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第19話 逃走劇再び

「なんだ、お前は!なぜ効かない!?」


アナスタシアは混乱していた、いや厳密には予感していた教会から帰る足取りをみてあまりに普通の足取りだったからもしかしてと思った。教会内で未確認のスキルが出ること自体は珍しいことではない、文化や生活が変わればそれに沿ったスキルの発現があるから、だからその程度の認識だった


「【聖人】無力化するスキルなのか」


【聖人】のスキルは万能ではない、基本は薄く教会または私への崇敬させる効果があるだけだ、だがある程度集中して発動すれば一時的な洗脳状態にできる、そして洗脳状態になれば時間がたっても価値観のゆがみは継続する、そんな能力だった

だが、連れの女もそんな素振りがないし、当の男に関しては全く聞いていないと見える


「ここで芽を摘んでおかないといけませんね、ジャッカル控えていますか?」

『ハッ』

「先ほどの二人を生け捕りにしなさい」

『抵抗する場合は』

「やむを得ません、殺しなさい」

『畏まりました。』


ジャッカルは私が保有する特殊部隊、まあありていに言えば戦闘集団というか実行部隊ですね

これで杞憂はなくなりました、戻ってワインでも飲みながら報告を待ちましょうか




一方、賢聖たちは夜の暗闇もあり森の中でまた教会側に発見されていなかった。

ここでも活躍したのは


「さすがセリアのスキルだな」

「私のスキル本来はこんな使い方しないんですけど、もうすっかり逃げるときに使うものになってるじゃないですか」


セリアのスキル【植物採取】は植物の場所やそれまでの道のりなんかが分かるもので、それを応用して逃げ道を確保している


「とりあえずこれで大丈夫だな」

「そうですね、やっぱり【聖人】でしたね」

「ああ、予想以上に危ない状況だった。賭けに勝たなかったら今頃どうなっていたかわからないしな、総じて言えるのは教会の連中でまともな人間はいないってことだな」


風が吹く、木々が揺れ、そしてそのあとには


「いたぞ!こっちだ!」


まさか、バレた!?

セリアを見るが


「まっすぐこっちに来てます!」

「なんでわかるんだよ!」

「行きましょう!」


今回は前回みたいな楽にはいかないみたいだ


セリアのスキルは優秀だ、植物の状況も分かるから応用して踏まれたりすると植物の状況から人がいるかどうかわかる、だから前回は悠々逃げれた

だけど、それが追手にも同じようなスキルがあったら?答えは明白だ


「一気に状況が悪くなってきてるな」

「賢聖さんどうしましょう」


今は相手がこちらの場所を把握する手段があるなら立ち止まるのは得策じゃない


「走ろう!」


相手のスキルがどんなものかが分からないと正直打てる手は限られる、セリアと同系統のスキルであればいたちごっこになり、そのうち体力の尽きた俺たちが負ける


「はぁ、セリア追ってきてるか?」

「はぁはぁ、い、いえ、離れてます」


逃げ切れたのか?なんだ、相手のスキルは場所を把握するスキルはないのか?


「賢聖さん、またこっちに向かってます!さっきまで私たちがいた場所でウロウロしていたのに、今度はちゃんとこっちに来てます」

「やっぱり向こうにも場所が分かるスキルがあるんだな、だがセリアのように常時発動できるものじゃないんだな」


当然だがセリアのスキルも万能ではない、その証拠にセリアの顔色はだんだんと悪くなっている

幼い時からずっと使って来たのもあり少々使い続けても影響がないがずっと使いながらしかも走り回るのは本人に相当な疲労がある


「だけど、俺のスキルがある」


俺のスキルは状況さえ把握できれば元の状態に戻せる、それは今までの経験で怪我だけでなく疲労なんかにも効果があることが分かってる

これで俺がばてるまでは何とか持つ


「でも、賢聖さん、このままじゃ」

「ああ、じり貧だ」


よくない、それは分かってる。だけど現状打てる手もない、万策尽きたか


「け、賢聖さん、まずいかもしれません」


セリアが尋常じゃなく焦っている、今までの感じとは全く違う


「います」

「なにがいるんだ?」

「魔物です」


魔物ってあの豚みたいなやつか、あれなら何も問題ないはずだ


「大きさが全然違います、以前賢聖さんにいいましたよね冒険者の死亡率は年間で20%ぐらいですって。そのあとにあった魔物が弱い魔物だったからよかったんですが本来魔物というのは私たちのようなスキルを持っている人間では太刀打ちできないのです。そんな魔物がいます」

「つまるところ行くの地獄、引くも地獄というわけか」


どうする、魔物というのが正直俺には予想もできないがセリアの状態をみれば教会の連中よりも恐ろしいということは分かる、かと言って後ろに引けば必発で殺される

向こうも状況を把握するスキルがあるはずだから魔物のことを察知して引いてくれるかもしれないがそもそも追ってきている連中があのアナスタシアの息がかかってる連中に間違いないはずだから危険を承知で向かってくる可能性も十分ある

非戦闘系スキルで戦闘するのはどんなゲーマーでも無理ゲーとして投げるに違いない


「セリア、君だけは」

「私だけ守って自分は死ぬなんて言いませんよね」

「・・・ああ、もちろんだ一緒に生きよう」

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