第42話 ピンチ到来!
腹が減っては戦はできないというが、満福まで食べる必要はない、穀物を食べると血糖値が二時間でマックスまで上昇して眠気とかが襲ってくるしリラックスした状態になる、そんな状態では当然緊急時に対応できないから俺たちは食事に穀物を取らないようにしている。基本的にはタンパク質と脂質を中心にとることでいつでも対応できるようにしている。近年の日本では炭水化物というか糖を制限した食事が流行っているがあれは意外と理にかなっている、ただし糖を制限して野菜ばかり取っていると普通に栄養不足になるから糖分の代わりに必ず脂質かタンパク質を取らないといけない。
結論何が言いたいかって?俺は慣れてるんだ、だがな
「賢聖さん、作ってくれる食事はうまいし確かに眠気とかは前に比べてないけどよ、それでもパン食いてえよ・・・」
「そこのアホと意見が合うのは癪だけれど、確かにパンか米が食べたいね」
「そうですか?私は賢聖さんの作ってくれるご飯で十分満足ですけど」
セリア以外には不評とまではいかなくても慣れてないんだよな、だけど効果があるから採用されているそんな状況だ、もちろん二人とも旅で準備もしていない時にはそんなことは言わないんだが今回はしっかり食事も準備をできるはずだったのにあえて準備しなかったから文句があるわけだ
ここで生理学的なメカニズムなんて説明しても分からないだろうし、今回の苦情は甘んじて受けることにしている。
「それならさっさと終わらせて街に戻ろう、それなら好きなだけ食べても問題ないからな」
早々とかたずけを済ませて山登りの再度始める
「ッ!賢聖さん!まずいです!囲まれました!」
「え?」
囲まれた?何に!?そりゃ魔物に決まってるか!
「数は?」
「6・・いや、9体・・・すみません正確な数が分からないです!」
しょうがない、これが【植物採取】のスキルの難しいところだ、あくまでも植物の状態から読み取るからな
しかし、このままだとまずいな。囲むってことは少なくてもそれだけの知能があることだし数が多いのは正直俺たちには不利な状況だ
「賢聖、取れる手段は一点突破か全部撃退かだね、いつもなら全部撃退するのを進めるんだが相手がどんなのか分からない以上、今回ばかりは一点突破で逃げ切るのがいいかもしれないね」
「クソアマと同じだ、ここは逃げるのがいい。俺たちは魔物を倒しに来たわけじゃねえからな今まで通りでいい、まだ完全に囲まれてねえはずだから一番薄いところをめがけていこうぜ」
戦闘担当の二人が意見が一致したしとるべき手段は決まった、となると
「わかった!セリア一番薄い場所はどこだ?」
「ここから東の方向です、それでも何体かいます」
セリアの情報をもとに東に進んでいく
オオオオオォォォ!!
「狼?!」
「こいつはブラットウルフだね、群れを成して行動する魔物で数十から百体ぐらいで一つの群れになるから厄介だ、それに一体一体もそこそこ強いから面倒なことこの上ないね」
「だけどな、こいつら相手が格上だと感じれば退くはずだから全面戦争にはならねえのが一般的だぜ」
とびかかるオオカミをエレンは槍で突いて、そのまま振りかぶり死体を投げ飛ばす
グゥゥゥ!!
近くにいるオオカミが唸るが、すかさずアマルフィがとびかかり首を跳ね飛ばす。
二人とも卓越した戦闘力があるからそこそこ強いってだけだと相手にならないのか、と思っていたけどどうやらそうじゃないようだ
一対一であれば簡単に攻撃が通るが数が集まってくると連携し、二人の攻撃が大振りできなくなり決定打が打てれなくなってきている
「賢聖さん危ない!」
ボーっとしているわけではなかった、だけどだんだんと追い詰められていてどうしていいのか迷っていたのは確かだ
そんな隙を見てからか、ブラットウルフが襲い掛かる!
杖を振ろうにも間に合わない!
グュゥゥ
「え?」
ブラットウルフには一つの矢が刺さっていた
「あら、先に言ったと思いきやこんなところで犬コロに翻弄されているなんて惨めね!あんまりにも見てられないから助けてあげるわ!」
オーホッホッホ
そこにいたのは敵対しているはずの『黄金の獅子』のメンバーだった、女の子は弓を、男の子は大きな盾を持っていること短剣を持っているのとで装備が全然違う
「はぁはぁ、てめえら何しに来たんだ」
「何って、たまたま通りかかったのよ、この先にお目当てのものがあるから、そしたら危機的な状況にいた人が目の前にいたから助けてあげただけよ?
冒険者たるもの助け合いが大切なんでしょ?私たちみたいな強くて優秀なパーティーの責務だわ!」
「はぁ、君たちの助けはいらない、さっさと先に行けばいいさ」
前衛の二人は息が上がりながらも手を借りることが嫌だから助けられたなんて思ってもないと言い返す。
「別にそれでも私は困らないわ、でもね!」
そういってアマルフィの方に三本矢を同時に放つ
「強がっているようにしか見えないわよ?そんな調子じゃ全滅になるわよ?ホホホ」
襲い掛かろうとしたブラットウルフが奇麗に眉間を撃ち抜かれる
「それはご心配どうも、でも問題ないよッ!」
今度は女の子に向かってアマルフィが槍を投げ飛ばす
グウウウ
「ほら、君たちがいると守らないといけない人が増えるんだよね」
女の子の後ろにいたブラットウルフを槍が貫き、そのあとアマルフィが大地を蹴って槍をつかむ、動きから【天衣無縫】を使った動きだ
「へぇ、やるわね。じゃあそれなら私たちは先を急ぐわ」
女の子はそういって先に進んでいこうとした。
この子が助けに入るタイミングがあまりにも良すぎる、もしかして戦闘を見つけて助けが必要なタイミングかどうか見張ってたのか?
無効には【探索】もちの仲間がいるってエレンが言ってたし俺たちを見つけても普通は避けるはずなのに、行動自体は俺たちというか、俺を助けてくれたんだ
「なあ、ありがとう助けてくれて」
「ッ!お礼なんていらないわ!勝負している相手が死んだら後味悪いってだけの話よ!もう先に行くわ!せいぜい死なないようにしなさいよ!そして私たちの方が上だと涙を流しながら謝罪しなさい!」
それと私の名前はアリスよ、そい言い残して三人は進んでいった。
この子、なんか実はいい子なのだろうか?どうもエレンのことをけちょんけちょんに言った本人とは思えないな、もしかしたら何かあるのかもしれない
状況はアリスが介入してくれたおかげで少しづつ優勢に傾いている、俺とセリアは攻撃には参加しないが最低限自分の身を守るようにしている、アマルフィはスキルを使っているのでキレる前に俺のところにきてリセットしている、その瞬間はエレンがフォローに入っている
「はぁはぁ!そろそろいいだろ!てめえら引きやがれ!」
エレンが吠えたのと同時にブラットウルフは逃げた。全員がへとへとになってその場に倒れこんだ、あまりにきつい戦闘だった
このまま俺はへばるわけには行かない!
「みんな傷を見せてくれ、すぐに治療する!」
いつも通り傷を見て評価しようとするが頭が働かない、緊張の糸が切れてホットしているのが自分でもわかる、俺のスキルが頭を使わない【ヒール】であればどんな時でも自由に使えるんだろうけど【リハビリ】は状態を評価しないと発動しない
だからこんな状態だと無に等しい能力になっていた
「あれ」
「賢聖さんも休みましょう、今のままだと何もできませんよ」
「その通りだぜ、俺の傷なら心配すんなって後になってもいいからまずは賢聖さんが休んでくれ」
「悪いな、実はあまりの緊張で立つものやっとだったんだ」
仲間の言葉に従ってその場にしゃがみこんなで落ち着くまで休んで、息を整えてから【リハビリ】のスキルを発動した、その時も頭の中で整理するのに時間がかかってなかなかスキルが使えなかったがエレンたちは怒るでもなくゆっくりでいいからと声を掛けてくれた
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