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第334話『良い収穫です』byクォン

うん、海弟弱体化完了。

一年後には物凄い強さになっていることが予想されますが関係無いぜ!!

(本編を読めばわかると思います)

「へぇ、そんな事があったんですか」


俺の部屋のベッドの上で目覚めるとクォンがいた。

ちょっと待て、今の台詞は何だ。


「寝言にしては面白い話が聞けましたよ。それで、倒れているところを見つかったらしいですね、何があったんですか?」


待て待て、まずスルーしちゃあいけない話題が先だ。


「俺、何喋ってた?」

「……聞きたいなら言いますけど、聞かないほうが良いと思いますよ」

「……ヒント」

「永遠の懺悔(ざんげ)


……永遠の懺悔って確かに聞きたくないな。

誰に対しての懺悔かは聞いておきたいが。


「それで、何があったんです?」

「あ、ああ……」


マジメな顔をして言って来るから不意を衝かれてしまった。

これじゃあ聞けそうにないな。


「昨日……なのか?」

「あってます」

「うん、昨日の夜のことだ。素振りをしていたんだよ、新技を考えながら」

「何か出来ました?」

「聞いて驚け。一つも出来なかった」


何だその顔は。


「話を続けるぞ。で、途中からその……怖くなってきたんだよ」

「襲ってくる敵が?」

「いいや、世界。その大きさにさ」

「……その続きは?」

「ふっ、見事その恐怖に打ち勝ち終わりだ。何で気絶したかわからないが」

「えーと、わたしの聞きたいことはそこじゃあ無いんですが。まあ良いです、わたしの聞きたいことを一言で表すと……世界の力を受け入れたんですか?」


……え?

えーと、それはどういう意味だろう。


「世界の力を受け入れた?」

「口で説明するのは難しいんですが……、世界の力と海弟の体、これが別の物質だというのはわかりますよね?」

「当たり前だ。そこまで馬鹿じゃあない」

「それが混じり始めている、言うならば世界の力が海弟の力の一部になろうとしているという意味です」

「何か壮大だな。っていうか元々世界の力は俺の力の一部じゃあないのか?」

「別ですよ。権限により世界の力は動かすことが出来るのです」

「ほぉ、それで?」

「……そろそろ察してください」


……まあ良いだろう。

ここまでの情報を整理してみよう。


俺の力と世界の力は別。

俺はどうやら世界の力を受け入れたらしい。

それにより世界の力と俺の力が混ざり始めているらしい。

それが終わると……終わると……どうなるんだろう。

世界の力が俺の力に変わるわけだから……今とは違う形で支配者権限が使えるようになるんだよな。


「前より俺の力が大きくなる?」

「……それだけですか……」


何だその汚らしい物を見るような目付きは。


「支配者権限は当然価値の無いものとなります。海弟の力となってしまうわけですから」

「ほぉ」

「それと同時に今後は始末書を書かなくてもよくなります」


何!? 今後は始末書無しで無茶を出来るのか!!


「今後、海弟は世界に干渉できなくなるわけですからね」

「……ん?」

「支配者権限を持っていても権限だけじゃあ世界は動かないんですよ」

「えーと、つまり。世界の力によって今まで無茶できていたけど、それが俺の力になるから……」

「当然、権限など意味の無いものとなります」


……へぇ、支配者権限がゴミ以下の価値になるのか。

へぇ。


「ダメじゃんっ!」

「当然メリットもありますよ」

「聞こうじゃないか」


さあどんなメリットがあるんだ!!


「相手は世界の力を狙っているわけです。当然海弟に独占されるのを防ごうとするでしょう」

「ほぉ、それで?」

「気づいた敵がここを強襲してきます」


……えーと。


「俺を殺しに来るってこと?」

「正解」

「俺と世界の力が融合するまであと何時間っ!!」

「そうですねぇ、だいぶ他の世界を壊されましたから……一年ってところでしょうか」

「長いっ!! 長すぎるぞおい!!」

「これでも短い方です」


ああ、そうか。世界は俺が思っているよりでかい。


「ってちょっと待て。世界の力が俺の力になったら残った世界の抜け殻はどうなるんだ?」

「また新たに世界の力を蓄えていくだけです。海弟以外の世界の支配者が新たに決まることでしょう」

「……えーと、世界崩壊みたいなことは無い?」

「無いです」


……それなら良い。


「ああ、それとデメリットがもう一つ」

「……何?」

「別の物質が別の物質に変わるために起こる現象は?」

「……化学反応?」

「……一応正解、なんでしょうね。まあそのおかげ発作的に気絶することがあるので気をつけてください。一年間頑張れ!」


……頑張れ! じゃねぇよ!!


「無茶だ!! 戦いを前にして発作的に気絶する病気? 馬鹿か、戦いの最中に気絶したら死ぬだろ!!」

「病気じゃなです。化学……反応?」


そうなんだろうけども。

終わった、ここで俺は死ぬな。


「それと一つ良いことを教えましょう」

「……ん?」

「一度気絶する毎に……いや、この現象が始まった原因は海弟、あなたの決意の何処かにあるんじゃないですか?」


そう言うと席を立ち上がり一言もその後は喋らず部屋の外へ出て行く。

決意……決意したのは昨日の夜だろ。


……うーん。


世界の支配者だと言い切ったのが不味かったのか?

しかしこれで世界開放の技も意味無いものになったな。


それに……。


『一度気絶する毎に』


何だこれは。

一度気絶する毎にどうなるんだ。

ああ、ったく近々狙われることはわかったのは良いが……どうすりゃ良いんだ。


ちなみに異世界間の行き来は出来ます。『鏡』の魔法はすごいですからねー。

まあ行ったことのある場所にしか行けないのですがね。


発作の理由、化学反応。

……適当でごめんなさい。


次回から敵さん出てくるんで許してくださ――ネタバレによる殺気の増幅だと!?

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