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第275話『これより重大なミッションを開始する』by食い逃げ

ねじれ国会。

あれ? 国民にとって良い法案をだせば良いだけの話じゃないの? と思った人は正常です。

取引最終日。輸入が決まったのは布製品と酒と銃などの武器類。コチラが輸出するのは向こうの世界では格安で売っている初級魔法入門と言う本と無農薬の野菜や果物、木の実などだ。

レートは株を知らない俺がこんなもんだろと決めた。もちろん間違っている可能性大だ。意図的に間違えている可能性も大だ。


「ふぁぁぁ。不眠症だ」

「十分寝てるじゃないですか、隊長はー。わたしなんて一日五時間寝れてるかどうか……」

「俺は夢の中でも戦ってるのー、何かごたごたに巻き込まれてるのー」

「知りませんよーだ。寝てるのには変わりないじゃないですか」


俺の夢の場合変わりあるんだよ。

痛みはあるが疲労感と肉体的痺れは夢の中でもあるから意識とのズレで精神的にイライラ来るし寝てる感覚が無いし。


「で、警備は?」

「いきなり話戻しましたね。イリア副隊長とギルさんが警備にあたっています。レンスさんは行方不明です」


最後のほうに注意すべき単語を聞いたような気がしたがまあ良いだろ。俺は休憩中だ。

ベッドの上で胡坐を掻きつつ報告書を書いていく。偽造が出来ないように隊長、副隊長にしか書けないように魔法が仕掛けられているからイヤだ。

俺は魔法を跳ね返せるが無効化はできなんだよな。


「不便だ」


まあ俺の主観で報告書は書くわけだし別のヤツじゃ書けないから良いか。

あの王にならすぐバレると思うし。


「腹減ったなぁ」

「もうすぐお昼だよねー」


ヘレンを顔をあわせる。ふ、考えていることは同じようだな。


『厨房へ向かうぞ(よ)!!』





良いにおい。今日は肉料理か。

コソコソと壁に体を付けながら匂ってくる匂いをかぎつつ予想する。


「ヘレン変身するぞ」

「え、どうやって?」


俺の手には手鏡が。ふふ種も仕掛けも無い魔法の鏡ですよコレは。

手鏡が光ると俺達の格好はシェフの姿になる。さっき出ていた二人の姿を真似ている。


「行くぞ」

「へぇ、こんなことも―――あ、待って隊長」


厨房に入ると忙しそうに三人の青年が包丁やら鍋やらフライパンやらを使って食材を調理している。

さてつまみ食い開始だ。


青年が作ったであろう料理を眺める。

ふむ、サラダが置いてあるな。肉は料理中か。


そんなことを考えながらサラダを手に取りそこらへんにおいてあった菜箸を使って食べる。うん、良い味だ。

幸いにも青年等は料理に集中している。

さて次。サラダだけじゃ足りないぞ。


オーブンらしき物がそのとき鳴る。青年が移動しようとしていたので俺が手で制す。

俺が(しょく)す。


オーブンをあけると豚の丸焼きが。うん、うまそうだ。

菜箸で突きつつ味を確認。……まあ食えるだろ。


グロデスクだ。


バレ無いところをつまみつつ皿に盛り付ける。

サラダがあった場所に置いておく。


ヘレンもヘレンでなにやら食べている様子。

ただこれ以上は不味い。


ヘレンの横を通り小声で「帰るぞ」と呟き厨房を出る。

怪しまれただろうがお前等に俺の正体はわからない。くっくっく。


厨房をでて、周囲に誰も居ないのを確認し変身を解く。


「なかなか美味な味、前々から思ってたけどこっちの料理もおいしいねー」

「コンビニなんかの料理は化学調味料いっぱいだけどな」

「こんびに? なにそれ」

「まあ気にするな、さて戻るぞ」


厨房からなにやら驚きの声が聞こえてくるが別に俺は関係ないと思うよ? うん、まったく関係無いと思う。





部屋に戻りベッドにダイブ。

いやぁ、完全犯罪だったがやっぱりバレてないか心配だ。


「食事取ったら交代だね。隊長準備しとく?」

「そうだな」


剣を背負い料理を待つ。

さあ来い、二度目の食事だ!!


……と言ってもまだ時間じゃないわけだが。


「そういやあの毒舌すごいよね、真顔で『リサイクルというのはわかりましたが、消費者の意欲だけで売り上げが変化するのであれば我々にとって不必要なものです』って、向こう側の人がかわいそうだよね」

「まあ時々、意味不明なのが流行るからなあ、こっちの世界は」


嘘だと見え見えのブームが流行るし。

タトューとか老後になってから苦労するだけなんだけどなぁ。完全に消すことは出来ないし。

この世にブラ○ク○ャック先生は居ないわけだしさ。このネタ知ってる人少ないと思うけど。


「まあ馬鹿揃いってのは良いことなんじゃないの?」

「コイツ等が生産者になったときのことを考えてみろ」

「……終わるね」


終わるよ。

似たり寄ったりの商品が増えて斬新さがなくなる。

万一に天才が現れて売れ行きの良い商品を開発したとしてもそれに馬鹿が群がり斬新さは消える。


「こっちの世界と関わらないほうが良いような気がしてきた」

「おいおい、俺はまだこっちの世界の悪いところしか言ってないぞ」

「そうだけど。そういやなんで隊長はこっちの世界のことに詳しいんですか?」


……コイツ等には秘密にしてあったんだった、な。

まあバラすか。


「後で」

「後で?」

「教えてやるから黙ってろ」

「……はあ。あ、食事来たー」


並べられる食事。どれも俺が食べたことない料理ばかりだ。

さっきの豚はさすがに出てこないがそれでも豪華だ。


「出来る限り遅く食べよう。俺達の交代の時間が短くなるように」

「……お腹空いてるので制御はできません」


……良い食いっぷりだ。とりあえず全部並べられてから食べ始めような?


自分はカレーを箸で食べちゃう人なんですよね。

みんなスプーンで食べてるときはスプーンで食べますが親がめんどくさいのか箸で食べてるのを見て育ったので。


他にもありますが面倒なので書くのはこれだけ。

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