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第294話『昨日から俺は機嫌が悪い。寝不足』by海弟

爆発さ!!

俺が狙うは相手の剣。魔法を吸収するという特性を逆手に取る。

レイピアを鏡の中に戻し素手でキーツの剣を掴む。


「光よ!!」


白の剣無しで光の魔法を使うとどうなる?


爆発する。


白い閃光があたりに飛び散り視界がホワイトアウトする。


「うぉっ!!」


かろうじて聞こえてきた相手の驚く声。何の得にもならないぞおっさんの声なんて。

視力が戻ってくると目の前に剣の柄の部分だけ持ったキーツの姿が……間抜けだ。


「な、剣が……粉砕された?」

「失敗したら腕が真っ二つになってたな……」


今更だけど思った。


「さーて、殴り合いといこうじゃないか!!」

「っ、騎士として剣を失――」

「知るかぁぁぁ!!」


キーツの頬に俺の拳が勢い良くぶつかる。

避けようとしなかったぞこいつ!!


「オレの負けだ」

「あ、そう? 何か無駄に殴っちゃったな」


手もちょっとヒリヒリしてるし。

まったく硬すぎるぞお前の顔。


「んじゃあ、とりあえず死ぬ?」

「……負けた将が責任を取るのは当たり前だ。ただ……」

「ああ、副官は逃がしてやるよ。とりあえずは」

「……」

「絶対逃がしてやる」


……とりあえずじゃダメなのか。

鏡の中から槍を取り出す。


「お前、剣は?」

「粉々になったって言ったろ? レイピアじゃお前のぶっとい首は斬れないだろうしな」

「……そうか」


俺は槍を持って振りかぶる。


「……ん?」


今気づいたのだがこの世界には太陽が二つある。いや、ほう一つは太陽とは言えないのかも知れないが二つあるのだ。


「何だ……あれ」


俺が見ている方は一方の普通の太陽では無く異様な感じで光を放っている太陽だ。

そう、地面に向かって一直線に光を放ち、その一点以外の光を奪っている。


「光の塔か?」

「あの塔には謎が多い。唯一わかるのは人が居て良い場所ではない、と言うことだ。さあ殺せ!!」

「さいならぁぁぁぁ!! っと」


ぶしゃぁぁぁ、と鮮血が飛び散る。

さいならと言いつつ敵の将軍の首を狩るヤツは居ないだろうな。俺以外には。


「現在王位は空位になってるし、あの姫様にはこんな役割はやらせたくないからな……、しょうがないな。捨てるか」

「え?」


座り込んでいた副官が言う。


「え? ダメ?」

「お前……それでも騎士かぁぁぁ!!」


何故が怒り俺へと炎の玉を打ち込んでくるが鏡で吸収し俺の魔力へと変える。

何ていうかこれは異物が進入してくるみたいで普段はやりたく無いんだけど反射させるのもアレなのでしょうがない。


「一応騎士だな。外道騎士(アウトナイト)とでも呼んでくれ」


ふっ、と髪を掻き揚げる。


……今のは無いな。


「カッコいい……」

「よし、総員退却だ!! 俺しかいないけど!!」


間違えなく俺の黒歴史になる!! 間違えなく!! 絶対に!!

って言うかカッコいいと言ったのは調子に乗った敵兵の男じゃないのか? いや、女声だった。

じゃあ声をかえて……いや、兵士にそんな器用なまねができるヤツがいるわけない。役者にでもなってるだろう。そっちのが儲かるし。


「うわぁぁぁぁぁ」


そのまま走り去ろうとして馬を用意していたのに気づく。

危うくアイツを忘れるところだった。


「……自分でやっといて自分で引くって体験なかなか出来ないぞ」


結界のようなバリヤのような……まあそんな感じのものを解き馬に飛び乗る。馬は操れないがここだけうまくなっていく俺。

勿論帰りは何度かの休憩を挟みつつ翌朝には屋敷へと戻っていった。





「話があるんだ肘鉄攻撃っ!!」

「斬新っ!!」


朝っぱらから死亡確定の攻撃をされそうになった海弟です。いや、されたけどベッドから飛びのいて避けました。


「危ないぞっ!!」

「いえ、姫様より海弟様を起こしてくるように言われましたので」

「……お前、メイドか?」


貴族の外見にぴったり当てはまるんだが。


「貴族側の工作員だったり」

「……まあ良いや。面倒だし」

「え?」

「え?」


……いや、工作員って……王都まで連れて行かなきゃいけないんだぞ?

朝から(寝不足)魔法をバンバン使ってられるか。『鏡』だって魔力を使うんだぞ? ……まあ少しだけだったりするけど。


「えと、何? 裁いてほしい?」

「……鈍い」

「よし、一から説明しろ」

「私は貴族側の工作員でした。なので今はは元工作員ということになりますね。で、身内を贔屓する王族の政治も終わったし私自身もう身を寄せるところないしこのままじゃ見つかったとき酷いことされるだろうから今のうちに旅のお方に言っちゃって適当に処罰されたいなぁ、と」

「つまりは姫様に影響を与えることの出来る人物。つまり俺いや、寝ぼけた俺に言えば軽い罪で済むかも知れない。と思ったわけか」

「はい」

「で、無罪になってしまって驚いている、と」

「はい」

「じゃあ死刑で良いや。ここで斬る」

「え!!」

「じゃあ無罪で良いから」


三十分ほどこのやりとりが続き、最終的にはメイドさんのイタズラという終わり方になりました。

勿論しかるべき制裁を与えました。一週間バニーガールのコスプレっていう……。


正解は武器でした。と。


……何か今回の話の後半ってさ。行数埋めるためだけに書いたわけなんだよ……。

本当にもう何が何だか謎だなぁ。うん。

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