表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/4

僕が好きになった人は女にもてる女の子でした。~桜井 篠~


『桜井・・・俺と付き合ってほしい』



・・・またか・・・



今日で何人目?


つか今まで何人居た?



俺を思ってくれるのはくれるのは嬉しいんだけどさ・・・




「あの・・・俺・・・”男”なんですけど・・・」



俺れっきとした男なんですけど!








放課後





今日も1日が終わり、帰りに何処か寄ろうかと幼馴染である青と話していた時のこと。


『桜井いる?』


教室の入り口のほうから自分の名前を呼ぶ声が聞こえ振り向いた。


このクラスに”桜井”は自分しかいないから。


俺は席を立ち上がり、

「なんですか?」と尋ねた。



そこにいたのはクラスで結構名前を聞く先輩だった。

かっこいい!と、クラスの女子がきゃーきゃーとあまりに大きな声で話しているので

嫌でも耳に入ってくる。現に、まだ教室に残っていた女子は顔を赤らめて先輩を見つめていた。



ただこの人が俺に何の用なんだろう。

つか、なんで名前を知ってるんだ?



と、必死に頭を動かして考えている俺の横で青はニヤニヤしていた。

まるで、この後行われることが何かを知っているかのように・・・



『ここじゃあちょっとあれだから、場所かえていいかな?』



俺は戸惑いながらも「はい」と答え、歩き出した先輩の後をついていった。



そしていきなり立ち止まった先輩の口からこの言葉が出たわけで・・・




『分かってる・・・最初は信じられなかったけど・・・でも諦められなかった!一目惚れなんだ!性別なんて関係ない!』



こいつまじだ!!!!!!!!!



『今はまだ彼女がいるけど、君が付き合ってくれるなら別れる。それくらい本気なんだ!』



彼女いんのかよ!?




先輩は緊張しているのか(そう思いたい・・・)少々息が荒い。









身の危険を感じた俺は


「ごめんなさい!!」


と、もうダッシュで教室に戻った。














『おっ♪戻ってきた戻ってきた♪どうだった?本日6人目のおと・・いてっ』


「それ以上言うと本気で殴るぞ」


『冗談ですって・・・でも本当に篠は男にもてるよね~』



そう・・・俺は何故か”男”によく好意を持たれる・・・


昔からずっとそう・・・告白されることに悪い気はしないんだけど・・・相手は男だからねー・・・


自分が女顔ってことは分かってるけどさ・・・



「・・・俺ってそんなに女顔?」


『うん♪』



青は即答しやがった。


そして表情が暗くなった俺を見てケラケラと笑っている。




でもあまりに俺が落ち込んでいるからか笑うことをやめ


『ごめんって~悪かった!』


と、謝ってきた。


「コンプレックスなんだぞー・・・」



『分かってるって(汗)でも正直お前女より美人だからな~色白いし!すらっとしてるしな♪』



「・・・」




ハァーっと深くため息をつく俺に『これは真面目に言ってるからな!』と

怒ったかと勘違いしているのか焦りながら言ってくる青。

その姿はまるで子犬・・・


青はすっごいマイペースなやつ。でもさわやか系男子って言うのかな?そうだから女子にも人気あって

彼女も何人かいたこともあるけど・・・今はどうなのかな?



「よし!!もういいから!腹減ったしマックでもいこ♪青のおごりで♪」


『おう!・・・って何故俺のおごり!?』


「まぁ気にすんな♪行くぞ~」


『待てって!』


「・・・「待て」って言うならちょっとは急げよ・・・」


『もう終わるから・・・』
















読んで下さってありがとうございました。


よろしければコメントを

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ