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ご主人様はモンスター使い  作者: ウル
帝国のアドバイザー
84/122

84敗戦

登場人物


ロウル   記憶喪失の主人公・交通事故死して狼に転生した(★4テンロウ)

ローゼリア ロウルを助けた貴族令嬢(人間)

ノリク   ローゼリアの父親でハキルシア帝国宰相(人間)

シャミア  諜報部隊隊長(闇妖精)

ケルティク 反乱軍の諜報部隊所属(★5ケルベロス)


「全滅?」


 その日、俺はシャミアさんから反乱軍諜報部隊のアジトを襲撃した部隊がほぼ全滅した事を知らされる。


 俺は、反乱軍の諜報部隊の力を削ぐために、シャミアさんにお願いして館を探ろうとしていた★5ケルベロスのケルティクの似顔絵を作って指名手配をした。

 しかし、指名手配した結果ケルティクは姿をくらましたようで、発見報告がなくなってしまった。

 冒険者ギルド等にケルティクが接触した人物がいないかも当たったが、接触はしていなかったようでそちらも空振りに終わる。


 そこで俺は、ケルティクが館を探っていた時の場所の匂いを調べてもらい、ケルティクの匂いを発見すると、ノリク様にお願いして、人海戦術で帝都中をくまなくケルティクの匂いを探してもらった。

 そして、発見したケルティクの匂いを追跡してもらい、反乱軍のアジトを発見したのだ。

 冒険者ギルドにも増援をお願いして万全の態勢で反乱軍のアジトを襲撃した筈だった。


 そして、過剰戦力を投入した筈の襲撃部隊が全滅したとの報告を聞く。


「アジトに大軍が罠を張って待ち構えていたのですか?」

 俺はシャミアさんに一つずつ状況を確認していく。


「敵の中に桁違いに強い者がいたらしく、その者に突入部隊の精鋭が次々と殺害されたようです。

 突入部隊の中で先に突入した者が殺されたのを見て、すぐに逃げ帰った者以外は、誰も帰ってきませんでした。」

 シャミアさんが答える。


「その者の姿を見たのですか?」

 俺は聞くが、


「帰ってきた者は誰も姿を見ていません。

 奥にいる何者かに、自分よりも強い味方が一瞬で纏めて殺される所を見て慌てて逃げ帰ったようです。」


「襲撃部隊の被害は?」


「突入部隊は、

 帝国軍特殊精鋭部隊55名は全員が死亡。

 冒険者の精鋭は19名中16名が死亡です。

 周囲を包囲した帝都治安維持部隊は、610名中28名が死亡。

 人数だけで言うと少なく感じるかもしれませんが、今回の突入は最精鋭で挑んでいます。

 特殊精鋭部隊は隊長級・ベテラン級の半数を失い、冒険者ギルドもエース級メンバーの3割を失いました。

 冒険者ギルドマスターのクリント殿からも、ここまでの相手がいるのであれば今後は協力しかねると言われました。」

 頭を抱えたくなるほどの惨状だな。

 しかも、敵の正体すら掴めていない。


「流石にこの惨状だと、今後冒険者ギルドは積極的に協力してくれなさそうですね。

 しかし、敵としてもアジトの位置を把握されたことは痛いはず。

 敵はまだアジトにいるかどうか分かりますか?

 まだアジトにいるようなら、帝国軍の総戦力をぶつけに行かないといけないですし。

 もうアジトにいないようなら、残っている匂いで強力な存在の正体を探りたいです。」


「今回の件は既に噂になってしまって、アジトの調査は引き受け手を探すのが難しそうです。」

 シャミアさんが言う。


「それじゃあ、俺が調べに行きますよ。

 お嬢様、一時的に俺が屋敷の外でも動けるよう首輪の設定って変えて貰うことはできませんか?」

 俺は一緒に話を聞いているお嬢様に聞く。


「それは無茶よ。

 もしも、まだ敵がいたら殺されるわよ。」

 お嬢様が言う。


「誰も引き受けないのなら、俺がやらないといけないですよね。

 元々は俺が頼んだ事なんだし。」

 俺は言う。


「お父様に頼んで誰かに調べてもらうから、無茶はしないで、お願い。」

 お嬢様が言う。

 お嬢様は、俺の事を必死に心配してくれているんだ。

 その気持ちは嬉しいけど、ここは俺が行かなきゃ。


「でしたら、私が調べてきます。

 他人の気配を感じる事には長けていますので。

 何者かの気配を感じるようなら、近づかずに戻ってきます。」

 シャミアさんが言う。


「そうね。

 シャミアなら安心よね。

 無茶はしないで、危険を感じたらすぐ戻ってきて。」

 お嬢様も同調する。 

 そこまで言われると、俺は何も言えないので、無理をしないように慎重に行動してもらうよう念を押してシャミアさんにお願いすることにした。


 すぐに帰ってくると思っていたが、シャミアさんは中々帰ってこない。

 俺は心配になって、現場を見にいくからお嬢様に首輪の設定変えてもらえないか聞くが、ノリク様しか設定を変える事ができないと言うので帰ってくるまでは無理のようだ。


 俺は心配で、窓からシャミアさんが帰って来ないかずっと見ていた。

 夕方になって、シャミアさんが戻ってくる姿を発見する。

 良かった。無事だった。


「お疲れさまでした。

 シャミアさんが無事でほっとしました。

 反乱軍のアジトはどうでした?」

 俺はシャミアさんに聞く。


「報告します。

 敵は既にアジトを引き払っていたようで、誰もいませんでした。

 再度狼族のモンスターを連れてアジトに向かい、匂いの確認をしてもらったところ、多数の人間の匂いとケルティクと思われる狼の匂い、そして1体の馬族モンスターの匂いを発見しました。

 帝都の外に向かっているようでしたが、危険ですので追跡は行いませんでした。」

 シャミアさんが報告してくれた。

 馬族の匂い?

 こいつが多数の突入部隊を殺害した相手だろうか。


「戦死した突入部隊の死因は分かりますか?」

 俺が聞くと、


「殆どの者が、何らかの魔力エネルギーによって心臓を貫かれて即死です。

 何か1体の強力な存在が、ほぼ全員を殺害したと考えられます。」

 シャミアさん、そこまでしっかり確認してくれていたんだ。

 とても助かる。これは非常に重要な情報だ。


「1体の強力な存在、1匹の馬族の匂い。

 突入部隊は★5クラスの精鋭も少なくなかったですよね。

 となると、★5のケルティクがそこまで強いとは思えませんし、逆にそこまで強いなら屋敷の中へ入る調査も余裕でできたでしょうから、馬族の匂いの主が強力な存在である可能性は高そうですね。

 記録上で★6まで進化した馬族について名前・行った行為・戦闘での強さなどについて調べられませんか?」

 俺が聞くと、


「帝都図書館に様々な資料があると思いますので、調査してみます。

 ただし、資料の量が膨大なので日数がかかります。」

 シャミアさんが言う。

 まだ可能性の話なので、俺も無理に急がないように念を押して調べて貰う事にした。


「あとは、ケルティクが今後も単独で行動してくるかもしれないので、

 引き続き指名手配を続けてください。

 捕まえることは難しくても、動きを制限しないと。

 敵に簡単に情報を渡すわけにはいきませんので。」

 俺はケルティクの調査も引き続きお願いする。


 まずは、謎の強力な存在の正体を突き止めないと、反乱軍との戦争どころではないな。

 図書館の資料を一部借りてきてもらって、俺は自分でも調べてみる事にした。

20230205


話番号修正・誤字等修正

本当は間に話を追加したかったのですが、完結後は追加できないようで断念しました。

まずは、誤字修正を進めていきます。

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