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第52話 寝ている間

「賢聖さんは大丈夫なんだろうな」

「ええ、どこもやられてませんわ。よっぽど育ちがよかったのでしょうね、人の死であそこまで動揺するなんて」


そうか、知らなかったんだったねとアマルフィが答え、賢聖の生い立ちを聞いた話をそのままアリスにつたえた。

アリスも最初は動揺した様子を見せていたが次第に納得した表情になった


「聞く限りですと賢聖さんのスキルはこの過去からものもだと思いますわ」

「それは私も思ったさ、だからといってこのままだと生きづらくなるばかりだろう、慣れてもらうしかないな」


アマルフィは賢聖には強く生きてほしいと、慣れることで傷つかないようにそう思っている。


「いいえ、私はそうは思いませんわ。賢聖さんのスキルが過去に由来するものなら過去からの価値観や経験がどう影響しているかわかりませんわ、こそを無暗に変えるのはリスクがりませんの?」


アリスは賢聖の過去からのものを変えてしまっていいのか、と疑問を持ち


「確かに賢聖さんのスキルはぶっちぎりで最高位のレベルのものだぜ、あのスキルが使えなくなるぐらいなら無理に価値観を変えるように迫らなくてもいいんじゃねえのか?」


エレンはスキルが使えなくなる可能性があるなら今のままでもいいではないかと

そのあとも過去があるとはいえスキルには影響しないのではないか、あそこまで強力なスキルだと何か制限があってもいいのではないか、その制限に過去からの価値観ってのがあるのではないか

いろんな話が上がって三人でああでもないこうでもないと話していた。


そんな話の流れで一人の少女が怒気をあらわにした


「皆さんは賢聖さんのことを何だと思っているのですか!

先ほどからスキル、スキルと!賢聖さんは皆さんのスキルではないんですよ!一人の人間です!確かに賢聖さんの価値観を変えることは私も反対です!それはスキルがという話ではありません、賢聖さんには今のままいてほしいからです。

私はもう家族はいません、でも賢聖さんが私のたった一人の家族になってくれたんです!私を一人にしないと自分だってここにきて不安なのに気遣ってくれたんです、私にとってはほんとに恩人です、だから恩人のことをものかなんかと勘違いしているようでしたら私は許しませんよ」


セリアにとってはみんなが賢聖のことを思って話をしているのが分かっていても許せなかった、それは賢聖にとって何がいいかではなく賢聖のスキルにとってどれがいいのかということにだんだんと焦点が当たっていったからだ。それが彼女にとっては辛かった、天涯孤独になり唯一自分の身を本気で案じてくれる存在


そんなセリアの叫びと覚悟をぶつけられて三者我に返り己を恥じた。自分たちは賢聖のためと思いながら話をしていたのに気が付けば自分たちの話をしていたからだ。


「セリアすまない、ことの発端は私だ、どうか許してほしい」

「いいえ、私もその一人ですわ、ここから謝罪しますね本当にごめんなさい、無神経で仲間にあるまじき行為でしたわ」


セリアに謝罪をアマルフィとアリスはして、エレンに至っては地面に額をつけて本当にすまねえと大声で謝った。

セリアは自分を落ち着かせるためにふぅと一息ついて


「構いません、皆さんが賢聖さんのことを思っていたのは間違いないことですから。

ですか、今度今みたいな話になれば」


そこから満面の笑みになり「私は許しませんよ」と、セリアに満面の笑みでいわれると全身が鳥肌が立つような感覚になる。

三人は確信した、このパーティーで誰を一番怒らせてはいけないのか、そしてトリガーが何なのかを

そんな微妙な空気の時に、間がいいのかやつが目を覚ました。


「ん、ぅん?俺は、寝てたのか?」

「賢聖さん、おはようございます」

「え、セリアどしてそんなに満面の笑みなの?怖いんですけど・・・え、俺なんか怒られることした?」


そこには脂汗をかきながら己の行動を振り返る賢聖の姿と、無事に目が覚めてほっとしているけどそんなことはおくびにも出さず賢聖の反応を楽しんでいるセリアの姿があった。


三人は改めて「セリアだけは怒らすのはやめよう」そう硬く心に誓った。

お読み頂きありがとうございます!
















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お手数お掛けしますが、ご協力頂けると幸いです

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