第59話国境とは国の境目の事
武器変更?
いや、これって変更っていうのかな?
海弟達が町に着いたのは日が傾き始めた頃。
以外に森が長かったようで、予想より時間は掛かったが、今夜はこの町で過ごすつもりなのであまり問題はない。
「っと、おぉ~、木で出来た家…。何だか新鮮だな」
「城は石で出来ているからな」
「うわぁ~、あ、そういえば、この町は温泉もあるんですよ!!」
「おぉ、温泉」
意外と栄えているこの町。
だが、同時に問題もあった…。
「あ、あんた等あの騎士さんの援軍って奴か?」
後ろから声が掛かる。
見たところ二十よりも若いような気がする。
「何だ?どうしたんだ?」
「え、助けに来たんじゃねぇのか?」
「何を―――――」
「助けに来たって、まずは情報を貰わないと助けれないだろうがっ」
「――――何をたいちょ」
片手で、止める。
「カサロ…は、疲れてるだろうし俺一人でやるか…、何に困ってんだ?」
「ちょ、隊長」
他の皆が心配する。
だが海弟は、第三の魔法さえ使える状態であれば不意など絶対に取られない。
ましてや、『林我』と『風軽』と『林脱』を使えば、疲れ知らずで魔力が尽きるまで走り続けられる。
まぁ、その時の疲労のダメージが怖いが…。
「お前らは、先に宿に戻ってろ。隊長命令」
海弟が命令する。
ふぇーを見て、その能力を思い出したのか、無茶はしないだろうと思い皆引き上げていく。
「で、情報を」
「あ、ああ。この町に夜な夜な魔物が出てきて、食い物を荒らすんだ…。見ての通り、木の造形しか出来ない俺達は太刀打ちできなくて…、前に王が来ただろ?その時にこの町の魔物を退治するって約束で…」
影流も苦労してるなぁ…。
まぁ、しょうがない、影流のためだ。
「よし、そいつはどこら辺にいるんだ?」
「まもののことはきかなくていいの?」
町民が、ふぇーを見て驚いているようだが、海弟には時間が無いので早く答えさせる。
「あ、ああ、西に洞窟があるんだ。あそこを住処にしてる…、俺の仲間も何人も…」
泣き崩れてしまった。
これでは、退治するしかないだろう。
森の中で魔法は危険だ。腰の杖を鏡の中へ、アインの剣(前に杖と一緒に入っていた物)を取り出す。
「これやる」
「あぁ?」
海弟が出しているのは、古く使っていた練習用のアインの剣。
だが、量産用の剣と比べると切れ味の違いがわかる。
「どっか他の町で売って金にしろ」
それだけ言うと、海弟は森の中へ消える。
その剣は、その町にそれから祭られているという…。
海弟はというと…。
「うひぃ~、顔から火が出るほど恥ずかしいぞ!!」
「かっこいいよー!!」
全力で走っていた…。
魔物の情報が無いので、兎に角出合ったら倒す。
それらしい魔物がいたら、迷わずに斬る。
「たぁっ!!」
掛け声と共にここらへんの小さな魔力を持つ最後の魔物が居なくなる。
「ふぇー、一番でかいのはこの奥か?」
「えっと…、あとすこしだよ、がんばって~」
あぁ、和む…。
それじゃあ、行こうか。
もうここらへんは町から遠くなので、木に火が燃え移らなければ魔法は使える。
アインの剣から白の剣へ。
「ちょっと待て。これも形を変えれるのか?」
物は試しだ。
両手で持つような剣から、双剣に変えてみる。
光を放つと、周りの木が薙ぎ倒され、海弟は吹き飛ばされる。
「ぬあぁっ!!」
ふぇーは何とか守ったが、これじゃあこの当たりは消えただろう。
目が覚めると、辺りは真っ暗で、そこには平らな地面と自分が抱えているふぇー、そして地面に突き刺さっている二本の剣に倒された魔物らしき焦げた物体。
「……これはもうやらないぞ…」
二つの剣を持って、自分にフィットする感覚が得られると、とりあえず確認の為にこの焦げた物体を持ち帰った。
後から聞くと、この町は国境沿いにあったので、このような強力な魔物がいても、大きな軍は動かせないらしい。
少数精鋭の海弟の部隊は、王都に近いところから任務が来ているし、海弟自体も用もなく遠いところに行きたくないので、遠いところに居る魔物は放置されることが多い。
そんな一例だという。
影流も悩んでいるようなことを言っていたので、また海弟が動く時がくるかも知れない。
だが、まずは妖精王に会うことを優先させる海弟達であった。
……技名こないです…。
あ、一人送ってくれた人いますよ?
ありがとうございます。(その人だけに)
最近、いろんな作品書いているから、他の作品とごっちゃごちゃになってます…。
第60話くらいからコメディーが多めになるかな……。
あ、60話は新しい技を出すんだった。
さ~て、どうしようか…。
あ、皆さんの家はもうクリスマスツリー出しましたか?
自分は出しましたよ。
何だか、気分はお正月。(何で!?
後書きで盛り上がってますね~。
それじゃ、次回もよろしくお願いしますね~。