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ご主人様はモンスター使い  作者: ウル
エルモンドのアドバイザー
49/122

49エルモンドの町

登場人物

ウル(主人公)狼に転生した元人間。(★3シルバーウルフ)

パワー   ウルの仲間モンスター。(★3ポールベア)

ロウガ   ウルの体の元の持ち主。

ケルティク ロウガの友人でメキロ伯爵配下(★4ヘルハウンド)

レオニエル モンスターの待遇向上を訴える魔王(★6魔王)

スレイル  レオニエル三兄弟の長男(★5キリン)

アウルス  レオニエル三兄弟の次男(★5ナイトメア)

ローラン  レオニエル三兄弟の三男(★5ペガサス)

オーウェル メキロ伯爵の跡取り(人間)


 俺達は、オーウェルさんを連れて、ドンロンの港にやってきた。

 辺境の港とは言え、亀島北港並みに大きい。


「迷宮はドンロンとエルモンドのどちらが近いのですか?」

 俺はオーウェルさんに聞く。


「エルモンドですね。」


「エルモンドは歩いたら何日かかります?」


「3日ほどです。」


「それなら、このままフライトとスピード併用すれば3時間くらいでつきますね。

 まだ夜が明けていませんし、エルモンドまで行っちゃいましょう。

 徹夜しましたから、エルモンドに着いたら休憩したいですね。」


「分かりました。そうしましょう。

 船の到着にはまだ数日かかりますから、エルモンドから使いを出して迎えてもらいます。」

 そりゃ船に当主のオーウェルさんが乗っていなければ大騒ぎになるだろうからな。ちゃんと連絡はしておかないと。


 俺達はさらに北に向かって飛ぶ。

 夜が明けてしばらくしてメキロ伯爵の本拠エルモンドにやってきた。

 エルモンドって本拠だけあって大きいかと思ったが、虎島のウォーロイの町とそんなに変わらないな。戦争になりそうだし、動員兵力に不安が出てきた。

 まあ、落ち着いたらその辺も聞こう。


 オーウェルさんが俺達の前を歩いて町の入り口にいる門番に話しかける。


「領主様にそっくりですが、本物ですか?」

 初めて見る狼と熊を連れているんだし、これくらいの反応をしてくれる門番の方が安心だ。


「急ぎの用ができて、フライトで飛んできました。

 ネフェルかグレアスを呼んでくれませんか?」


「はい、しばらくお待ちください。」

 門番の1人が町の中へ呼びに行った。

 少し待たされたが、門番が体格のいい若い男を連れて戻ってくる。


「オーウェル、早かったな。そこの狼か熊が魔王だったりするのか?」

 多分ガーランドの息子のグレアスだろうな。

 オーウェルさんと子供の頃一緒に遊びまわっていたという。


「魔王は今、船でドンロンの港に向かっている最中です。

 こちらの狼がウル殿、熊がパワー殿、ノアの迷宮に挑んでいただくことになりましたので、先にエルモンドにお連れした次第です。」


「ウルです。モンスターの言葉が分かりますか?」

 反応が悪い。多分理解できていないな。


 仕方ないので、俺は、地面に文字で

「ウルです。よろしく。グレアスさんですか?」

 と書いてみる。


「人間の字が書ける狼なんて初めて見るな。

 喋れなくても俺の言ったことを理解できているんだな。

 俺について事前に話聞いていたのか。

 グレアスだ。

 ウル、よろしくな。」

 やはり、グレアスさんであっていた。


「パワーは人間の言葉を理解できないけど、仲間なのでよろしく。」

 俺は、筆談でグレアスさんにパワーのことも紹介しておいた。


 グレアスさんは、門番に自分がオーウェルさんを案内する旨を言い、俺達はエルモンドの街に入ることができた。

 そのまま領主の館に案内される。豪邸と言うにはほど遠いが、そこそこの大きさの館がある。

 館の入り口で初老の男が待っていた。

 グレアスさんは、初老の男にオーウェルさんを引き継ぐと戻っていった。


「坊ちゃん、お帰りなさいませ。予定より早くて驚きましたが、ご無事で何よりです。」


「私が留守のすべてを任せているネフェルです。」

 オーウェルさんが紹介してくれる。予想通りこの人がネフェルさんだった。


「この度ノアの迷宮に挑んでもらうことになった、シルバーウルフのウル殿とポールベアのパワー殿です。エルモンドまで徹夜で飛んできましたので、丁重にもてなしてください。」

 オーウェルさんがネフェルさんに俺達を紹介する。


 俺達は、すぐネフェルさんが呼んだメアリさんというメイドに部屋に案内される。

 メアリさんは★2ヤングホワイトドラゴンを肩に乗せている。モンスター使いなら俺達の言葉も分かるな。


「それでは、この部屋をお使いください。」

 俺達は、館の大きめの部屋に案内された。

 絨毯が敷いてあって、ソファーとかベッドがあるし、どう見ても人間用の部屋に見える。


「これって人間用の部屋じゃないの?」

 俺はメアリさんに聞いてみた。


「こういう部屋はお嫌いですか?」

 別に嫌いではないけど、こんな贅沢な部屋使わせてもらっていいのかな。


「俺様大好きだぜ。」

 横からパワーが答える。


「気に入ってもらえてよかったです。」

 パワーの一言でこの部屋に決まってしまった。

 俺としてもふかふかの絨毯の上で寝れる方がいいけど。


「昨日からずっと空を移動していたのでお腹が空いたんだけど、食べるものない?」


「分かりました。すぐにご用意しますのでしばらくお待ちください。」

 メアリさんはそう言うと部屋を出て行った。


「徹夜で疲れたし、何か食べたらちょっと寝るか。」


「俺様もそうしたいぜ。」


 俺達が絨毯の上で丸くなっていると、メアリさんが戻ってきた。


「急だったので、大したものは出せず申し訳ありませんが。」

 メアリさんが、そう言いながらもお肉を煮込んだ料理を持ってきてくれた。

 俺達が今まで散々食べてきた保存食とか、獲物鍋とかと比べるとはるかに贅沢な料理だ。


「急なのに、すごい料理で驚きました。いただきます。

 食べたら休ませてもらいますね。」


「では、何かあれば呼び鈴を鳴らしてくださいね。」

 部屋に呼び鈴まである。

 俺達ただのモンスター2匹なのに、何というか、VIP対応だ。

 これで、負けそうになってもますます逃げにくくなった。


 とりあえず、眠いし一回寝よう。

 俺とパワーは満腹した後寝ることにした。




 目が覚めると、もう午後のいい時間になっていた。

 パワーは既に起きていたようで、部屋の中のものを物珍しそうに見たりいじったりしていた。


「ウル様、目が覚めたか?」


「パワー、今日は練習じゃなかったんだな。」


「この部屋の中を一通り見たら行こうかと思ってたけどよ、今日はウル様がすぐに起きてきただけだぜ。」

 そうか、船に乗った時は俺はずっと寝ていたんだな。


「ドラゴンの子供を連れていたし、メアリさんってモンスター使いだよな。」


「多分な。」


「技の習得とか進化とか五島諸島みたいにできるのか聞いてみたいな。」


「確かにそうだな。」

 パワーと相談した後、俺は、呼び鈴を鳴らす。



「これはなんだ?」

 パワーが呼び鈴について聞いてくる。


「メアリさんを呼びたいときにこれを引っ張ると、メアリさんのいるところに連絡が入ってメアリさんが来てくれるみたいだ。」


「センターに緊急に連絡をするためのアイテムみたいなものか?」


「そこまで大げさじゃないけど、同じようなものだな。」


 そんなことを言っていると、メアリさんが部屋をノックしてきたので入ってもらう。


「ウル様、パワー様、お目覚めですか。」

 モンスターに様づけとか、オーウェルさんの領内ではモンスターを大事に扱ってると考えていいのかな?


「エルモンドではモンスターの技の習得とか進化はどうやってやっているのですか?」


「五島諸島には遠く及びませんが、エルモンドにも施設はありますよ。

 ただ、技を教えてくれるコーチが少ないですので、ある程度進化すると覚えたい技を知っている相手を探して教えてもらうしかなくなりますね。」


「案内してもらえないですか?」


「では、いきましょうか。」

 メアリさんの話では、五島諸島はセンターがモンスターの育成に力を入れているため体制が充実しているという。帝国首都のルーベンブルグですら、コーチは五島諸島ほどには充実していないらしい。


 俺達はメアリさんに案内されてモンスター用の施設に行く。

 五島諸島に比べると遥かに小さい。

 施設の中には、進化用の部屋1つと訓練用の部屋2つがある。あとは、コーチ用の私室があるだけだ。


 コーチも3匹しかいないという。★4シルバードラゴン、★3ロック、★3ライガーだ。3匹とも低レベルの技を幅広く覚えているらしいが、俺達が教えてもらえる技は少なそうな気がする。

 次に進化用の部屋も見せてもらった。こちらは、五島諸島と同じような感じだ。条件さえ満たせば進化できそうなので、そういう意味では安心だ。


 俺達が部屋の中を見ていると、部屋の管理者らしき人が何かメアリさんに耳打ちする。


「えっと、パワー様は進化可能みたいですけど、進化されますか?」

 パワー、また進化できるようになったんだ。

 前回は俺と一緒に進化したはずなのに。

 まあ、俺の次の進化も近いってことか。


「五島諸島では進化費用が必要だったのですがいいのですか?」


「オーウェル様のご客人ですので大丈夫ですよ。」

 また、オーウェルさんに借りを作ってしまった。

 でも、ノアの迷宮に挑む前にパワーを進化させてもらった方がいいよな。


「進化系統図とか好相性技の一覧はありますか?」

 俺はメアリさんに聞く。


「ウル様は人間の文字が読めるのですよね?」


「はい、読めます。」


「では、出してきますのでしばらくお待ち下さい。

 熊族の系統図と好相性技の一覧ですね?」


「はい、それをお願いします。」


 しばらくして、メアリさんが紙に書いた一覧表を持ってきてくれる。


「ありがとうございます。

 では、進化先について考えさせてください。」


「分かりました。外で待ってますので、決まりましたら呼んでくださいね。」

 そう言うと、メアリさんは部屋から出て行った。



「それじゃあ、パワー、進化先を考えようか。」


「俺様が選ぶのか?」

 パワーが聞いてくる。


「自分の事だから、そろそろ自分で考えるようにしようか。

 俺も相談ならいくらでも乗ってやるから。」

 不安は解消してやらないと。


「進化先はどんなのがあるんだ?」


「★4アルカスか★4モサのどちらかだな。

 でも、今度の進化は最終進化までの道が決まるからそこまで考えないとだめだぞ。」


 俺は、メアリさんにもらった進化系統図と最終進化の好相性技について説明する。


熊の進化系統図


 ★3ポールベア→★4アルカス→★5カリスト「技系」

        →★4モサ→★5オニクビ「肉体系」


好相性技一覧「●は専用技」


★5カリスト「進化元により異なるため★3技を除く」

 肉体系…1ベアハッグ・2足払い・4薙ぎ払い

 回復系…2ヒーリング・3リジェネレーション・3クリアランス

 攻撃系…2ウィーク・2スロウ・3ガードブレイク・4ディスペルマジック・5アンチディスペルガード・●タイムストップ

 防御系…4フリーアクション・4ストーンスキン・5コンセントレイト・5リフレクション

 強化系…2ストレングス・2シャープ・5エクステンド


★5オニクビ「進化元により異なるため★3技を除く」

 肉体系…1ベアハッグ・3ブラッドファング・5ヴォーパルアタック・2足払い・4薙ぎ払い・5恐怖の咆哮

 回復系…2ヒーリング・3リジェネレーション

 防御系…4キャンセレーション・4ストーンスキン・5リベンジカース・5ディスペルガード・●フォースフィールド

 強化系…2ストレングス・2シャープ・5ジャイアントフォーム


「カリストとオニクビはどっちがでかいんだ?」

 パワーが聞いてくる。


「オニクビだな。虎島で一度戦っただろ。虫につかれていた奴だ。

 パワーは普通よりもでかいから、あれよりはでかくなるぞ。」


「技はカリストの方が強そうに見えるな。」


「そうだな。ポールベアを選んだ時のお前の理論だと、覚えてしまえば一緒か?」


「確かにそうだな。やっぱ★4モサにするかな。」


「専用技は考えたのか?

 選ばなかった方の専用技は使えないからな。」


「タイムストップっていうのは時間を止めるんだろ。その間は殴り放題なのか?」


「そうみたいだ。ただ効果時間が短いから、目の前にいても1-2発殴ったら終わりみたいだけどな。」


「その間に首筋に噛みつくことはできるんだよな?」


「相手の目の前にいればできるな。」

 パワーが考え出した。


「ノリクの近くに来れたら確実に殺せるか?」


「精神集中が終わった状態で目の前に近づければできるな。簡単ではないだろうが。」

 そうか、パワーはノリクの暗殺ができるかを考えていたんだ。

 こいつ、俺の目的をちゃんと分かって考えてくれていたんだな。


「エクステンドを覚えたら、ずっと時間を止めて無敵にならないか?」

 パワー、技のコンボも考え出したんだ。賢くなったな。

 進化の度と言うよりも、パワーの普段からのこういう努力で段々知恵が人間に近付いているような気がする。


「それは無理だ。エクステンドの精神集中には最低でも20秒はかかる。タイムストップの効果時間は1秒かそこら。エクステンドの精神集中をしている間にタイムストップの効果が終わってしまう。」


「やっぱ無理か。

 それじゃあ、フォースフィールドってのは、壁を出すだけなんだよな?」


「そうだ。お互いの攻撃を完全に防ぐ壁を出し、さらに、同じフォースフィールドを反転して使わない限り、消されない。

 精神集中に必要な時間が短くて自分の周りだけに出すこともできるから、仲間も含め一時的に安全にはできる。

 その分効果時間は短いらしいが。」


「俺様、フォースフィールドの方が使いやすい気がするぜ。」


「確かにそうだな。」


「でかいから同じ技を覚えればオニクビの方が強いし、専用技も使いやすいし、俺様は進化先を★4モサにするぜ。」


「俺が選んでいてもモサだな。

 よし、決まったな。

 進化させてもらいにいくか。」


 進化先が決まったので、メアリさんを呼んでパワーの進化をさせてもらう。

 パワーは★4モサに進化した。

 体は全身茶色に変わりヒグマっぽくなった。

 さらに2周りは大きくなり、素で体長が4メートルを超えた。

 ストレングスをかければ、普通のオニクビと同じくらいになるだろう。


 次に、パワーのコストを測ってもらう。

 コストは100と判定される。元が60だからやはり2倍にはなっていない。

 やはりコストの計算はよく分からないな。

 もっと多くの事例を見てから考えた方が良さそうだ。


 もうそろそろ夕方だな。

 ケルティクがいるなら、明日にでも迷宮に挑みたいところだけど、いないなら明日何か技を教えてもらおう。

 俺達はメアリさんに案内されて館の部屋に戻ることにした。


ウル

 ★3シルバーウルフ

 マスター:なし

 コスト:170(+125)

 習得技:ヒーリング・リジェネレーション・クリアランス

     サンダー・ライトニング・ダブルスラッシュ

     ウィーク・ホールド・ディスペルマジック・デストラクション

     ストレングス・スピード・ウォーターブリーズ・フィッシュムーブ・フライト

     フリーアクション・アナライズマジック・エレメンタルガード


パワー

 ★4モサ

 マスター:ウル

 コスト:125

 習得技:ヒーリング・リジェネレーション

     ベアハッグ・トリプルスラッシュ・ジャンプアタック

     インパルス・ウィーク・ホールド

     ストレングス・スタミナ・ウォーターブリーズ・フィッシュムーブ

     エレメンタルガード

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