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第518話賭け事と馬車旅

更新が不安定だー。

という嘆かわしい読者に告ぐ。


土下座をすれば許してもらえますか?

金はあるので、時間さえかければ何処までもいける……つもりだ。


何故か始まった(始めた)旅は一日が過ぎ、次の次の町ぐらいのところにいた。

名前はわからないが、結構大きい町で近くに闘技場とかいうのがあるらしい。そこでは『人間vs魔物』のガチンコ対決が日夜行われているらしい。

ちなみに賞金などはない。一種の訓練だと捕らえていいだろう。


旅立ちたい少年やら何やらが腕試しとしていっちょやっとくか、的なものである。

既に旅に慣れている俺たちとしては子供の遊び程度、そう思っておくのがちょうどいい。


いい、んだがな。


「賭けは儲かるなぁ」

「既に十倍、いや……それ以上! 何で当たるの!?」


そりゃあ、俺の目に狂いはないからだ。

はっはっは。


と、闘技場の中央で始まろうとしている戦いに目を向ける。


四人パーティの一見バランスの良さそうな仲間と一体の大型の魔物。

明らかに四人のパーティのほうが強そうなのだが、この戦いに勝つのは魔物の方だろう。


見たところ、後衛の二人はまだまだ素人の域を出ていない様子。

前衛ために動かない後衛はその辺に転がっている石ころ同然だからな。無いなら無いほうが良い存在。


一言で言うと邪魔。


たぶんこの四人はパーティの調整がしたくて挑んできているんだろうな。

ま、前衛四人のパーティじゃあやっていけないもんな。


前衛と後衛がどちらもこなせる奴は強いんだぞ。もちろん俺はどちらもこなせる。

回復役にもなる。


つまり最強だ。つまり最強だ!


強調しなくても伝わることはわかっているさ。

俺が一番知っている。俺が一番強いことを。


「あ、試合が……っと。はやっ! 終わった!」

「始まったと思ったら一瞬だったな。というかアレは頭突きだけで終わってるんじゃないか?」


大型の魔物が始まって早々四人のうち二人の前衛に頭突きを当て、その衝撃で吹き飛んだ二人に後衛の二人が当たり……と。

仕掛けでもあるかのように四人は気絶してしまった。


すごいね! 俺もここまでだとは思わなかったぜ。


「じゃあ、そろそろ突っ込もうかな。旅はどうしたんだい?」

「新しい突っ込み方だな。飽きたんで遊んでるのさ!」

「おい!」


立ち上がり説教を始めるジーナ。

俺は倍になった掛け金を受け取ると出口へと向かう。


龍探し、か。

半日ぐらいここで時間を潰したし、そろそろ出発するとしようか。


闘技場で賭けは定番だよね。







夜空が綺麗だ。

突風とはいえない気持ちの良い風が俺の体を撫でる。


まるで何かに突き動かされるように俺は町の出口を――


「ジーナ! 背中を押すな!」

「今すぐ出発するから!」


今日は休もうよー。


何て言葉を聞いてくれるジーナではない。

もちろん、俺も言う気はない。


「そういえば、情報収集の結果を報告しよう」

「いつの間に……」

「闘技場の人口を考えろ。あそこが一番情報収集に適しているぞ」


それで、わかったこと。


「この世界に龍は一匹しかいないらしいな、それも――」

「封印されている。知ってる、けど……」


俺の顔色を伺う……いいや、何かを期待しているのか。


ジーナの視線を俺の視線で打ち返してから言ってやる。


「その地にいって封印を解きゃいいんだろう? 簡単だ」


もはや伝説となっているそれだが、この王国の誕生理由にもなっているらしいからな。


悪い竜を退治した勇者が作った王国、それが俺たちが旅している国だ。

そしてその龍が封印されている土地というのが王都。国のど真ん中である。


その封印の地の真上に城は建っているらしく、その封印を解くのにも一苦労しそうである。

ちなみに悪い龍とはいっているものの、反抗的な態度だったら斬り殺すので問題ない。


唯一ある問題は俺が龍を嫌っているという……ああ、考えないようにしよう。


「王都まで直行でッ!」


馬車の切符(?)を二人分買うと馬車が停まっている停留所まで急ぐ。

この女、そんなに楽しみか。


馬車に乗り込むとすぐに馬車は出発する。

夜だというのにご苦労様、といいたいところだがこの時間帯に起きている俺たちもご苦労様である。


じゃあお互い様と言っておこう。


「お前、あと四日もあるんだぞ? そんなに急ぐ必要はないだろ」

「王都まで馬車で何日掛かると思っているの?」

「……一日ぐらいかな?」

「三日です」


王都に滞在できるのは一日。

その間に王都攻略……何だか俺たち悪役だな。


欠伸をしつつふかふかの椅子の背にもたれ掛かる。

正直、眠いです。


「何で緊張感ないの? これってこの国に対しての――」

「物事を大きく考えすぎだ」


何で国が出てくる。

考え込みすぎなんだよ。


「現実と夢を重ねてもいいことなんてないんだぞ? それが可能か不可能かを決めるのは自分だ」


そりゃあ、悪い龍を復活させたとなったら俺たちは怒られるだろうな。

死刑とかありえる。


だが、だからってやらずに諦めるのなら俺がジーナを怒る。

うん、同じように怒られるならやった方がいいだろう。


「そうだ、良い話をしてやろう。カリカリしているお前にとろけるような餡蜜話(あんみつばなし)だ」

「餡蜜話?」


兎に角、甘いんだよ。


説明するのは面倒なので話し始めることにする。


「俺はな、実は異世界から来たんだ」

「……へ?」


間抜けな声を出すジーナ。

ちなみに馬車に乗るのは初めてなのか、お尻の辺りを撫でている。

寝るときには注意した方がいい。


「科学が発達していて、魔法がない世界。魔法があって、魔王がいる世界、もちろん勇者もいる」


この二つから俺の、俺自身の世界は始まったんだろうな。

それ以外の世界も巡った。


そしてこの世界にも来た。

どんな運命かは知らないがな。


「それを聞いて感想は?」

「そりゃあ、すごいって、だけかな」


頭の整理が出来ていないなコイツ。

確かに、百聞は一見になんとやら、というからな。


見たほうが早いこともある。


「龍のいない世界もあった。けど、全部面白いぞ。若干忘れているところもあるが……それでも良い思い出だ」

「思い出って、わたしには酒場で働いてることかな。それ以外にないかも」


思い出などあやふやなもので、思い出すことの出来るのは妙にインパクトの強いものだけ。

あとは自分の小さな失態か。


「で、一つ提案がある」

「二人だけの思い出を作ろうとかいったら殴るからね」

「……お前、アホか?」

「殴る」


言ってない!


「言ってないぞ! お前の恥ずかしい妄想を俺は口にしていない! 何で殴る!」

「恥ずかしいから!」

「わかってて言うとは、さてはお前――」

「言わないで! ったく、魚のエサにする……って、見て!」


馬車の外を指差すジーナ。

胸が窓からすに押し付けられていて苦しそうである。


何と素晴らしい光景。


「……こっちね」

「はい」


馬車の外。

どうやら大きな橋を馬車は走っているらしい。

橋の下にある大きな川が星の光を反射してキラキラと光っている。


ああ、綺麗だ……ん?


一瞬のことだった。


アレは……人影?


真っ黒い影だった。月明かりのある夜には妙に目立つ、そんな格好の……人間、なのだろうか?

だとしたら危ない。一人であんなところに立っているのは危険である。


「おいジーナ」

「何?」

「見たか?」

「……何を?」

「人だよ。橋の上にいただろ、さっき!」


嘘!? と叫び馬車を止めてもらおうとするジーナ。

それを止める俺。結局馬車は止まらない。


「お前と俺は同じ方向を見ていた。なのにお前は気づかなかった、おかしいだろう?」

「……海弟の、妄想?」

「お前、さっきの恨みかそれは」


考えられるは、本物の幽霊とか。

だが、何だか気になるんだよな。こう、こんな感覚になるときは、またさっきのと出会うことになるだろう。いつになるかはわからないが。


海弟が伝えたいことがあやふやになっております。

一を伝えたいのなら十を話し、十を伝えたいのなら百を話す。

それでも言葉は足りないものですね。


……ええ、自分の文章力が足りないだけですね、きっと。

最近は小説読んでないし、SPが足りません。小説ポイント。


よし、気合いいれようか。

早速ゲームしてきます。

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