表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/4

Moment-break ~月光~

寝静まった街を、私は見下ろす。



五月蝿い声は聴こえない。



家の明かりは消え、ちらちら点いているガス灯だけが街を照らす。



風が明日を運んでくる。



星が人々を先導する。



家事に疲れた婦人ぎ寝ている。



戦乱の中、兵士達が身体を休める。





そして私は、世界中の皆を、気付かれぬように、優しく包み込む。




汗が流れ、



血飛沫が飛び、



歓喜し、



絶望し、



生き、



死に、



戦い、



和解し。




そんな、


自分勝手で我が儘で、


どうしようもなく


馬鹿で愛らしい人間を、



私は毎夜包み込む。



風がどんなに冷たくしようと、



太陽がどんなに熱く怒ろうと、



雨がどんなに落ち込ませようと、



私は暖かくも冷たくもなく、



ただ人間を包み込む。


どんなに辛くても嫌でも来てしまう明日を少しでも良く迎えてもらうため、


今日も私は包み込む。



黄金のレースをそっと、人々に。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ