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第337話『さあ秘められた力を解放しろ!!』by海弟

敵が増えました☆

「くっ、防ぎきれないぞっ!!」


目の端で壊れていく食堂を眺めつつ神経一つ一つを研ぎ澄ませ魔力を操ると敵の放つ魔力にぶつける。

今更なのだが魔力は魔力を通さない、ぶつかった時に起こるのは必ず反発。


特殊であろうと魔法であるならその法則には則っている。


「魔力量では勝っているはずなんだがなぁ。連想魔法か」


じゃあこっちも魔力そのもので防ぐのはキツいな。

特殊魔法『刀』により生み出された透明の刃を感覚的に魔力で防ぎつつ作戦を考える。


……よし、これで行くか。


決めてからの行動が早い俺だ。あの仮面をブチ壊すためにやってやろうじゃないか。


「煙っ!」


水と炎で生み出された水蒸気、量が量だけにそう簡単に消すことは出来な――ん?

どうなってるんだ!? もう水蒸気が晴れてるぞ?


……あるぇ、何で食堂の一歩外が青空の下になっているのかな?


「壊しすぎたかっ!!」


ビュンッ


……作戦失敗。逃げろっ!!


背を向けたとたん目の前に突き刺さる大剣。

何やら禍々しさを感じる。


「逃げんなよ。なぁ?」

「って新しいの来た!!」

「あぁ? うわっ、先客いんのか」


何だコイツは。この敵と知り合いみたいなのだが……。

まあ一つ目に考えられるのは俺の敵か。


「ええい、一人で二人も相手に出来るか!!」

「オメェの都合なんざしらねぇんだよ!!」


ビュンッ


俺の髪の毛が何本か切れ宙に舞う。


「……死ぬ。これは死ぬ」

「勝手に諦めるなっ!!」


声のした方に振り返ってみる。

弓を構えこちらを見ているエコンがいた。そこまでは良い。


「逃げたいなら逃げていいぞそこの兵士っ!!」

「ひぃっ、それではお言葉に甘えてっ!! ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」


忙しい奴だ。


「全く、俺の部下じゃあ無いんだがなぁ」


視線を前に戻す。


大剣が俺を狙って振りかぶられていた。


「ちっ、そっちは任せた! こっちは俺がやるっ!」

「……了解した」


よし、これで二対二だ。舞台は少し狭いが十分やれる。


腰の剣を頭の上で横に構え相手の大剣を防ぐ。

ゴリ押しで攻撃を通そうとしているのか力を込めてくるが甘い。


「形は市販の武器だが威力はその何万倍だぜ!!」


刃を押さえていた片手を離し相手の剣を()なすと横へ飛ぶ。

体勢をお互い立て直そうという魂胆……なのだがしまったな。


「何万倍だぁ? 知るかっ! 弱すぎるんだよっ!!」


俺に合わせ横に飛んだのかぴったりと付いて来ている敵。


「ちっ、炎よ!!」


相手の顔を狙い炎を飛ばす。


「ひゃっはぁっ!!」


大きな風を起こしながらの一撃。炎も四散し風が俺の体へぶつかる。

そのまま後ろへ飛ばされ城壁へ背中からぶつかると削り取られそうな意識をもう一度集め立ち上がる。


相手の体力の続く限り魔法は効かないだろうな。

ならこっちも強化魔法だけでやるしかない。


「『林我』」


気分も改めてここからが本番だ。


魔法剣(マジックソード)よ、その力を解放しろぉ!!」

「何っ!!」


ふっ、かかったな。

ここまでくれば不意打ちも成功したも当然よ。


俺が足を一歩踏み出すと同時に何やら俺の手にある剣が光りだす。


「な、えーと……ここからが本番だ!! 俺の新たなる力を見せてやる!!」


……よ、よーし、どんな力かわからないが剣が光っているという事は何か剣に秘められていた力が発動するということだろう。


「いっけー! その力を見せてやれ!」

「くっ」


…………。


ん? まさかな。


…………。


え、それは無い。絶対無いって。


…………。


「えぇっ!! 光るだけ!? 能力光るだけなの!? ふざけんなよ!!」


何だよ新たな力って。確かに剣が光る機能は前まで無かったけどさ。

これは無いだろうよ。


……ん、でも待て。

アインと師匠、二人でこの剣を作ったんだよな? 修理も含めて。


「……師匠ならありえるから困る」


ここぞという時に役に立たないこの剣。


「テメェふざけんなよ! 散々脅かしやがって」


大剣を持っているとは思えないスピードで近づいてくる敵。


ああ、ここで死ぬのか……。


「って、うわぁぁっ!!」

「今度は何だぁっ!?」


この剣――


「点滅してるぞ!」

「知るかぁぁぁぁぁあっ!!」


本当に海弟の剣の能力はこんなにしょぼいのか!?

それともまだすごい能力を秘めているのか!?


次回、超展開(ハイパーワールド)がキミを待っている!!





さて、超展開(ハイパーワールド)って何だよ、ってな感じなのですが最後に一言。

敵が乗りの良い奴じゃなかったら海弟はすでに死んでいると思うの。

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