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第506話恨みと侵入

うぉぉぉん、更新する前に寝てしまうよー。

うぉぉぉん、執筆活動の前に寝てしまうよー。


……はい、すみません。

「……違和感だけで決め付けるのは……危ないと思うよ」


すごいソフトな言い方だな、青空。


とりあえず、死体回収とかなしに竜子宅へ帰った俺は面子を確認してから『違和感』について話した。

そのリアクションがコレだ。


「って、その前に犬死ちゃんは? 置いてきたの?」

「……無論だ」

「そんな重々しく言わないで! ほら、迎えにいってよ! 誘拐されちゃうか……も知れないよ」

「今失礼なこと考えたな、青空?」

「そ、そんなことないけど」


はっはっは、あの性格と強さを考えたら……まあありえんな。

格好も怪しさ満点だし。


ま、放っておいても勝手に帰ってくるだろう。

猫より賢いな、うん。


そしてあと一人。

この場にいるセリーという人物。コイツは逃げました。


いや、説明が短絡的というか短いな。


俺が戦っているというのにコイツはどうだ!

俺と犬死ちゃんを置いて……ああ、説明が面倒だ。


説明したいけど説明が面倒だ。


「ま、殴りたい」

「落ちぃ着いてー。ね?」


この俺を止めようだと?

HAHAHA!!


無謀だぜ!


俺が突き出した拳……これは犬死ちゃんの分ッ!!

そしてコレが……犬死ちゃんの分ッ!!


コレも犬死ちゃんの分ッ!!


そうさ、俺は自分のために戦わない男。

行くぞッ!!


「犬死ちゃんの分ッ! 犬死ちゃんの分ッ!! 犬死ちゃんの分ッ!!! ウォォォォォォッ!!」

「ち、あ、あぁぁぁぁ~」

「海弟!? 犬死ちゃん何人いるの!?」

「一人に決まっているだろ!」

「何で一発じゃないの!?」

「……死人に口無し」

「ええっ!?」


いや、意味が違うか。

青空……突っ込みレベルが百を超えていなかったか……。


ちなみに五十を超えた辺りからレベルが上がりにくくなる。

漫画と小説という経験値を溜めやすいアイテムがないと一レベル上げるのに一年はかかるぞ!


……で、何の話をしていたんだっけ?


「そうだッ! 犬死ちゃんの――」

「犬死ちゃんがいっぱいいる!! 海弟、犬死ちゃんにもう後悔はないよ!」

「じゃあ俺の分だッ!」

「……」

「ええっ、止めてくれぇない、ぎゃああああ~」


俺の……俺の……俺の……俺の、俺の分ッ!!


完全に決まった右ストレート……が、しかし、さすが神。

まだ気を失っていないのか。


「……セリーはぁ、この世界のぉ、神様なんでぇすよー」


バキッ♪


……ん? おかしいな。

右腕がぶらーん、ってなってるように見え……さすが神様。


「……青空」

「海弟が悪い」

「反撃開始ぃ」


こういうのを犬死って言うのかね。

はっはっは。





……ああ、涼しい。

包帯ぐるぐる巻きで竜子宅前にどーん、と置かれている置物。

それが俺である。


「お父さん?」

「置物、それが俺である」

「どう見ても人間です」

「そりゃあどうも」


包帯を真っ二つに斬って立ち上がる。

小さなナイフでもあれば楽なのにな。


「誘拐、されたか?」

「……三人ぐらいに」

「ほお、グループでの犯行ですか」

「ううん。三回」


面白い嘘を吐くな、コイツは。


「よし、侵入するぞ」

「侵入?」

「ああ、三度試みたが……この(ざま)だ」

「……普通に玄関から入ればいいんだよ?」


お前、そこまで俺に常識がないと思うのか。


というか玄関にたどり着けたらの話だからな。


ちらりを後ろを向く。


そこには玄関があるわけだが……しかし、俺たちの目標はその玄関ではない。


この先は庭になっていて、そこから長い道が伸びていて、その一番奥にある玄関が俺たちの目的地である。

そこにたどり着くまでに待っている数々の罠……。


……すべて潜り抜けるには影流並みの能力(センス)と実力が必要になってくる。


いや、能力と書いてセンスと読むのはどうかと思うけどさ。


「行くか? 死ぬぞ?」

「門から弾いてあげるから一応魂は戻ってくると思うよ!」

「馬鹿。負けを前提に考えてちゃダメなんだよ」


まず、どうやってあの罠を抜けるかを考えるんだ。

まずは落とし穴。上を飛べばこれはクリアできる。普通じゃ飛び越えれない大きさだが……肉体強化で楽々飛び越えられる。


しかし落とし穴が二個並んでいるので次の落とし穴に落ちる。

これじゃダメだ。


「だから、もっと高く飛べなきゃダメなんだ。いいや、長く……いいや、浮遊するぐらいの勢いで飛ばないといけないんだ」

「でも、浮遊はダメでしょ?」

「ああ、吐く」


何でなんだろうなぁ。

船にも(ちゅう)にも俺は酔う。


……ハッ、そういうことか。


「俺の才能と引き換えに……ということか」

「世界中の人たちが陸酔いするね!」


……そうだな。


いや、何か……うん。

悲しくなってきた。


「どうする? 戦車が待機してたの見たぞ」

「待とう!!」

「……我々に手はない、ということだな」


役にたたない神もいたものである。


お互い心の中で(さげす)む仲、これも親子である。

……たぶん。


「……何、やってるの?」

「お、虎子。まあ、座れ」

「……う、うん」


座ってくれる虎子は良い奴だ。


俺の隣に座る虎子。

何で竜子亭の前でこんなことしてなきゃいけないのだろうか。


「ふむ、戦力アップだな」

「あたしにもわかるように説明してよ。何やってるの?」


確かに、不審者と言われても仕方が無いな、今の俺たちは。

では仕方がない。


「一から説明してやろう。まず、俺と犬死ちゃんの恨みが原因だ」

「えっ、私の恨み?」


……いや、俺の恨みだな。うん。


「訂正しよう。で、青空に怒られて……こんな感じになっている」

「青空に怒られて、って便利な言葉のように思えてくるね」

「常に俺が使っていると言ってもいいからな」

「怒られてるんだね。何度も」


常に、って言葉を使わない虎子は……まあ良いか。


「まあ、そんなわけで入れないんだ」

「海弟のせいであたしまで……」

「素直な感想をどうも」

「あ、竜子ちゃん!」


おい!!


「竜子ちゃん、どうしよう……。家の中に入れないの」

「……」


あれ、何で俺のほうを向くのかな?

正しいけど。


「行くぞ。問題ない」

「う、うん」

「……犬死ちゃん」

「ゴー」


竜子が今日もたくましいです☆


前書きに恨みを表現したことに気づいた人は……いるかな?

はい、逆恨みです。いや、誰に対する逆恨みかすらわからないですが。


……さて、毎日更新という壁を蹴り倒そうとする睡魔が恐ろしいですね。

そやつを倒せる力がほしいです。

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