも・・・」
「いいんだよ、というか娘に武器作らないって言ったら怒られてな、それにまた娘にいい武器作らねえとな」
「そうだよ!お父さんカレンに武器作ってくれるって約束してくれたんだからちゃんと作ってね!」
「・・・いいんですか?」
「—————約束だからな」
今回そのいい武器が原因で事故に巻き込まれたんだから身の丈に合わないものを持てばまた狙われるに決まってるし危険だ。
「お兄ちゃん、お願いがあるんだけど」
潤んだ瞳で唐突に俺に話しかけてくる、お願いって何だろ。
「なにかな?僕にできることだったらいいけど」
まあ、子供の願いをかなえて会えるのが大人の甲斐性ってやつだからな
「あのね、お兄ちゃんたち冒険者だよね!だからカレンもパーティーに入れてくださいっ!」
「え?」
予想の斜め上の話が飛んできて驚いた。
どうやら、ヴァランさんの話だとカレンちゃんは病気が治ったんだけどまた冒険者の仕事すると言ってきかないらしい、だけどヴァランさんからすれば危険だし危ないことに首を突っ込んでほしくない。それは当然だよな
それでヴァランさんは一人で冒険者として行動するのは不安だから苦肉の策として俺のパーティーに入るのを了承したら続けていいということになった。なぜ俺かというとカレンちゃんの病気を治せたし対価を吹っ掛けたりしない紳士的な対応をしたから、それに他の冒険者とパーティーを組むより折れといた方が怪我したときに治せるからという打算もあるみたいだった
この話をきいたセリアとアリスはというと、当然呆然としていた。
「即決はできないので他のメンバーと相談させてください。」
「ああ、無理なら断ってくれても構わないんだ。」
「あ、お父さん!そんなこと言うのずるい!お兄ちゃん、カレン絶対に役に立つから!お願い!」
「うぅ、そうだな・・・」
くそう!この子、自分の見せかた分かってる!
上目遣い+潤んだ瞳、これは少女から見られると断りにくい誘惑がある!チラッと後ろの二人を見るも二人はすでに陥落していた、カレンちゃん恐ろしい子!
だがここで即決なんてした日にはアマルフィになんていわれるか分かったもんじゃない!
「ま、前向きに検討しておくね」
「ほんと!?やったー!」
ふぅ、何とか即決の判断だけはしなくて済んだぜ・・・・危ない戦いだった
そのあと、ヴァランさんの方から今回の治療の報酬として義手の作成を無料ですることとアリスの専用の弓まで作ってくれることになった。アリスはやっと冒険者への復帰の第一歩を踏み出せて喜んでいたし、セリアも別の意味で喜んでいた。
「これでパーティーの財産は少し浮きましたね!」
ああ、この子以外にお金の管理は任せれないな!
そのあとセスさんのいる商業ギルド向かい、店ができるまで宣伝込みでパフォーマンスしていいかと聞くとそれ自体は問題ないとのこと。ただし商業ギルドのカードを携帯することと人が溢れる可能性が高くて暴動にならないようにしっかり注意することといわれた。
これで問題は解決したし早速広場にでも行くか!
そう思っていたら
「賢聖さん・・・います!」
「ああ、いるな。」
「どうしているのですの」
そう、そこにはメンデルさんの姿があった。いや、こんな俺たちが反応するのはよくないんだとは思うんだけど彼女が近くにいるというだけで精神的にはよくなかった。だって仕方ないだろ!?何のためらいもなく自分の体を全力で殴って骨折るんだぞ!?ふつうそんなこと常人にはできねえよ!
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