第四回 差別用語・放送禁止用語
僕の作品では、時折「使う事を憚られる言葉」が登場。
所謂、放送禁止用語や差別用語の類だ。
何故使うかというと、
「差別用語を果敢に使う俺って、エッジが利いて最先端だぜ! ヒャッハー!」
と、いうわけではない。
僕は、当時の当たり前の景色を当たり前として描きたい。その一心からだ。
当然、その中に被差別身分も障害者も含まれている。
「敢えて、書く事もない」
と、言われればその通り。
物語に関係しない、しかもパンチのある情報は、ストーリーをぶれさせる。
しかし、僕は当たり前の風景を書きたい。
「鶴川橋暮れ六つ」でも、「唖」「石女」を使った。
唖を聾唖と書こうか迷いましたが、当時の雰囲気を重視する為、敢えて唖と書いた。石女も同じ。
僕は差別的な表現について、前後の関係、文章の意味でその利用の可否を決めている。ただ、これは創作作品に限定し、「時代背景と世界観を鑑みた結果」である事を明記しておく。普段から、好んで使うような真似はしていない。
僕は普段から、障害者・被差別部落・ハンセン病・在日・家船・サンカ等々、日本に於ける身分や出自にかかわる差別の歴史を調べたり書いたりしている。その過程で、使用に際して麻痺している感覚もあるとは思うが、その辺りをご理解の上、筑前作品を読んでいただければ幸い。