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第276話海弟の説明(へた)

更新忘れて寝てた。

「ごくろうさまでした」


商人ギルドの前であの交渉人からお礼を言われる。

さて俺は報告書を提出してこないといけないから―――


「お前らは馬車の準備でもしといてくれ」

「いやぁ、楽しげな一週間もこれで終わりですねー」

「何処が楽しげ……まあ今度はゆっくり向こうの世界を見て回りたいな」

「旅行か? 良いなそれ、影流に経費で落としてもらえるように頼もうか……」

「オイオイ、やんのかそれ?」


いやぁ、今回は俺の思惑通りに進まなかったし。

自由に見て回れるってのも良いものだろ。


「そのプラン立て、うちに任せてくれませんかねぇ」

「さすが商人。だが俺のが向こうの世界に詳しいから俺が立てるよ」

「はは、まあそれが良いですかね」


部隊の奴等と交渉人と別れ城へと向かう。


最近レティナの治安は良くなってきている。

その理由は単純で、魔法部隊と平行して治安部隊に銃を持たせることを許可したからだ。

銃の威力はこっちの布製品じゃあ防げないからな。今回の布の輸入で対抗できる防具ができるかも知れないけどな。


城門まで着くと顔パスで城の中に入る。

何故だか俺は信頼されてるな。うん、人望の厚さが伺える。


適当に報告書の提出も終わらせ馬車の中の鏡へと移動する。

さあて、これが終わったら休暇でも取って遊ぶかなぁ。ん? そういや俺の誕生日も近いし。


ゴトゴトと揺れる馬車内で自分の剣を磨く。

なんかだいぶ錆びているんだが。


「そんな感じだ。砥石に強い力じゃなくて―――って説明できねぇよ」

「んなこと言ったって自分で磨ぐのは初めてなんだよ」

「なら馬車の中はやめろ。揺れてるから」


ギルに剣を磨ぐ方法を教えてもらっているんだが、まったく要領を得ない。

挙句の果てに馬車の中じゃ無理、まあ荷台に四回ほど傷をつけたから文句は言えないな。


「ったく、剣使うんだったら覚えとけよな隊長」

「知るか」


本屋に剣の磨ぎ方って本あるかな……。

まあそんなことは気にせず剣を鞘に仕舞う。


「っていうか、今まで磨がずに持ってるとかどれだけ良い職人が作ってんだ」

「アインだな」

「あいつのか。まあ驚かねぇけどよ」


武器造りの天才と言われてる、とか聞いたことがある。

ギルが言うからにはその通りなのだろうな。剣士にアインの剣はステータス、よし覚えた。


「隊長、あの村見えてきましたよ」


ん、ああ。あの衛兵死亡村(勝手に命名)か。

ふむ、とりあえず……。


「たっしゃで暮らせよー」

「いや、そうじゃないでしょ。何言っても無駄ってことはわかってるけど」


最近周りの突っ込みが雑になってる気がする。

何処かで喝をいれてやらないとな。


「特に話題も無いし、馬車つまんねぇ」

「異世界慣れだね。じゃあこの世界の歴史でも教えてあげようか?」

「やめろ。それが伏線になる」

「伏線?」


ふっ、ヘレン。お前には一生わからなだろうな。

伏線が何かを。


「新しい魔王でも出れば少しは面白くなるのにな」

「世界の平和は良いことですよ」

「何処がだよ。戦いに慣れた戦士に平和な世界は死より苦痛だぞ?」


残念ながら俺は生きてたい人だが。


森を抜け平地に入る馬車。遠くには小麦畑が見える。ただ俺達の馬車はショートカット指令(俺の)により道無き道を走っていた。

馬の(いなな)く音と馬車が動くコトコトという音しか聞こえない。

ので寝る。





「はい起きて~☆」


パコンッ♪


俺の頭を打つのは木で出来た棒。

勿論一撃で昇天―――ではなく目が覚めた。


「……痛い」

「はい起きて~☆」

「待て待て!!」


再び木の棒を振りかぶるヘレン。

コイツは危険すぎる。


飛び起き馬車の外へでると久々にみる首都。と言うか目の前にあるこの城の名前を俺は知らないんだが。

まあ知らなくても良いか。


「さて、まずはストレッチだな。うん」


体中が痛いです先生。


屈伸したりして体中の筋肉をほぐすと城の中に入る。

こっちにも報告書出さないといけないんだったな……まあこっちはイリアに一任してあるから良いか。

俺が書くの面倒だったから。


「さて影流のとこに突撃して休日をもらってこようかな」

「同行されてもらいます!」

「オレもオレも。隊長といけば休日が取れるの確実だからな」

「ならば私も一緒に」

「……」


レンスまで同行。

何で俺と一緒にって、ギルがさりげなく理由言ってないか!?


問い詰めるのも面倒なのでそのまま突撃。


「影流ー!! 休みだ、休みがほしい」

「ならこれは不幸なお知らせだな」


背中かから突き刺さる視線が痛い。


「まあまずは報告書を受け取ろうか」

「イリアー、恨みを込めて投げつけて良いぞ」

「……」


無言で俺に投げつけるイリア。

酷い。


「はいコレだ」

「ん、ご苦労。で、だな。早速―――」

「みんな撤収!! 帰るぞ」

「待て。聞け」


扉が開かない!! くっ、外側から押さえつけられているだと!?


「海弟、お前は休暇でいいから部隊のみんなを貸してくれないか? 少し用事があってな」


お、俺休み?

やったー。


……背中から突き刺さる視線が痛い。


「何の用事だ?」

「徴兵をするんだ。人員はでるところからでたほうが良いだろ?」

「……試験方法は俺の部隊の奴等と戦うってことか?」

「ま、同等ぐらいの戦いができれば良いだろ、とは思ってるな」


……俺が自由になる生贄となるが良い。


「許可しよう。頑張れよ、お前ら」


恨みで人が殺せるなら俺は数万回死んでるな。


とりあえず部隊の奴等には日程だけ伝え先に帰らせる。

俺は影流に話しておくことがあるので先に伝えておく。


「影流、とりあえず休暇の件はありがとな」

「良いさ。で、何の話だ?」

「異世界に行って来るぜ!」

「……え、あ、まあ頑張れ」


よし、影流の許可も取ったし異世界に行くかな。

異世界の異世界、アレ?


……何か頭の中がこんがらがってきた。


「さて寝るか」

「異世界は?」

「寝ないとダメなんだよ!!」

「寝ないとダメなのか。……なんか俺には理解できないことをやっているな」


俺は説明が苦手なんだよ。


……いろいろ手だしすぎて意味がわからなくなってきた。


えぇと、今回海弟が行くのは異世界の異世界?

それは元の世界じゃなくて、ええと。


海弟頑張れ!!

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