52ノアの迷宮(3)
登場人物
ウル(主人公)狼に転生した元人間。(★3シルバーウルフ)
パワー ウルの仲間モンスター。(★4モサ)
ロウガ ウルの体の元の持ち主。
ケルティク ロウガの友人でメキロ伯爵配下(★4ヘルハウンド)
問題
「この部屋の奥にある2つの扉のどちらかが正解の扉。もう一つが破滅の扉。
この部屋にいる3対の像は、それぞれ真実の像・偽りの像・気まぐれの像。
真実の像は汝の質問に常に正しく答える。
偽りの像は汝の質問に常に間違って答える。
気まぐれの像は汝の質問に対し、気分により『はい』か『いいえ』のどちらかで答える。
2つの像に1つずつの質問をして、正解の扉を開けて進め。」
「ウル様、さらにややこしくなってきたぜ。」
パワーが言ってきた。
「パワー、俺はこういうのは得意だから安心しろ。
ちょっと考えさせてくれ。
とりあえず、気まぐれの像がない代わりに質問が1つの奴ならやったことがある。」
「そうなのか。その場合はどうするのだ?」
ケルティクが聞いてくる。
「確か、
私があなたに『右側の扉は正解の扉か』と聞いたら、あなたは『はい』と答えますか?
だったな。」
「相手が偽りの像でも大丈夫なのか?」
パワーも聞いてくる。
「それじゃあ、真実の像の場合と偽りの像の場合について分けて考えてみようか。
仮に右の扉が正解の扉としておくぞ。
真実の像なら、『右側の扉は正解の扉か』と聞けば答えは『はい』だよな?
そして、『あなたははいと答えますか?』に対しても『はい』という答えになるよな。」
「俺様、それは分かるんだけどよ、偽りの像はどうなるんだ?」
「偽りの像なら、『右側の扉は正解の扉か』と聞けば、必ず偽りを答えるのだから、像の答えは『いいえ』だよな?
そして、『あなたははいと答えますか?』に対しても本当なら『いいえ』と答えるところを、必ず答えを偽るから『はい』と答えるんだ。」
「裏の裏は表と言うことか?」
ケルティクが聞いてくる。
「まあ、そういうことだな。ここまでは分かったか?」
「なんとなくだけどよ。」
やはり、この問題は俺が何とかしないといけないようだ。
「それで、今回厄介なのは気まぐれの像があることなんだ。
気まぐれの像は『はい』か『いいえ』のどちらかを適当に答えるんだ。
偽りの像でも真実の像と同じ答えになるように質問してもどんな答えが来るかは分からない。」
「代わりに2回質問ができるってことか。」
パワーが言う。
「1回余分に質問することで、それをクリアしろってことなんだろうな。」
「ウル様、質問の仕方で真実の像と偽りの像は同じ答えをしてくれるんだよな?」
「ああ、そうだ。」
「それじゃあ、隣の像は気まぐれの像か?って聞いちゃダメなのか。」
「最初の質問を気まぐれの像に聞いたらどうするんだ?」
「最初に気まぐれの像に聞いたんなら、どう答えても2回目に聞く像は真実か偽りのどっちかだよな?」
「なるほど、パワー賢いぞ。
1回目で隣の像は気まぐれの像か聞く。
2回目は気まぐれでない像に扉について聞くってことだな。」
「できそうじゃねえか?」
「ああ、大丈夫のはずだ。
ちょっと考えさせてくれ。確認するから。」
俺は、パワーの方針で問題ないかを考え直す。
1回目は例えば戦士の像に、
「私が『あなたに狩人の像は気まぐれの像か?』と聞いたらあなたは『はい』と答えますか?」と聞く。
場合1 戦士の像が真実の像または偽りの像の場合
場合1-1 狩人の像が気まぐれの像の場合 『はい』という返事が来る→2回目は魔術師の像に聞く
場合1-2 魔術師の像が気まぐれの像の場合 『いいえ』という返事が来る→2回目は狩人の像に聞く
場合2 戦士の像が気まぐれの像の場合
場合2-1 『はい』という返事が来る→魔術師の像は真実の像か偽りの像のどちらかなので、2回目は魔術師の像に聞く
場合2-2 『いいえ』という返事が来る→狩人の像は真実の像か偽りの像のどちらかなので、2回目は狩人の像に聞く
2回目は確実に真実か偽りのどちらかの像のはず
「私が『あなたに右の扉は正解の扉か?』と聞いたらあなたは『はい』と答えますか?」と聞く。
場合1 右側が正解の扉の場合 どちらの像でも『はい』と答える。
場合2 左側が正解の扉の場合 どちらの像でも『いいえ』と答える。
よし、大丈夫だ。
論理的に100%正解に辿り着ける。
「大丈夫だ。それじゃあ、俺が像に質問するぞ。」
2匹にそう言うと、
俺は戦士の像に、
「私が『あなたに狩人の像は気まぐれの像か?』と聞いたらあなたは『はい』と答えますか?」
と聞いた。
像は、『いいえ』と答えてきた。パターン1-2か2-2のどちらかだな。
これで、狩人の像は真実の像か偽りの像であることが確定した。
俺は狩人の像に
「私が『あなたに右の扉は正解の扉か?』と聞いたらあなたは『はい』と答えますか?」と聞く。
像は、『いいえ』と答えてきた。パターン2だ。
「左の扉でいいのか?」
ケルティクが聞いてくる。
「そうだ。左の扉に進もう。」
俺達が左の扉に進むと、
「見事だ。汝らは知恵の試練を突破した。」
と言う声が聞こえて、最初の部屋に戻ってきた。
残りは戦術の扉と判断力の扉だ。
問題の答えと解説について
一応分かりやすく書いたつもりですが、理解できるでしょうか?
ここが分かりにくいとかあればメッセージをいただければと思います。




