第59話 ボノス到着
ボノスに到着した。まず街に入るにはきっちり手続きがいるみたいで多くの人が並んでいる、俺たちもそれに習って並んではいるが
「この国の身分証とかないんだけど大丈夫なのか?」
「賢聖、それを私たちに聞くのは酷だろ。冒険者といっても国外に出たことがないのだから、だが聞くところによると冒険者というのはどの国でも歓迎されるものと聞くから問題ないと思うがね」
そう言ってアマルフィはギルドカードを出した。確かにギルドカードがあったなこれだと冒険者って一発で分かる!
でも、ギルドカードって世界共通なのか?パスポート的なものだったらいんだけど国発行の免許証だと少し勝手が違うんじゃないのか?
「賢聖さん、心配しなくても大丈夫だぜ。冒険者は本来国にとらわれない連中のことだからな、金払って魔物を率先して倒す連中を邪険にするところはねえぜ、報酬の制度とかはちげーかもしれねえがな」
確かシェーレンではギルドカードにのった討伐した魔物を換金できるシステムがあった、それはギルドが支払うというより国が保証するというものだった。そうすれば魔物の数は圧倒的に減るからな
多分だけど何らかの形でそれはどこの国でもあるだろうな
「次のもの入れ!」
ついに俺たちの順番が来た。
「身分を証明できるものはあるか?」
係りの人にみんなギルドカードを提示する、少し驚かれたが問題なかったみたいだ。理由をあとで聞くとどう見ても冒険者には見えなかったそうだった。なぜだ!?俺杖も持ってるしちゃんとした武器あるのに!立ち振る舞いが野暮ったさとは無縁だったからと、日本の義務教育の勝利だな、異世界で通用してるぜ!
「ようこそ、ボノスへ、冒険者ギルドはこの先真っすぐだ」
冒険者は必ず街に入ると冒険者ギルドを探すそうで道を教えてくれた、ギルドではお金の換金だけでなくて仕事も当然あるし寝床の情報なんかもくれたりするし真っ先に確認するわな
ギルドの雰囲気はシェーレンとは全く違った、良くも悪くも宗教国家だったから建物自体も基本的に神殿似たような形式だったけどここは普通の建物だ
建物は文化や生活背景が顕著に出る、日本でもそうだ、北海道と沖縄の建物は全然違うのと同じだ。
「なんか普通の建物だな」
「さあ行きますわよ、冒険者たるもの最初が肝心ですのよ!ここは胸を張ってシャキッとしてくださいまし!ほら賢聖さん、あなたがリーダーですのよ最初に行かなくてどうするのです」
アリスからなんと理不尽にもリーダーとしても振る舞いとして人柱になれと、助けを求めてエレンを見るもそっと視線を外された。
ええ、人柱になりますとも最年長たるものここはスマートにだな
そう思って扉を開くが最初は騒然とした雰囲気はグラムがギルド長をしていたシーインの場所と変わらないなと懐かしさを感じていたのも束の間、一気に静かになった
「ようこそ、ボノスの冒険者ギルドへ。依頼ですか?それともクエスト受注ですか?」
「クエスト、ではないんですか魔物を道中討伐したので確認してほしいのですが」
「冒険者の方だったんですね」
ああ、やっぱりそういう見られ方されてるのはもう変わらないのね。もういじけもしないさ、受け入れることに決めたよ
ポンと肩をたたいてうんうん、とうなずいているアマルフィに腹が立ったけど何をしてもやり返されるのは目に見えているのでスルーすることに決めた。
「では、ギルドカードを出してくださいね。えーと、アスクレピオスの杖ですね・・・ふむふむ、ブラッドウルフ・・・キマイラ・・・ふむふむ、少々お待ちください。」
そう言って血相を変えて受付のお嬢さんは奥に入っていった。
まあ、たまりにたまった魔物の清算なんだ、きっとお金が大金になるから奥に入ったんだよなんてのんきに構えていたら美人のお姉さんが出てきた。
多分、役職があるんだろうねにじみ出るオーラが偉い人だと感じさせる、正直こういう偉くて女性の人にはいい思い出がない、シェーレンの聖人とか最悪だったしね
「単刀直入に聞きます、皆さんはどこから来たんですか。このギルドカードに乗っている魔物はどれもこの国では見ないものばかり、それもかなり強力なものですが」
「隣のシェーレンという国からきました」
「なるほど、それで。この国にはどうして来たんですか?」
ここで前の国ではやらかして追われてるんです、なんて言うと疫病神認定されてもかなわないしなんと答えたものか、でも嘘つくのはなー
「向こうの国では冒険者としてやって生きづらかったのでここにきました。少々もめまして居場所もなくなったので」
セリアが機転を利かして答えてくれた、なるほどその答え方だと嘘はついていないし冒険者がらみで問題があったのだとミスリードしている、あとは勝手に相手が勘違いしてくれれば
「なるどほ、冒険者である以上面倒ごとはつきものですから致し方ないですね、分かりましたでは歓迎しましょう、ようこそ我がギルドへ」
勝手に納得してくれたぜ・・・って我がギルド!?ってことはこの人が
「ええ、このボノスのギルドマスター、レイチェルです」
レイチェルさんはそのあと実はシェーレンからこっちに来る冒険者はめったにいないので驚いたと、実は討伐した魔物はシェーレンに多く存在するものらしいが本当にシェーレンから来たとは思えなかったらしい。
それでわざわざシェーレンからくる人はどんな人かと見てみたくなったとのことだ
「すみませんが、シェーレンに生息してこちらの国に生息していない魔物は換金することができません。あくまでも自国の安全が担保されることにお金を支払っていますので」
それもそうだろう、シェーレンで大量に魔物を殺してルクゼンベで換金し続ければいずれこの国のお金が無くなる、そんなことになれば経済は破綻するだろうからな
「滞在するのであれば、宿がいりますよね。決まっていなければ代わりにギルドからいい宿を紹介しますけどどうしまうか?ギルドからの紹介だと言えばいくらか安くなると思います」
「是非お願いします、そう言えばレイチェルさん、この国の通貨は金貨でいいんですよね?」
村では金貨で通用したがちゃんとした街ではどうなのかを聞いておく必要がある。もし使えないとなると無一文に転落することになるからな
「ええ、金貨で問題ないですよ。宿は流転の民という宿がありますのでそこを利用するとよろしいかと思います。それでは私はこれで、皆さんのご活躍をお祈りしています」
収入はなかったけどまあ無一文じゃなかったからそれだけで良しとしよう!
ベッドで寝たくてうずうずしているセリアのためにも教えられた宿の流転の民に向かう。今日は久しぶりのベッド確定だ!これで一息付けれるな
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