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第312話『自爆……か』by海弟

寝起きに急いで書きました。そこら辺は多めに……ね?

それと予約掲載機能使ってみました。

「まずは適当に好きな数を言う」

「はいはい」

「お前が言うんだぞ」

「あ、わたしですか」


好きな数字と言われてもな、俺は思いつかないし。

未来型なお名前手帳を片手にクォンを見る。何やら考えている様子。


「あえて一ページ目で」

「そこを選ぶとは……」


まあ良い、一ページ目を選択して開く。

ずらりと書かれた名前、下から上まで数えて五百以上は一つのページに書かれているのではないだろうか?

下にスクロールできるようになっているおかげで一気に下まで見る事ができるがすべてを確認する作業は苦痛すぎる。


「うわぁ、すごい数ですね」

「だな。っていうかお前が作ったものじゃないのかよ」

「わたしより前に支配者は居ましたよ。海弟よりも奪ったって表現が相応しいぐらいでしたね」


そうなのか? 前に聞いた時には居た口ぶりじゃあなかったんだが。

まあ良い、何か隠したい事でもあるんだろう。ほら、口に手を当ててるし。


「今のは忘れてください」

「安心しろ。俺は死んだって今の言葉は忘れないぜ」

「場合によっては良い言葉なのでしょうけど、今のは忘れてください」


適当に返事を返しておいてもう一度手帳へ目を向ける。ふむ、ここからどうやって決めようか。

決めかねているとクォンから提案が。


「クジにでもしてみたらどうです?」


ぽんっ、と箱のような物を出現させるクォン。支配者能力ではない……から神の力の一端か何かだろう。

俺が支配者権限を持っているからクォンは神と同等の力しか出せないわけだが、なるほど神の力は生み出す力もあるわけか、俺も神の座は持ってたっけな?


少々忘れてしまったが、やりたきゃ手間をかけてでもやるだろうから良いか、と華麗にスルー。


「っていうかいつの間にここにある奴全員確認したんだよ」

「わたしは人間の身ではないですから」


なるほど、確か光とか何とか言ってた気がするな、それが何を示すものかはわからないが今は人型で話も通じるわけだし気にしないでおこう。

いつかは面白い展開を持ち込んできてくれそうな気がするし。


「ひくぞ」

「どうぞ」


箱の中に手を突っ込む。紙の感触を感じながら一枚を選んでいく。何と言っても紙の量が多いので手探りでは難しいところもやはりある。

重い中なんとか一枚を選び抜きそれを引き抜くっ!


「よしコイツだ!! で、名前は……読めないな」


何処の世界の言葉だよコレ。


「クォン読める?」

「不勉強ですね、えと……」


俺から紙を奪うと解読にいそしむクォン。手伝う事は無いのでとりあえずこのお名前手帳で遊ぶ事にする。

何か面白い機能でも付いていないか確認する、が何も無い。


「ふむ、なんと言っていいのやら、普通は組み合わせない文字を組み合わせて書いて独特の読み方で読んでる名前みたいです。海弟が読めなくても別にどうって事は無いってことですね」

「良いから良いから、で読み方は?」

「無いですよ、読み方が無い」


……この野郎馬鹿にしてるのか?


「それじゃあ文字じゃないじゃないか」

「それは海弟の認識でしょ、異世界に常識を持ち込むな馬鹿野郎、と思っていたはずじゃあなかったんですか?」

「いつ話したよそれ、何で知ってるんだ。まあ良い、読み方が無いね、言葉が無いのか?」

「無いんでしょうね」

「ふむ、じゃあ俺が読み方をつけてやろう!」


しょうがないなぁ。


「えーと、この名前の読み方は……」

「物凄く嫌な予感が」

「『ミニミクロン5000DX』でどうだ」

「うん、良いんじゃないですか?」


言った後に溜息を吐くクォン。


何だそのほほえましげな笑みは。それに溜息は何だ溜息は。

俺にネーミングセンスなど求めるのが間違ってるのだまったく。


「母親譲りですか」

「何でも知ってるなぁクォンは。うん、たぶんそう」


その母親は異世界で勇者様やってたわけですが。


「よし、じゃあ口閉じろよ、集中するから」


見た事も無い奴に力を送るなんて途轍もなく集中しなきゃならないんだからな。

さて『パラメーター999』始動っ!!





「……成功したかもわかんないんじゃつまらないんじゃない? ははっ、その通りさ」

「おかーさーん、この人気持ち悪いよー。見ちゃダメですっ! これで良いですか?」


いや、良いとか悪いとか無いから。

しかし誤算だった。俺が自分の目で見なければこの『パラメーター999』は完成しないなんて。


「その前に始末書ですね、はい」

「くそっ、何で!! 何でこうなるんだっ!!」


何も無い場所から表れる始末書。世界の歪みがこういう形で出てくるなんて誰が思おうか。と言うより俺の反省文一枚で世界の歪みが消えるなんて。

安いな……異世界。


「もう知らない異世界には行かないぞ」

「始末書溜まりますしね。妙なアイデア持ってきて自爆もしますし」


自爆言うなっ!


「この燃えない始末書をー、斬ります」

「斬れません」


寝不足なんだよコンチクショウっ!!

もはや何考えてるかわかんなくなってきたな。


「一回深呼吸しようか。すーはーすーはー」

「この部屋は密室だということを思い出しましょうか」


空気汚いな、おい。


「それと空気という概念がこの空間には無いんですね」

「鼻がある意味無いな」

「わたしも要らなくなったせいか鼻が小さくなってきました」

「もうすぐ穴だけになるな、面白い」


睨んでくるクォン。気にしてるのかもしれないが、俺の気にするところじゃないな。


「その時は笑うだろうが気にするな、さて始末書終了。息抜きに寝るとしようじゃないか」


家に久々に帰れる。家ってのは良いところだよな。

何と言っても精神的にリラックスできる。


「さて、クォンさんや。しばらくはまたこっちに来ないかもな」

「雑務はやっておきますよ」


世界の支配者って職業も大変だなぁ。給料でないのが辛いぜ。

その代わりに権限使ってやりたい放題できるけど。


「『鏡』」


さて、帰るか。


敵ヲ求ム。


片仮名など読みにくいですよねぇ。

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