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~4章~第81話お城と海弟

この章の題名付けるとしたら、黒幼魔界編(こくようまかいへん)ですかね。


何が、黒幼なのかは、後々わかると思います。

「ちょ、やめ、やめて!!」

「海弟様、影流様から将軍の地位をもらえるのです。貴方はただ受け取ればいいのです」


絶賛、ファンに影流の話聞かされ中。


~~十分後~~


「それでですね、影流様はおっしゃいました。どんなに辛くても―――」

「そろそろ終わらない?」

「その時私は思いました。それは―――」


~~三十分後~~


「影流様は、まだこの国から出たことがありません。まぁ、レティナは別なのですが、今度ゼッカスの建国記念が―――」

「ねぇ、行っていい?」

「初めての外交となります。私は感動して―――」


~~一時間後~~


「最近、疲れているようで、私は心配でなりません。学校とやらはそんなに厳しいところなのでしょうか?」

「たぶん、こっちのほうが―――」

「そうですよね。ですが、影流様はそんな辛い場所へ―――」


こっちの話、聞きゃしねぇ……。

こうなったら、隠密行動のプロ並みにすごい技術で逃げ出してやる……。


ジャラジャラ


ダメだ。

鎖が外れない……。


「っていうか、帰ってきてから俺は何をやっているんだろう……」


とりあえず、自分の存在意義について考えてみようか……。


~~二時間後~~


「影流様は、気分転換の時には―――」


俺は、自由な暮らしをする為に生まれてきたんじゃないのか?

そうに、決まっている。

だって、こんなに一般的……なんだもん。

そうだ、そうに決まってる……はずさ。たぶん……。


~~三時間後~~


ギュルルル


「あ、そういえば、影流様は食事をなさる時はいつもはしと言う物で食べているんです。影流様の世界では一般的―――」


あぁ、腹減った。

死ぬ。

なにコレ?

神様は俺に死ねというの?



コンコン



これは……、救いの天使が来た!!


ギィィィ(チラッ)……バタン


HAHAHA泣ける……。

いや、異様な光景ってことはわかってます。

俺はイスに縛られファンに永遠と影流のことを話され、聞かされている本人は自分の存在意義まで考え出しています。

そりゃ、異様な光景です。

だけど……、だけど、助けてくれたっていいでしょうが!!


「きっとファン様と海弟様は”そういう関係”なのよ(ヒソヒソ」

「えぇ!!」

「ちょ、声が大きい、聞こえちゃう(ヒソヒソ」

「そ、そうね。場所を移しましょう(ヒソヒソ」


丸聞こえです……。

泣けてきます……。


ちょっと待てよ。

ポケットから手鏡を出して……剣の先端だけ出す。

そして、鎖を斬る。


パキ


はい出来た。


「何だか、ここより魔界のほうが安全のような気がしてきた……」


アレ?

どうしてだろう……。

心の汗が流れてくるよ……。

まぁ、影流には話しに行かないといけないんだよな。


「じゃあぁっと」


俺は、いかにもドジっこがやりそうな転び方をする。


「あ、逃げようとしましたね。忘れてると思いますが、私の特殊魔法は『音』です。人を操るぐらい……ふふ」


うわ、何か人の黒い部分を見てる気がする……。

反射的に逃げようとしたけど動けない……。

魔法も……うわ、魔力が練れない……。


「無理です。魔法も武術も全部無理です」


何処にいるかわからないお母さんへ


元気ですか?


貴方の息子は、元気にやってます。


ですが、僕には悪霊というものが取り付いてるみたいです。


異世界に来たり。


何故か魔界にこいといわれたり。


そして、最後にはまじめな人の黒い部分を見せ付けられました。


悲しいです。


さようならお母さん。


会える日が近いと思います。


いや、お母さんは死んでないと信じています。


貴方の息子の海弟より




「何で、涙を流しているんですか?」

「いや、それはファン……君のせいだよ」

「?わかりませんが、影流様がお呼びです。早く来てください」


絶対に遅刻してますね。

三時間遅刻ってなんだよ。

とあるドジっこ女子でもしねぇぞ。

っていうか、こいつは……まじめ……だ。うん、まじめだし。


「よし、影流のところへ行こう」

「わかればよろしいのです」


さ~て、扉を開けて……。

うわ~……なにコレ?


兵士とメイドさんがいっぱい集まってるよ?

そして、代表して一人の勇気ある兵士が話しかけてくる。


「あの、ファン様と海弟様はそういう関係で?」

「ふ、死刑」


あぁ、この笑顔素敵だ。

今なら、何でもできる気がするよ……。


「海弟……」

「ん?」


振り向くと、そこには……青空がいた。

白色のドレスは着崩れていて、走ってきたことがわかる。

足なんて、何も履いていない。


「どうした?」

「……死ねぇええ、海弟なんて死んじゃぇええ!!」


涙目で、何てことを!?

え?何?皆さん何こっちを睨んでるの?


「そ、青空ちゃ~ん?何で泣いているのかな?」

「鈍すぎです……」

「ファンは黙ってろ!!」


泣き止ませる方法が思いつかない……。


「海弟?海弟か?いつまでたってもこないから……って、青空どうしたんだ?」

「ヒグっ、エグッ……うわ~~」


殴られる、俺。

そして、周囲からの白い目。

ファンからの威圧的な殺気。

影流からの同情の眼差し。


ヤバイ。

本当に魔界に行きたくなっちゃった……。

普通なら行かないだろう。

だが、俺は行ってやるぜ。

主人公の枠なんてぶっ壊してやるぜ。

読sy―――


※海弟が一部不適切な言葉を使ったので一事中断します。

本当にごめいわくをおかけしました。


「んじゃ、魔界へいこうかね」

「「「「「「「は!?」」」」」」」


周囲の声が重ね合わさり、俺の鼓膜を破るような音が……って、ファンか!!

く、黒い部分を見たとたんに悪くなりやがった……。

だが、俺は自由だ。逃げさせてもらうぜ。


「じゃあな!!『鏡』」


転移だ。転移。

クリスマスなんてバカヤロー。




魔界にて……


「首尾はどうだ?」

「まぁまぁでございますかね」


渋い声の黒ずくめ男と、反対に高い声の白ずくめ男がとある城の中で話し合っている。


「アレは、我々の力を大きく凌駕している。……だから、使いこなそうとしているのだがな……」

「わかっていますとも。ほほほ、覚醒の時は近いかもしれませんね」

「ああ、邪魔が入らなければよいが……」

「この剣にかけて誓いましょう。邪魔は入りません。いえ、入らせませんとも」


まじめな声で白が言う。


「ふ、期待しているぞ」

「ありがたきお言葉で……、私は様子を見てきましょうかね」

「いや、待て。ネズミがこの城に入り込んだようだ。お前にはそっちを頼む」

「そうですか。もしや、反乱勢力の奴等でしょうか?諦めの悪いことで」

「いや、違うな。異様な雰囲気だ……、そう、異界からの訪問者のような……」

「ああ、あの三人組もそうでしたね。ほほほ、面白い展開になりそうです……」


この、魔界では、この日から本格的な戦乱の世が始まったのであった……。


人の黒い部分。

それは、行き過ぎた感情なの……かも。


っていうか、あれですね。

魔界編。

すごく、重い展開になりそうです。

なんたって……いや、ネタバレしちゃいそうになりました。

まぁ、読者様が感づいている当たりで言うと、勇者に関わってきます。

その程度ぐらいしか言えませんね。


それと、まぁ……これはいいかな……。

4章は戦争物です。



……これ以上のヒントは与えんぞ、ジョニー……。


では、次回もお楽しみに~。

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