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第412話ゴミ箱に溜まる弱さ

前書きにいつも同じような事書いているような気がしたので何か別の話題を。

……うーむ、最近登場していないUMAこと水都さんで一発ギャグ。


作「や、ヤツがくる! UMAがAKを持ってやってくるぞ! 悪魔だー」


……さて、これでわかる人がいるのだろうか。銃のことに詳しくない兎桜でした。

「……チッ」


舌打ちが聞こえてきたが無視する事にしよう。

やぁ、と気軽に声をかけて片手をあげる。せっかく声をかけてやったのに反応をしない青年。


ぞろぞろと付いて来る観客のような人達が、俺達の周囲を囲み始めた頃だろうか。

いきなり自身の持つ剣を鞘から抜き放つ青年。


「……この一分一秒は無駄だ、今すぐ始めるぞ」


刀身が太陽に反射し俺を照らす。

この剣はかなり磨かれている……持ち主に見合った力を持つ剣だ。


少し微笑みつつ、俺の得物を見る。


……これで戦うのは失礼かな? いや、あの剣達はまだ仕舞っておこう。

本当に思いっきり振れると思った時……俺が強くなったときに鏡から出そう。


俺も鞘から剣を抜く。


「……弱いな、それでおれに勝てると思っているのか?」


俺の剣を見て言ったのだろう。

その声は掠れたものだったが、確かに的を得ている。


この剣は、お前の剣を比べれば弱い部類に入るだろう。

いや、お前の剣が最強ならば俺の剣は最弱と言っても良い!


「だがな、俺の剣には特殊な能力が備わっているんだぜ?」


何か? とは聞くまい。

俺が喋るはずが無いのだから。


と、まあ勝手に推測してみるが、確かに俺は『光だけの能力です』なんて言いたくないので別に良いか。


「……伝説の剣、この目で見るのは初めてだ」


隣から聞こえてきた声に反応し目を向けると、白衣を着た丸っこいおっさんが立っていた。

あの医者もやはり来ていたのか、と一つ頷きつつも伝説の剣というのに興味が沸いてきたので聞いてみることにする。


「伝説の剣、って何だ? お前の持ってる剣のことか?」


俺の剣のことじゃああるまい。

異世界じゃあ普通に売られているような、安売りでありそうな剣なのだから。


「……おれの剣に名はない。勝手に周りが騒いでいるだけだ」

「ほう、ならば俺が名前を付けてしんぜよう! 『大根切り八段』とかはどうだろう?」


うわぁ、殺気が濃くなったよ。


しょうがない、マジメにやるとしましょうか。

頭を切り替え正眼に構える。それを準備が出来た合図と受け取ったのか、相手が動く。


見えない、反応できない。

けれども防いでやる!


「『鏡』」


四方に鏡を出現させ相手の攻撃を阻む。

当然敵は――


俺に覆いかぶさる影。


――上からやってくる。


「とうりゃぁっ!!」


無言で振り下ろされる剣に対し、気合いっぱいの声で威嚇しつつ発光させながらの上へ向かって横薙ぎの攻撃。

若干眉をゆがめる青年。目眩まし程度にはなるのだ。


威力の弱まった剣を往なすと、もう一撃とばかりに相手の腹へ向かい剣を突きたてる。

が、やはり相手には俺の動きが見えているのだろう、防がれてしまう。


鏡をそのままにしておいて、狭い場所での戦闘になるのはごめんだ。

特殊魔法をやめ後ろへ飛び間合いを取る。


相手を見れば、俺と同じように間合いを開けていた。


「……多少知恵はあるようだが、技量不足だ。おれには勝てない」


技量を埋めるほどの知恵は既にあるっ! だからこそ技量を鍛えないのだ!

馬鹿め、墓穴を掘ったな!!


……ん、あれ? 何か違うような。

まあ良いか。


「お前こそ、ゴリ押しで俺に勝てると――うわぁっ!」


相手の姿が消え、俺の前に現れる。

その手には先ほど見た小刀が握られている。勿論、俺の喉に突き付けられている。


「勝てる」


こりゃあ、参ったね。


「……はぁ、降参だ。龍の情報は教えるよ、だが……ついでに聞いておきたい」


ったく、負けるのは趣味じゃあないんだがな。

とりあえず、コイツは強いことだけわかった。


「ドラゴンを何故、そんなにも倒したいのか……命知らずな奴だと言うのだろう?」


まさか、龍の群れを丸焼きにした俺が言う台詞かそれ?

違うだろう。


龍には勝てるが同じ人間には勝てない。

これも異世界の壁というヤツかな。


「違う。俺が言いたいのは、何故お前はそんなに強いのか? と言うことだ。俺は強くなりたいんだ、手っ取り早く」

「……全てを捨てろ。弱さを捨てれば、自然と強さが残る」


……全てを捨てる?

そうすれば強く……確かに、俺は今まで何かを捨てて強くなってきたかも知れない。

具体的なものじゃあないが……本当に"何か"と言うしかないものだ。それを捨ててきた。


コイツは強かった。本当に強かった。

けれども、俺の目指す強さは持っていなかった……と言うことか。


性格から判断すべきだったなぁ。


「まあ良いや。龍の情報だったな、ならば俺に付いてくるが良い。一緒に旅をしようじゃないか」

「……何を言っている?」


いや、確かにそうなのだが飲み込みの悪い奴だ。

俺は龍に乗って北の神殿に向かった二人を追っている。

コイツは龍を追っている。


目的の一部が合致しているじゃないか。


二人で行ったほうが心強いだろう?


と、ここまで説明してやる。


「……足手まといだ。お前が人探しをしていようとおれには関係ない。北の神殿、そこに龍はいるんだな?」

「あ、しまった」


説明ついでに口走っていたみたいだ。

何というミス! 切り札を失うなんて俺の馬鹿!


しょうがない、見栄だけ張っておこう。


「ん? 違うぞ?」

「顔に書いてある。誤魔化しても無駄だ」


……演技力に自信はありません。

あくまでも素は大切です。


小刀を仕舞うと何処かに去っていく青年。ギルドの中ではないので……方向から察するに北の神殿へ向かったのだろう。

観客達も見世物が終わった後のような感覚に陥ったのか、静かに去っていく者ばかりだ。


その中に医者もいたので声をかける。


「話があるんだろう? 俺を置いてい――」

『あなたはこっちですよ?』

『そうだ。覗き犯さんよぉ』


後ろを振り返る。

三十代後半だろうか、結婚できずに悲しく一人暮らししていそうな女性とビール腹と言うべきか。

不健康に大きくなった腹を男性用ギルドの制服で隠し切れなくなっている中年男性が俺に向かって言ってきた。


「……お医者さまー」

「君、良い見世物だったよ」


そういうと丸っこい医者は去っていく。

この裏切り者めがッ!!


「あの、さっきは見逃してくれましたよね?」

『それはあの人、レンテさんとの勝負を控えていたからです。終わったからには――』

「レンテ。アイツの名前か、よし! 帰ってあだ名を決めよう! じゃあな!」


後ろを向いて扉を目指す。


『逃がすか小僧!』


ものの数秒で捕まる俺。

はっは、はっはっは。はっはっはっはっはぁ……。


「すみません、反省はしているんです。主に俺の(あし)が」


俺の脚の馬鹿野郎。


『お前の足じゃなく、お前自身が反省したら解放してやる!』

「イヤだっ! 俺自身、男性の更衣室など興味は無いが女性の更衣室を覗く男子の特権を主張してやる!!」

『お、おう。……兎に角行くぞ!』

「おうっ。覗きについて語り合おう!」


……ん? あれ、うーん?

まあ良いか。


わからなかった人のために解説! (前書きのことだよ!)


AK……わかる人はわかるでしょう。少し調べれば出てきますからね。

まあそれを持ってUMAさんが追いかけてくるわけです。


AKを持ってUMAさんが。悪魔。

はい、おわかりですね。


AKUMA(悪魔)なのです。……さて、くだらないことやってないで寝ましょうか。

実はネタにしようと思っていたのですが面倒なので前書きと後書きでやっちゃったのは秘密です。

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