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第341話人海戦術~大きな欲望~

引っかかる人はいるだろうか?

たぶんいるだろうな。


と言うかその前にサブタイを何とかすべきなんだろうけどとりあえずこれで良いんじゃないかな。

白と黒の世界。

表の世界が裏の世界と交じり合って一つになろうとしているから今のような状態になっているらしいと聞いている。

色がもしも世界から無くなったら、実は俺の生活に何の支障も無かったりした。


「……しかし、これほど悔しい瞬間があるとは!!」


目の前にいる彼女等、俗にいうワルキューレという奴だ。えーと、死んだ英霊を導いて死んだ後の世界で兵士にする、そんな感じの奴だ。

と、まあそれだけなら構わないんだがこいつ等強い。特に隊長らしいあの後ろで魔法をばんばん放ってる奴。

一撃放つごとに組んでいる陣が崩れかかる。なんとか今は耐えているがいつかは崩れるだろう。


そう、ワルキューレの隊長を叩かない限り俺達は勝つことが出来ないのだ。

で、それで終わりかと言うとそうではない。

この後ろには六人の強い敵がいるらしい。そいつ等とは王様達が戦ってくれるらしいけど……と、余計なことか。俺一人の意見で変えられることでも無いしな。


で、これほど悔しい瞬間というやつなのだが。


……見えるのだ。そう、奴等は短いスカートを履いて激しい運動、というか俺達と交戦状態に入っている。

当然その動きによってスカートが……と、まあ下着(パンツ)が見えてしまうわけである。

それだけでも満足する奴はいるだろう。だがしかしだ!!

色まで確認し脳内に刻み込むのが本当の男だろう!! それにワルキューレ達の顔ぶれを見ろ。

今後出会えるかどうかすらわからない美人ばかりじゃないか。まあ王妃様は例外としてだ。

俺達と付き合ってくれる女性はいるか? いない!! きっぱりと言おう、出会いがない!!

貴族中心の政治をやられるよりは出会いの確立は上がったが、こんな下っ端兵士と付き合ってくれる女の子なんていないだろう。


「だからっ、だからこそ!! ここでエロへの欲求を満たしておくべきではないのか!! そうだろうお前達っ!!」

『そうだそうだっ!!』

『俺達だったら出来る!!』

「そう、奴等を倒してあーんなことやこーんなことを……と、全年齢対象のこの小説では言えないことまで出来てしまうのだ!!」

『うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!』

『やるしかねぇぇぇっ!!』

「そう、絶対勝つしかないのだっ!!! 俺に続け野郎共っ!!」


『うぉぉぉぉぉぉぉっ!!』





と、まあ理由はアレなんだ一般兵士諸君の頑張りはすさまじいな。

俺も見習わなくては。


「この扉を破ったら……そのまま長い通路になるわけだな?」

「ああ、そこに六人の敵がいるはずだ。と言うかティガレさんよ、お前の国の兵士中心であのエロエロ軍団は形成されているわけだがどういう訓練の仕方をしてるんだ」

「知らん。勝手に暴走しているんだ」

「いや、よーく考えればわかるはずだけど? ね、ティガレさん」


エイラが口を挟む。

戦場では呼び捨てで構わぬのだ、何たって戦友だからな、という俺の持論によりここからは全員呼び捨てだ。


「説明頼む」

「しょうがない。教えてしんぜよう。ベレテナという国は完全実力主義国。まあつまり強い人がいけるところまでいける国なんだよね。当然兵士は男ばっかりになっちゃうわけだ」

「……ああ、そういうことか」

「うん、出会いが無いの。要するに性欲が爆発して……えーと、実力を超えた力を出しているわけだね、たぶん」


うーん、そういう事だったのか。

なるほど、言われてみれば俺の周りには女が多い気がする。ということは俺はあの狂戦士(バーサーク)モードにはならずに済むわけか。

いやぁ、すごい国だなベレテナは。


「なるほど、そういうことだったのか。オレは気づけなかったな、城内に女の使用人を増やしてやろう」

「今の状態のほうが良いんじゃないか? あれはすごいぞ」


ワルキューレの隊長の魔法をものともせず剣でぶった切っている。

他の雑魚ワルキューレは魔法を使ってこないみたいだし、このまま押し切れるな。


「……いけそうだな」


何をしていたのか、今来た影流が言う。

影流の作戦、それは人海戦術だ。戦略など無しに多い人員を使って押し切る戦法。

と、まあそれが成功したみたいで良かった。


「他の王は?」

「武器の最終メンテナンスだそうだ。俺も終わったところ」

「ほお、しかし……エルフの国の王は良いもんだな。戦わず高みの見物か」

「まあ代表が相手をすると決まっているからな。エコンがその役割を果たしてくれれば結果は一緒だろう?」


それもそうだがエルフの爺を見ていると何だか無性に殴りたくなってくるんだ。

どうしてだろう。


まあ考えても答えは出ないし今は眼前のことに集中。


「この建物の構造からするに、この俺が設置した鏡の部屋、そして一番でかい通路、その一番奥が執務室となるわけだがそこにボスがいるんだろうなぁ。で、通路に中ボス五人がいると考えたほうが無難だよな」

「何度も話し合ったがお前の体力は温存しつつ俺達五人で撃破、そしてボスをお前が倒してクリアだ。お前しか持ってない秘密兵器もあることだしなクォンから聞いたぞ」

「ん?」


秘密兵器? 何じゃそりゃ。

魔法剣のことか? いや、俺自身だって効果は知らないんだ。師匠なら知ってるんだろうけど教えてくれないし、師匠がクォンに話したってことも無いだろう。

……うーん、秘密兵器って何だろう。


「なぁ影流。秘密兵器って――」

「見てみろ。ワルキューレの壁を突破したぞ」


……いやいやそれよりですね。


『うわぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!』

『どうなってんだっ!!』

『俺達の……夢が……』


ところどころから聞こえてくる嘆き。

な、何があったんだ!!


影流の後に続いて前線へと走っていく。


「これは……」


美しい光景といえばそうなんだろう。周囲の男共で二割減だが。

ワルキューレが光となって消えていくこの光景。溜息は出るものの嘆きなど……。


「そうか、消えたらダメだもんな。うん、わかるぞ」


いらぬ共感だろうが同情しといてやろう。



完全にワルキューレ達が消えたのを確認すると目の前の扉を開く。

兵士達はここで待機だ。本当は通路の奥以外にも部屋があるからそこの探索を任せたいんだが女の兵士しか動ける状態じゃないから任せられないんだよな。

こんな少数人じゃあ役割を果たしきれない。基本多い人数で行動しないとな。


「……まあ理由はともかくやっとここまで来たな」


目の前に広がる真っ白の通路を眺めつつ思わず口走る。

あとはアイツの部屋だけだ。やる、やりきってやる。


『良く来たなっ!!』


スピーカーで声を増幅したような音量の声が響く。

その声がする方向を六人で見てみれば本当にスピーカーを持っていたのでしばしの沈黙。


そして頭が動き始めると身構える。


『そう構えなくても良い。荒野様からの命令でこの中から一人、通すように言われている。一人だけだ!!』


キーンッ、と耳が痺れるってのは違うんだろうけど嫌な音だ。


「うるさいっ、この距離ならスピーカーなしで聞こえるだろうがっ!!」

『……それもそうか』


やっとスピーカーを手放す奇妙な服を着た敵。

言葉遣いは普通なんだが何処か狂ったような感じのする男だ。


「お、居たか。オメェと会うのは二度目だが……今度ばかりは戦えそうにねぇなぁ」

「当然。お前等の親玉をぶっ潰してくるぜ」


一歩前へ出る俺。当然俺がその通してもらう一人だ。

この条件をまさか相手が出してくるとは思わなかったが、まあ出さなかったら相手を倒して通るまでだから一緒だろう。


「まあ俺とやって負けるんだからよぉ、荒野には勝てねぇだろうなぁ」

「ふ、何とでも言え。あれは俺の負けじゃあ無いんだからな。最近俺は急に気絶してしまう病にかかってるんでね」


……あれ? 何だか弱点を言っただけのような。


「はっ、馬鹿か? んな病あるわけねぇだろ、アレは俺様の攻撃に耐えれなかっただけなんだろ? 嘘吐くのが下手なら素直に言えよ」 


……まあ良いか。一つだけ訂正させてもらうとすれば――


「馬鹿はテメェだふざけんなっ!!」

「ああっ? 聞き捨てならねぇな、ちょっとツラ貸せああっ!!」


……ん?


「今度ばかりは許さねぇぞテメェっ!! 人の足踏むんじゃねぇっ!!」

「……知ったことか。わたしはお前に話など無いのでな。それよりも、あのワルキューレ達を退けるとは……中々面白い人材を集めたようだな」

「人海戦術に人材の質は関係無いぜ?」


そこを間違ってもらっては困る。


「おい海弟。それは自慢できることじゃないぞ」

「……え?」

「お前達六人で来た……わけじゃあ無いのか。がっかりさせてくれる」


……墓穴を掘った……ということか。


「ま、まあ良い!! ここは通らしてもらう!!」


ずかずかと五人の中央を大股で歩く俺。

……当然ぶつかる。


「痛い」

「……あなたは何を見て歩いているんだ!!」


さっきの奇抜な格好をした男が言う。ぶつかったのはコイツか。


「俺の歩く道に邪魔な雑草は生えて無いんだよ!! 当然お前が退くべきだろう、雑草」

「何とでも言いなさい。死を間近の人物に教養など教えなくてもいいでしょう」


残念だが俺に教養など必要ない。

何故ならば勉強が嫌いだからだ。単純で明快な理由だろう、ああ帰ったら宿題が山積みになっているんだろうな。俺に死刑宣告する気かキサマ。


余裕の雑草が退いてくれたので俺はそれ以上余裕のある顔つきで歩く。


さあ、元世界の支配者が現世界の支配者を殺しに参上するぞ。


もっとこの小説は自由だったと思うんだっ!! と思いつつ書いたらこうなりましたすみませんごめんなさい。


ただっ、わかってほしいのはギャグをいれないとこの先戦いの最中に何かやらかしてしまいそう何です。それが何かはわかりませんが、嫌な予感がするんです。


以上弁解終わり。

ついでに後書きもこれで良いや。

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