本文よりタイトルが長くなる前に
最近、タイトルが長い小説をよく目にするが、それは――必然的なのだ。なぜならば、無料小説などの数は、これからも書き続けられ、削除されない限り……、
――無限大に増えていく~――。
文字の種類(あ~んなど)に限りがあるので、タイトル被りしないようにすれば、いずれはタイトルの方が本文よりも長くなってしまうのは明らかだ。
短いタイトルの小説は、ほぼほぼ誰かが書いてしまっているのだ――。
昔はそんなことはなかった。書籍化された本のタイトルを簡単に確認できなかったからだ。だが、今ではパソコンやスマホで検索が可能なため、タイトル被りをしないように調べるのが容易く、一瞬で終わってしまう。
同じタイトルがあれば……後で投稿するのが……なんか……悔しい……。
その対策として、タイトルが少しずつ長くなる……。
全員がそれを実施することによりタイトルは――人類の営みが途切れるその日まで、膨大に長くなり続けるのだ――!
想像して欲しい――。
手に取った小説の表紙が見えないくらい細かい文字のタイトルで埋め尽くされている小説を――! 二次元バーコードのデーター量をも超えてしまい、凹凸のついた「次世代型三次元バーコード」の表紙になってしまった小説を――!
段ボールにピッタリ梱包できず、本屋さんや運搬業者さんが涙を垂らすだろう……。シクシク……。
小説よりも酷いのが……歌かもしれない……。
最近、タイトルが長い歌をよく耳にするが、それは――必然的なのだ。なぜならば、歌の数は、これからもどんどん増え続け、削除されない限り……、
――無限大に増えていく~――。
文字の種類(あ~んなど)に限りがあるので、タイトル被りしないようにすれば、いずれはタイトルの方が歌詞よりも長くなってしまうのは明らかだ。
短いタイトルの歌は、ほぼほぼ誰かが歌ってしまっているのだ――。
昔はそんなことはなかった。歌のタイトルを簡単に確認できなかったからだ。だが、今ではパソコンやスマホで検索が可能なため、タイトル被りしないように調べるのが容易く、一瞬で終わってしまう。
同じタイトルがあれば……真似したみたいで……なんか……悔しい……。
カバーソングを作ったわけじゃないのに――!
……みたいな。
その対策として……。歌もタイトルが少しずつ長くなる……。
全員がそれを実施することによりタイトルは――人類の営みが途切れるその日まで、膨大に長くなり続けるのだ――!
想像して欲しい――。
カラオケの画面上に表示しきれず、「~中略~」と表示されてしまうタイトルを――。
「なんじゃそりゃ! まるで、~間奏十六秒~、かよ――!」
歌番組でカンペを見てもタイトルを全部言い終えることができないと判断され、
「じゃあ出演なしでいいんじゃね?」
と……出演拒否され涙する演歌歌手を……。
演歌歌手が涙しながら嘆くかもしれない――、
「こんなことなら……、歌のタイトルを『冬の東尋坊はリアス式海岸がギザギザで、それはハートのようだが、ギザギザハートのなんとやら~はもうタイトル被りしているから使えなく、仕方なくつけたタイトルがネット上でバズってハニーして、しょうもない歌が急にオリコン一位になったから、私は転生して演歌歌手としてテレビに出ますパチパチ』に――省略すればよかったー!」
と。
シクシク……。
本文よりタイトルが長くなる前に私達がすることは――たった一つ。
タイトルより本文を長くすることだ――!
読んでいただきありがとうございました!
長いタイトルが悪いわけではないのです。
作品の絶対数が増え続けるのでタイトルが長くなるのは当然の現象なのです。
正々堂々と長いタイトルを付けましょう!!