第23話 行動の理由
「さあ、賢聖、君の番だ。だけどこのまま話してもらうのは不安なこともあるだろう、だから誓うことにするよ、ここで話したことは口外しないし悪用もしない、これでどうだい?」
アマルフィは恐らく気が付いている、これは俺への配慮なのはわかる、でも実は教会に所属する人間だった場合は俺は詰む
「ちなみに話さないという選択肢は?」
「君がそんなに不誠実だとは知らなかった、そうだなもし仮にそんなことを言おうものなら君をここにおいて私は先に行くことにしよう。」
それに私はスキルについて話しただろ?アマルフィはそう言うがそもそも話したのは勝手にやったことだろ!そうは思っても槍もってニコニコしながら変なこと言えば刺すぐらいのこと平気でやりそうだな
「誓うって何に誓うんだよ」
「私のたった一人の恩人に誓うよ。私はこの人を裏切るようなことをすれば死ぬと決めているんだ」
その言葉は自然と疑う気になれない、そう思わせるほどの言葉に重みがあった。もし仮にこれが嘘だとしたら騙されてもいいほどの信念を感じさせる。
「わかった、それじゃ、最後に聞くがアマルフィは教会の関係者か?」
「どうしてそんなことを聞くのかい」
「大事なことなんだ、答えてくれ!」
「冒険者の中で教会にいい思いを持ってる人はいないよ」
「冒険者の常識ではなくアマルフィのことを聞いているんだ!」
ここだけは絶対に外せない、教会への警戒が足りなかったばかりに今までの騒動が起きてるんだ。平和ボケしてると言われればそれまでだ、だけどこれからはそんな意識は変える、変えなきゃならない
「賢聖にとってその質問が大切なのはわかったよ、私は教会関係者ではないよ」
「さっき言った恩人に誓えるか」
「そう軽々しく恩人を出したくないが、大事なんだろな改めて誓おう、私は教会関係者ではないしここで聞いたことは口外しないよ」
真っ直ぐ俺を見て答えてくれた。
「ありがとう。」
そこから一息置いて話始めた。俺のスキルのこと、そして今の状況、セリアのことを
本当はそこまで話す必要がなかったのは分かってるがアマルフィならもしかして助けてくれるかもという淡い期待があったから。それと何より一人で抱えきれなかった心の弱さもあった。
「賢聖、そこまで話してくれなくてもよかったのに。もしかして話すことで巻き込もうとしてるね?」
「それは否定しない、俺には力がないからな」
「力がないというのは冗談だね、賢聖のそのスキルは強すぎるよ、【ヒール】がかすんで見えるほどの強さだ、そして賢聖には使えるその知識がある。だけど確かに教会には狙われそうなスキルだな、でもそれならなぜ私を助けたんだ」
「理由はいろいろあったが一番は目の前で救える命があるなら救うのは当然だからだ。これが俺を突き動かす根幹だよ」
リハビリ職、理学療法士になったのもそれが理由だ、助けたかったそれだけだ。
「君は自分の命より他人の命が大切なのかい?」
「どうだろうな、命を天秤にかけたことがないからわからない。だけど救えるなら俺は動くと思うよ」
アマルフィは少し驚いた顔をして
「賢聖は変わっているね、ここじゃみんな自分のことが大切で他人のために命を懸ける人なんてそういないだろうに」
「だとしても俺の考えはきっと変わらないよ」
そこからいろんなことを話した。一番はスキルについてで、アマルフィのスキルにはデメリットというか使用制限があった。身体能力を挙げた分、再発動まで時間がかかるらしい
「例えば、身体能力を2倍にすれば次の使用まで20分かかるんだよ」
「発動時間は?」
「5分、意外と短いもので使いどころに困るんだ。スキルを発動してない状態でもそこそこ戦えるが魔物相手だと分が悪いかな、でも賢聖のスキルと合わせると再発動までのデメリットがなくなるんだから相性が良すぎるね」
【リハビリ】はゲームでいう回復能力と状態異常回復が状況さえ把握できれば行えれる、だけど回復能力に関しては専門知識が必要になるからこの世界の人は使えない、状態異常もスキルによるものであればそのスキルを把握できれば無効にできる。これは教会の聖人アナスタシアでも効果が発揮したものだ
つまり、アマルフィのスキルはデメリットなしで使える強力なものになった。ちなみにデメリットがあるスキルの方が少ないから誰とでも俺のスキルは相性がいいわけではないらしい、例えばアマルフィのスキルが発動中に【リハビリ】をつかえば能力向上というスキルの効果がなくなったからだ
まあ、向こうにしたからといって俺は勝てないけどな
あれから数日が立ち街にようやく入ることができた。
「アマルフィここまでありがとう」
「これからどうするんだい」
「まず、セリアのことを探そうと思う、教会にバレないようにだけど」
「一人でかい?」
「頼る人もいないからな」
「隠れながらだとうまく進まないだろ?それにばれたらお終いだね」
「だからといって探さないという選択肢はないからな」
「よし、それなら私が手伝ってあげよう」
「いいのか?自分でいうのもなんだが面倒だぞ?」
「退屈していたからちょうどいいさ、時に目的もない旅だったからね」
「払える報酬がない」
「君のスキルで私の命を救ってくれたからね、いわば命の恩人ってわけだよ。それに私は戦うのは好きでよく怪我をするんだいつもなら怪我が治るまで休むんだけど賢聖なら治してくれるんだろ?」
対価は俺のスキルということか、アマルフィは強くて頼りになるし助けてくれるならありがたいか
それに俺は人探しなんて素人だしすぐに教会にバレる可能性あるかもしてないしな、その点冒険者のアマルフィなら安心か
「願ったり叶ったりだ、これから頼む」
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