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2.覚醒と、出会い。

日本もヘディング、練習しようぜ(*'▽')←ラグビーに納得がいかない民。

そんなわけで更新です……。









 ――スキル『妄想』の覚醒を承認します。








「え……?」



 その時だった。

 頭の中に、聞き慣れない声が響いたのは。

 ボクは思わず呆気に取られるが、しかし次のそれを聞いて確信した。



 ――スキル『妄想』はこれより、ユニークスキル『妄想具現』へと進化します。



 これはきっと『始まり』なのだ、と。

 ずっと受け身だった自分から卒業して、一人の人間としてようやく旅立つため。そして、ずっと探し続けていた問いへの『答え』に他ならないのだ、と。



「『妄想具現:魔法剣』……!」



 力の使い方は、分かる。

 ボクは足元に転がっていた剣を拾い上げ、立ち上がった。

 そしてそれを構えると、全身から今までに感じたことのない力が湧き上がる。魔法の才なんて、欠片ほどもなかった。だけどボクの力は、それすら凌駕する。


 ボクには、やはり何の取柄もない。

 だからこそ『妄想』するんだ。――『誰にも負けない自分』を!




「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」





 ボクは駆け出して、力の限りに剣を振り上げた。

 次の瞬間、剣は灼熱の炎を纏う。

 そして――。




「これが、ボクだああああああああああああああああああああああ!!」






 それは、まさに刹那の出来事。

 火炎の剣を振り下ろすと、ドラゴンは瞬く間に焼失した。

 あの大きな身体から断末魔の叫びを上げて、魔素の結晶へと還っていく。ボクはその輝きを見送って、しばし立ち尽くした後に――。





「あ、あれ……?」





 思わず、またその場に尻餅をついてしまうのだった。




 





 先ほどの声の主は、いったい誰だったのだろう。

 そう考えつつ、ボクは寝床として利用している安宿へ向かった。到着するとすぐ、自分に宛がわれた部屋へと移動して中に入る。

 すると、




「やあ! ようやく初めまして、だね」

「え……?」




 くたびれたボクを出迎えたのは、浮世離れした美しさをした少女だった。

 銀色の長い髪に、妖艶な朱色をした瞳。外見の年齢自体はボクと大差ないように思われるが、纏う雰囲気には異質さを感じざるを得なかった。

 細身の身体にラフな出で立ち。

 そんな少女は、どうやらボクを知っているようだった。



「キミは、誰だ……?」

「あぁ、そうか。リョウヤはアタシを知らないんだよね」



 その違和感に眉をひそめて訊ねると、女の子はコロコロと笑う。

 そして、どこか気品を感じさせる礼をしながら名乗った。



「初めまして、リョウヤ。アタシの名前は、イービル・ゼファー」




 だが、口元には不敵な笑みを浮かべながら。





「貴方をこの世界に招いた女神の一柱、だよ」――と。




 


面白かった

続きが気になる

更新がんばれ!




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